現代社会に潜む怪異！オカルトホラーの傑作コミック

吸血鬼に出会った少年と、それぞれの怪異に悩む少女たちの物語。体重を奪う蟹の怪異や、人を道に迷わせる蝸牛の怪異など、恐ろしさよりも不思議さを強く感じさせる作風が特徴。怪異という曖昧な存在にどう折り合いをつけていくか？そんな答えのない問いを掲げる、哲学的な雰囲気が魅力的な物語です。

人間の負の感情から生まれる化け物の呪霊と、それらを祓う呪術師の戦いを描いた人気コミック。特殊能力バトルものとしても評価の高いシリーズですが、敵である呪霊の描写が緻密でホラーとしても秀逸。バトル漫画によくあるご都合主義は少なく、ホラー漫画特有の不条理な展開がホラーフリークにはたまりません。

なぜか幽霊が見えるようになってしまった女子高生・みこ。町中に漂う悪霊たちは「見える？見える？」と執拗に聞いてきますが、みこは必死でノーリアクションを貫きます。不意打ちで現れる幽霊に読者もきっとビビるはず。主人公はあくまでも「見える」だけで、悪霊に抗う術を持たないという無力さも恐怖を駆り立てます。

どこにでもある日常を怪奇が侵食していくオムニバス形式のホラーです。窓の外にいる「誰か」、写真に写り込んだ「何か」。謎解きも説明もなく、ただ淡々と奇妙な出来事が描写されていきます。読後はふいに窓の外を見るのが怖くなってしまうでしょう。まさに「不安の種」を植えつけられたかのような感覚を味わえる名作です。

幽霊しか信じない陽キャ女子と宇宙人しか信じない陰キャ男子。性格も信念も正反対の2人ですが、実は幽霊も宇宙人も実在していて・・・!?幽霊、宇宙人、超能力、UMA、都市伝説と往年のオカルトブームを思い出させるレトロ感てんこ盛りで、ザ・少年漫画ともいえる疾走感に心躍る快作です。