ブックキュレーターフォトグラファー・記者 長塚奈央
言葉っておもしろい!会話や文章の中にあふれるオノマトペにグングン迫る本
会話の中でふと何か言葉で説明しきれないような感情を伝える時、オノマトペがそれを雄弁に伝えてくれるようなことがあって、その存在が日頃から気になっています。オノマトペという言葉自体の語源はフランス語で、日本最古のものはなんと「古事記」に登場しているのだとか。オノマトペからみる日本語、小説や建築、フードまでさまざまな五冊を。
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「日本語オノマトペ辞典」なども手がけた著者が、アニメやテレビで見聞きされる比較的新しいオノマトペにも触れる。マンガ「ゴルゴ13」に出てくるライター音「シュポッ」が喚起するする情景とは?そもそも1巻では「シュポッ」ではなかった?などの事例から考えるオノマトペも興味深い。新しいオノマトペを作る試みも。
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宮沢賢治のオノマトペ集
宮沢 賢治(著) , 栗原 敦(監修) , 杉田 淳子(編)
宮澤賢治の童話からユニークなオノマトペを集めた一冊。気象、風、光のほか、「揺れる・触れる」などの章立てで、右ページにオノマトペを、左ページに引用元と言葉の印象や情景を解説する。「どっどどどどうど」(「風の又三郎」)や「クラムボンはかぷかぷわらったよ」(やまなし)など耳馴染みあるに人も初めての人にも。
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隈研吾オノマトペ建築
隈 研吾(著)
設計の打ち合わせにオノマトペを使うという隈研吾さん。冒頭「(身体感覚に一番近いオノマトペを探して投げる。)所員とのやり取りで意外な答えが出てくるところが驚きであるしワクワクする。それが設計の一番の醍醐味」と多用の理由を話す。ぱらぱら、もじゃもじゃなどから広がる発想と33の建築作品例を写真で収録。
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スイーツオノマトペ おいしいお菓子の作り方
福田 里香(料理と文) , 長崎 訓子(絵)
菓子研究家・福田里香さんによる「おいしい音のするお菓子」のレシピ集。くんくん(バナナのベイクドチーズケーキ)から、しみしみ(マドレーヌのメープルシロップ漬け)まで30種。長崎訓子さんが手掛ける楽しいイラストページ(オノマトペやスイーツ写真と組み合わされている)がレシピと交互に並んでいて、絵本のよう。
ブックキュレーター
フォトグラファー・記者 長塚奈央1973年東京生まれ。学習院大学文学部フランス文学科卒業ののち、パルコブックセンター本部勤務を経てカメラマンに転身。書籍や雑誌を中心に料理や雑貨、インテリアの撮影を多数手掛けるほか、カメラ学校の講師などもつとめる。著書に自ら旅し、食のシーンから街の空気を写真と文章で綴った『上海口福案内』がある。近年は撮影の傍ら、地域に密着したWebニュースの記者として積極的な取材活動も行っている。日常からあっという間に非日常へとワープできる本と映画、舞台が生活に必要不可欠。
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