ページをめくれば春爛漫！花見の季節に読みたくなる桜をテーマにした本

カメラマン見習いの晴人と美容師の美咲の恋物語です。2人は恋人同士になり幸せな時間を過ごすも、美咲が通常の数十倍で老化する難病を発症。老いていく自分を見せたくないと美咲は晴人に嘘をつき、別れを告げますが・・・。美しく、幸福でいられる時間の儚さを桜に重ねずにはいられない、晴人の心情が胸に迫ってきます。

「桜守」として日本各地の桜を修復し、新種の桜を育てている著者が日々の仕事を紹介。一般の人が満開の数日しか桜を見ないのに対し、著者は『のこりの360日がさくらにとってはたいせつなんです』と語っています。桜がいかに繊細で、咲かせるのが難しい花なのかに驚くはず。毎年お花見を楽しめる裏にある苦労がしのばれます。

峠に住む山賊が、満開の桜のようにあでやかな美女に魅入られてしまう小説です。女は残酷さをあらわにして生首を持ってくるよう山賊に命じ、山賊は女の歓心を得るため言いなりになってしまいます。山賊を狂わせるほどに美しく妖しい女は、どこか桜を思わせるでしょう。「桜の森の満開の下」でたどり着く結末が衝撃的です。

日本各地の「一度は見たい桜」を撮影した写真集です。桜並木や桜咲く田園風景、桜と富士山など150枚以上が収められています。日本の風景と桜の調和、ドラマチックな美しさに心奪われるでしょう。眺めて楽しむだけでなく、写真にある風景を実際に見に行きたくなること間違いなし。桜のガイドブックとしてもオススメです。

女子高校の演劇部員たちを描いたコミックです。演劇部は毎年チェーホフの『桜の園』を上演するのが伝統。部員たちは練習に励みつつも恋や友情に悩み、葛藤しています。そんな思春期特有の不安定な気持ち、繊細な関係は、まさに移ろう桜そのもの。誰もが胸の中にしまった青春、桜の季節を思い出さずにはいられません。