ブックキュレーターhonto編集員
治すのは「病」だけではない。人と人のつながりを丹念に描いた医療マンガ
医療の目的は患者の病気の治癒ですが、そこにはさまざまな人間ドラマが生まれるもの。医者、薬剤師、看護師、助産師。それぞれの立場から、患者に寄り添い、その心までを解きほぐす過程を丁寧に描いた医療マンガを集めました。どれも、患者を取り巻く環境、病や苦境から立ち直る上での人と人との心の交流が描かれ、胸に響くものばかりです。
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総合病院の薬剤師として働く、26歳の葵みどり。医師のように頼られることもなく、看護師のように親しまれることもないけれど、薬の処方を通じて患者一人ひとりの「当たり前の毎日」を守るために駆け回ります。患者が抱える悩みに寄り添うみどりの奮闘に、普段触れることの少ない薬剤師の仕事と活躍を知ることができます。
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「なんでも治せるお医者さん」に憧れる滝野は、理想と現実のギャップに悩む3年目の女性医師。迷いの中で彼女が出会ったのは、徳重という医者でした。彼は18の専門医が活躍する病院に誕生した、19番目の新領域・総合診療科の担当医です。病気を超えて「人間」を見つめ、的確に専門科へ繋ぐ徳重の手腕とは・・・!?
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隠れ精神病大国と呼ばれる日本の自殺率は、先進国の中でも最悪レベル。「精神科は特別なところ」という思い込みを変え、人々の心を救うべく、精神科医・弱井は患者一人ひとりに寄り添います。パニック障害、うつ病、発達障害など、症例が短編として描かれているので、気になるエピソードから読み始めるのもオススメです。
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看護学科に通う高校3年生の×華は、母の勧めで産婦人科の見習い看護師として働くことになります。中絶手術やその後の処理を体験して、辞職を悩む×華。そんな彼女が仕事を続けると決めたきっかけは、出産の現場に立ち会い、命の力強さを目の当たりにしたことでした。体験談をベースに描かれた、リアルな医療マンガです。
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