ブックキュレーター作家 宮田珠己
地球は、怪異と幻想に満ちたファンタジー世界だった
大航海時代よりも昔、西洋人にとっても東洋人にとっても世界の全容がいまだはっきりわからなかった頃、未知の土地は恐ろしい大自然や怪物で溢れていると考えられていた。現実と幻想が地続きだったのである。今回はそんな不思議な世界を旅することのできる、ファンタジー心をくすぐる本を集めました。
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ムー大陸や海に沈んだ都、巨人の住む国、オーストラリアの内陸海、北極にある磁石の島などなど、空想やデマや誤解によって描かれた間違った地図を網羅したファンタジ―好き垂涎の一冊。ページをめくるたび、見知らぬ世界のありえない地図が登場し、ワクワクさせられる。
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驚異と怪異 想像界の生きものたち
国立民族学博物館(監修) , 山中 由里子(編)
世界中から収集された想像上の生きものたちの人形や仮面、絵などカラー図版を大量に収録。日本の妖怪や、ゲーム「ファイナルファンタジー」のモンスターまで登場する。これほど見ていて飽きないビジュアル本はない。その多くが、実は、大阪の国立民族学博物館で見ることができる。
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十三世紀に書かれた、当時ヨーロッパ各地に伝わっていた民話や伝承を収集した本。というと地味そうに思えるが、汚いものが放り込まれるとその場から移動する泉、木の瘤から生まれる鳥、金を掘り出す犬ほどもある大きな蟻、裁判する白鳥など、不思議な話がたくさん出てきて飽きない。
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アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険
宮田 珠己(著) , 網代 幸介(画)
ローマ教皇の命により、はるか東方にあるといわれるプレスター・ジョンの王国を探すことになった主人公。しかしその情報源は亡き父の書いたデタラメ旅行記だった。嘘八百の本に翻弄されながら、不満たらたらで旅をする主人公の前に、謎の珍奇植物や、アマゾネス軍団、犬頭人などがたちはだかるユーモア冒険小説。
ブックキュレーター
作家 宮田珠己旅と石ころとジェットコースターと変な生きものを愛する作家。昔の人が描いた間違った世界地図にも目がない。これまで主にユーモア紀行エッセイを書いてきたが、今回初めての長編小説『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』を刊行。そのほかの主な著作に『ときどき意味もなくずんずん歩く』『いい感じの石ころを拾いに』『日本全国津々うりゃうりゃ 仕事逃亡編』『はるか南の海の彼方に愉快な本の大陸がある』『無脊椎水族館』『ニッポン47都道府県正直観光案内』『東南アジア四次元日記』『晴れた日は巨大仏を見に』『おかしなジパング図版帖』『旅の理不尽 アジア悶絶編』『四次元温泉日記』『ふしぎ盆栽ホンノンボ』などがある。
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