ブックキュレーター花まる学習会 平沼純
生み出す―自分の手、自分の心で
何かを作りたい、描きたい、生み出したい！でも何をどうすればいいかわからない・・・。そんなときに、自由な心で表現することに前向きになれ、気持ちを後押ししてくれるようなヒントに満ちた5冊を紹介します。絶対的な「正解」などない、創作の楽しさと喜び。自分自身で何かを創造し、自分にとっての「ほんとう」を発見できる時間を是非！
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てん
ピーター・レイノルズ（作） , 谷川 俊太郎（訳）
絵を描くことが大嫌いなワシテは、苦し紛れに画用紙に小さな「てん」を描きます。しかし翌日、教室にはその「てん」が額縁に入れられて飾られてあって･･･。極めて短いストーリーでありながら、自分の心のままに表現する喜びを感動的に描いた奥深い絵本。同じ作者による続編の『っぽい』とあわせておすすめ。
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かこさとしあそびずかん はるのまき
かこ さとし（文・絵）
絵本作家と同時に子どもの遊びの研究家でもある作者による、自然の風物を生かした遊びの数々を紹介したシリーズの一冊。野原や川辺に咲く花で作る花かんむりや指輪、ひな飾りや端午の節句のカブトなど、とにかくアイディア満載。自然の中での遊びは、どれも自分なりに創意工夫して遊べるので無限の楽しさがあります！
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えをかくかくかく
エリック・カール（作） , アーサー・ビナード（訳）
青い馬や赤いわに、水玉模様のロバ、オレンジ色のゾウ・・・。絵筆をもった男の子が描き出すのは、先入観にとらわれずに自由な心で生み出されたものたち。自分にとっての真実＝本当の色を探し続ける面白さと喜びを伝える傑作絵本。2021年に急逝した作者の少年期、ナチス政権下での実体験がもとになっています。
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いっしょにつくろう 絵本の世界をひろげる手づくりおもちゃ
高田 千鶴子（ほか製作） , 村田 まり子（絵）
『ぐりとぐら』や『三びきのやぎのがらがらどん』、『エルマーのぼうけん』、『ラチとらいおん』・・・。絵本に出てくる「あのキャラクター」たちを、段ボールや厚紙、フェルトなどを使って作ってみませんか？紹介されているものはどれもなかなか本格的。子どもと「おうち時間」を楽しく過ごすヒントにもあふれています。
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あそびのレシピ つくるたのしみ
鈴木 洋子（著） , 柴原 のりこ（写真） , 村山 純子（構成）
身近にあるちょっとした物を利用して、こんなに素敵なものができるんです！かわいらしい小物入れやフォトフレーム、鮮やかな万華鏡、ひな人形・・・。それぞれの作り方が分かりやすく紹介されていて、完成品を写した写真もとても美しい。「次は何を作ろうかな」と、見ているだけでワクワクしてくる魅力的な一冊です。
ブックキュレーター
花まる学習会 平沼純1982年生まれ。慶応義塾大学文学部卒、同大学院社会学研究科修士課程修了。花まるグループの受験部門であるスクールFCで、国語や公立中高一貫コース授業のほか、総合的な学習の時間である「合科授業」などを担当。多数の受験生を合格へ導くとともに、豊かな物語世界の楽しさ、奥深さを味わえる授業を展開し続けている。各種メディアで紹介された『子どもを本好きにする10の秘訣』（実務教育出版）のほか、書籍、雑誌・新聞記事などを多数執筆。読書をテーマにした講演会や連続講座も精力的に行い、本を読む楽しさ、物語を味わう大切さを訴え続けている。2016年よりほぼ毎月開催している連続講座「旅する読書」は、全国から参加者が集まる人気イベント。
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