ブックキュレーターhonto編集員
映画を観終わったような満足感を一冊で!巧みな構成が光るBLコミック
一難去ってまた一難、巻数を重ねて惹きつけていく長編コミックもいいけれど、サクッと一冊で、何冊も読んだかのような充足感を味わいたい!そんな贅沢な悩みを解決してくれるのが、短い枠のなかに巧みにエピソードを詰め込んだ、映画のような構成をしたコミック。謎を残しながら読者を牽引する力が作用して、一冊だけで圧倒的な満足感が得られます。
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海辺の避暑地でホームステイをする夏も3年目になる小説家のネッド。毎年楽しみにやって来ているのは、ホストファミリーであるアルへの秘めた恋心も関係していて・・・。現在、過去、そして未来へと時間軸を行ったり来たりする物語は、美しい海辺の風景とおしゃれな会話も相まって、まるで外国映画のような重厚さがあります。
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父親が事件に巻き込まれたのをきっかけに3年ぶりに帰省した泰良は、幼なじみの昌と再会。どこか村の人たちから距離を置かれている昌。原因は、泰良がいない間のある出来事が関係していました。捕まっていない犯人と、記憶との不可解な符合。謎と恋が同時進行するので、どちらの意味でもハラハラドキドキが止まりません。
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人生に価値なしと惰性で生きていた幸紀は、チンピラに刺され意識を失う直前、舞い降りる天使の姿を見ました。お迎えだと覚悟するも、無事完治。だけど、帰宅した部屋にはあの天使が待っていて・・・。コワモテだけどやさしい幸紀と、記憶のない無表情の天使の共同生活。後半からの怒涛の展開は、涙なくしては読めません。
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華道家元の次期当主・沙羅は、ある日、自室の鏡の「向こうがわの世界」へと踏み込んでしまいます。出会ったのは褐色の美しい青年。そこから、鏡のあちらとこちらを行き来する2人の奇妙な交流がスタートします。現実とファンタジーが交錯した美しい物語は、絶望から一転するタイミングが絶妙。心がほっこり温まります。
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サラリーマンの秋は、偶然知り合った瑛二に借りたタクシー代を煙草で分割返済する日々を送っています。ゲイである瑛二は、秋が自分と同じ側の人間だとすぐに気づいていました。自分を「普通」に当てはめたい秋と、つらい過去を背負いつつも明るい瑛二。煙草が小道具以上の役割を果たす構成が巧みで、記憶に残る一冊になるでしょう。
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