ブックキュレーター慶應義塾大学法学部教授 細谷雄一
激動の時代の地政学を考える
感染拡大が止むことがない新型コロナウイルス。熾烈化する米中対立。不透明性が増すグローバル経済の行方。私たちを取り巻く国際環境はよりいっそう予測が困難となり、変化の速度が増す中で、いま地政学が注目されています。ここでは、新しい時代を展望するにふさわしい地政学の書籍を、リストアップしてみました。
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日本でこれまで、おそらく最も読まれた地政学に関する入門書。40年近く前に刊行された本でありながら、今読んでも色あせていない。日本における地政学の受容の歴史や、基礎的な理論、そして現代的意義を学ぶ上での最良の入門書。
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近年の「地政学の復活」の契機となった一冊であり、アメリカを代表する外交専門家による地政学入門。国際ジャーナリストでもあることから、世界の動きを生き生きとした筆致で概観し、問題の本質を見事に抽出している。新しい地政学を理解する必読書。
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安倍晋三政権の外交ブレーンであり、内閣官房副長官補および国家安全保障局次長を務めた元外務官僚による、壮大な歴史哲学を描いた著書。第1部は「世界史の中の近代日本」を描き、第2部は「日本の外交戦略を考える」として近年の日本外交を叙述。
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日本のシンクタンクが編集した、日本を取り巻く地政学の重要課題に焦点当てて、それぞれの分野の第一人者が執筆した共著。いま、日本が直面する危機と、予見し得るリスクを深く理解する上での最良の一冊。アジア・パシフィック・イニシアティブの加藤洋一研究主幹がとりまとめている。
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日本政治史研究の第一人者で、東京大学名誉教授であり、現在は国際協力機構(JICA)理事長である北岡伸一氏の、世界を歩き感じたことを綴ったエッセイ。「自由で開かれたインド太平洋構想」から説き始め、その後ロシア近隣、アフリカ、中南米、南太平洋、アジアの動向を描いている。
ブックキュレーター
慶應義塾大学法学部教授 細谷雄一1971年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。博士(法学)。専門は国際政治学・外交史。北海道大学法学部専任講師、敬愛大学国際学部専任講師を経て現職。著書に『戦後国際秩序とイギリス外交』(創文社、サントリー学芸賞)、『倫理的な戦争』(慶應義塾大学出版会、読売・吉野作造賞)、『戦後史の解放』(新潮社)など。
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