ブックキュレーターhonto編集員
「能」ってなんだか楽しそう。古典芸能をグッと身近にしてくれる個性的な本
眠くなる、いや、本当に眠ってしまった。誘われて能を観に行ったけれど、残念な結果になったという方もいるはずです。能というと、動きが少なく、セリフもわかりにくく、何より役者さんも客席も高齢の方が多い印象があります。でも、ここで紹介する本を読めば、能楽堂に足を踏み入れることがずっと気軽に、楽しくなること間違いなしです。
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芥川賞作家が、予備知識を持つことなく、真っ白な状態から能の鑑賞を始め、その魅力にはまっていく様を描いています。知識からでなく、鑑賞し自ら感じたことを手掛かりに、能とまっすぐに向き合います。一つひとつの発見に嬉々とする、常識にとらわれないその鑑賞の仕方は、初心者に安心を与える手引となるでしょう。
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伝統の枠を超え、斬新な舞台で国際的にも活動する能楽師の夫を、妻としてマネージャーとして、公私にわたり支える女性の物語です。伝統と革新、日本文化と世界文化のはざまで、仕事と子育て・親の介護など、さまざまな葛藤を創造的に乗り越えていく様子が語られます。能を取り巻く国際化や多様性を垣間見られる一冊です。
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能は、観る者の妄想力を刺激する芸術であると著者は言います。室町時代は現在の数倍の速さで演じられ、その650年の歴史のなかで4度の大きな変化を経て、現在に受け継がれています。能が長く愛されてきた秘密を、その効能や権力者・文化人との関わりなど、多方面から縦横無尽に語ります。日本文化の深淵に触れることができる一冊です。
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能楽師、脚本家、マンガ家がタッグを組んで、とにかく能を親しみやすくするために書かれた本です。厳選された能の名作20曲を、あらすじではなく、物語そのものを現代の言葉とマンガで再現しています。能の基本から逸れることのない構成と、ツボを押さえた見どころ解説が能への理解を深め、興味をかきたてます。
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