ブックキュレーターhonto編集員
奥深く、複雑な営為。「翻訳」の奥深い世界を見通すための本
言語の翻訳は、非常に複雑な営みです。母語でも表現しきれないような微細な著者の意図を汲み取り、言語体系のまったく異なる外国語にテキストを組み直す。答えは一つではないため、翻訳者によって訳文は異なります。そんな翻訳から、言葉の世界の奥底までを見通せるような本を紹介します。
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翻訳教室 はじめの一歩
鴻巣友季子(著)
著者が母校の小学校で行った特別授業「翻訳教室」をもとにした翻訳の入門書です。「はじめの一歩」という副題に表れているように、最初に考えたい「翻訳をする」ということの意味から、さらに本質的な内容にまで踏み込みます。翻訳に必要なのは、知識やスキルだけではないことがよくわかります。
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ベストセラーを手がけたこともあり、一時は売れっ子だった翻訳家・宮崎伸治が、やがて足を洗うまでを綴った日記。翻訳に真摯に向き合う著者と、まったく誠実ではない出版社。にわかに事実とは思えないほど悲惨な話の数々に、翻訳家が置かれている状況が見え隠れします。出版の裏事情を赤裸々に語った一冊です。
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過去に、東京大学で人気を誇った翻訳の講義。本書はその人気講義をもとに編まれています。芥川龍之介『羅生門』、シェイクスピア『ハムレット』など多くの実例をもとに、翻訳の極意、醍醐味を教えてくれます。翻訳にまつわる事柄を超えて、言語そのものの魅力についても考えさせられるはずです。
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翻訳というと外国語を日本語に訳すことを真っ先に思い浮かべるかもしれませんが、一度視点を反転させてみませんか?つまり、「日本語を翻訳する」ということです。日本語の特徴とされる、漢字かな交じりの表記や主語の省略などをどう翻訳するのか。日本語の翻訳の難しさから、言葉の魅力に気づくことができる一冊です。
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