ブックキュレーターhonto編集員
多様な「他者」とのつき合い方を考える、エンタメも含めた硬軟織り交ぜた本
多様性が重んじられる昨今、異なる価値観をどのように折り合わせていけばいいのでしょう。そんな問いについて考える手助けになる本を紹介します。アカデミックな本はもちろんのこと、小説やエンタメも含め硬軟織り交ぜた本から、これからの多様性を考えてみてください。
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舞台は、イギリス在住の著者の息子が通う中学校。上品で牧歌的だった小学校とは一転し、差別と格差に満ちたそこは、まるで英国社会の縮図のよう。複雑な人間関係に悩まされながらも、息子は子ども特有の「蛮勇」で困難のなかをどんどん前進していきます。子どもの目を通して多様性社会を見つめる著者の、私的かつ普遍的なエッセイです。
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見知らぬものと出会う ファースト・コンタクトの相互行為論
木村大治(著)
価値観の異なる存在と出会った時、アナタはどうしますか?著者はこの問いを、「未知の存在」を扱ったSF小説を入り口に考察していきます。友好的、敵対的、理解不能・・・そんな「宇宙人」と、どうつき合えばいいのでしょう?一見難しいテーマを、SF小説という馴染み深い切り口で語った一冊です。
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無名同人作家・横井のもとへ、ファンを名乗る女性・斉藤が訪ねてきます。宿のあてがない斉藤を追い出せず、そこから奇妙な同居生活がスタート。徐々に露わになる斉藤の価値観は独特で、精神も不安定・・・。しかし横井は彼女の自殺未遂や奇行を咎めず、一緒に折衷案を探ります。粘り強く理解し合おうとする同居物語です。
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「他者」の起源 ノーベル賞作家のハーバード連続講演録
トニ・モリスン(著) , 荒このみ(訳) , 森本あんり(解説)
「差別」はなぜ起こるのか?アフリカ系アメリカ人の著者は、自身の視点からこの難問に挑みます。「人は常に『よそ者』を見い出し続ける」という彼女の主張を検討しながら、他者との関わりを考えてみましょう。差別について新たな視点を与えてくれる、ハーバード大学の講演録です。
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強面ヤンキーの黒川は、街で出会ったユキコに一目惚れ。視覚障害者の彼女とつき合ううちに、社会がいかに「彼女向き」でないか感じ始めます。ユキコにベタ惚れの黒川にとって、デートは視覚障害への理解と工夫の繰り返し。障害をテーマにしつつも内容はあくまでラブコメなので、ふたりの恋愛模様が楽しいコミックです。
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