ブックキュレーターhonto編集員
気になったらまずはここから!独自の感性で日常を切り取る自由律俳句の世界
「分け入つても分け入つても青い山」など、既存のルールに縛られることなく、独自の感性で日常を切り取るのが自由律俳句。ここでは、その世界を堪能できる本を紹介します。代表的詩人である種田山頭火と尾崎放哉の句集に加え、今の時代ならではの現代的な自由律俳句集など、自由律俳句に興味があれば心に刺さる一冊が見つかるはずです。
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山頭火句集
種田 山頭火(著) , 村上 護(編)
「どうしようもない私が歩いている」など、数々の名作を残した自由律俳句界の巨人・種田山頭火のベスト盤ともいえる一冊です。酒に溺れ、晩年には無一文となるなど壮絶な人生を歩んだ著者が、生きることのおかしみや悲しさなど、その時々の想いを鋭い言葉で切り取っています。自由律俳句入門書としてもオススメです。
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カキフライが無いなら来なかった
せきしろ(著) , 又吉 直樹(著)
自由律俳句に難しい印象を持つ方も少なくないかと思いますが、そんなことはありません。日常を短い言葉で言い表せば、それはもう自由律俳句なのです。本書のタイトルでもある「カキフライが無いなら来なかった」、その世界がなんとなく想像できるでしょう。せきしろと又吉直樹による現代的な自由律俳句をお楽しみください。
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未完成 住宅顕信句集
住宅 顕信(著)
病により25歳という若さでこの世を去った住宅顕信。闘病中も制作への意欲は途絶えることなく、生涯で281の自由律俳句を残しました。そのすべてが網羅されているのが本書です。「夜が淋しくて誰かが笑いはじめた」など、絶望を見続けたからこそ見えてくる境地がここにあります。著者の生涯は映画化もされています。
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尾崎放哉全句集
尾崎 放哉(著) , 村上 護(編)
種田山頭火とならぶ自由律俳句界の巨人が尾崎放哉です。東京帝国大学卒業と順風満帆な人生を送るはずが、すべてを投げ捨て現代で言うところのミニマリストのような生活を始めます。そこで生み出されたほぼすべての詩が掲載されたのが本書です。「咳をしても一人」など、どこか孤独さを感じさせる句で読み手の胸を打ちます。
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放哉と山頭火。同時代を生きた2人の生涯を追い、詩作の秘密に迫っています。共通しているのは、酒に溺れ、壮絶な人生を歩んだということ。それでも残された詩は多くの人を勇気づけ慰めてくれます。彼らの詩に興味を持ったのであれば、ぜひ本書を手に取ってみてください。詩の力強さをより感じられるようになるはずです。
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