ブックキュレーター『週刊東洋経済』編集長 風間直樹
フェイクニュースがあふれる陰鬱な時代だからこそ紐解きたい一冊
一向に止まらない格差拡大や貧困の広がり、そして優生思想の台頭・・・。われわれを取り巻く現実は陰鬱なものですが、そうした時代だからこそ扇情主義を排し、エビデンス(証拠)とファクト(事実)にこだわった良書を紐解くことが欠かせません。
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進行性のがんになったジャーナリストの治療選択記。資料を読みあさり、専門家を訪ね、東大病院、がんセンターと渡り歩き、自分に合った治療を探し求めた。医者と病院に任せきりにせず「医療選択」することの重要性を痛感する。
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毎日新聞のキャンペーン報道「優生社会を問う」をベースにした書き下ろし。妊婦の不安を煽る「出生前診断ビジネス」や施設での虐待疑惑・・・、旧優生保護法が改正されて四半世紀近くが過ぎても、弱者切り捨ての現実は変わらない。
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新聞ジャーナリズムが輝いていた時代、「天声人語」の筆者として洛陽の紙価を高めた同氏の評伝。惜しまれつつ早世した伝説のコラムニストを、同時代の名物記者たちの動向も交え、多くの証言から描き出している。
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機会不平等
斎藤貴男(著)
市場原理が教育や福祉など効率性とは異なる価値観を持つ領域へと侵食してくると、いったい社会はどうなるのか。一度転落すると這い上がれない日本社会における格差拡大の現実に、徹底した取材からいち早く強く警鐘を鳴らした一書。
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ユニクロ、アマゾンの潜入ジャーナリストが単身渡米し、トランプ陣営の選挙スタッフとなり描いた民主主義の機能不全の現実。堅固に見える「民主主義」は、決して盤石なものではなく、多くの脆弱性をはらんでいることを本書は教えてくれる。
ブックキュレーター
『週刊東洋経済』編集長 風間直樹1977年長野県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、同大学大学院法学研究科修了。2001年東洋経済新報社に入社。電機、金融担当を経て、雇用労働、社会保障問題等を取材。2014年8月から2017年1月まで朝日新聞記者(特別報道部、経済部)。東洋経済に復帰後は、『週刊東洋経済』副編集長、調査報道部長を経て、2022年4月より『週刊東洋経済』編集長。著書に『ルポ収容所列島』(共著)、『雇用融解』、『融解連鎖』(すべて東洋経済新報社)。
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