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小説家 山野辺太郎ブックキュレーター小説家 山野辺太郎

人間と人間でないもののあいだの小説

人間から、人間でないものへ。そんな変容が描かれた小説を収めた五冊を挙げてみた。それは戦慄すべき事態なのか、それとも恍惚たる体験なのか。読み終えたとき、たぶん大丈夫だとは思うけれど、ひょっとしたら読み手自身も何か人間とは別のものへと変貌を遂げているかもしれない。

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  • 旅のさなかに蛇や山蛭の跋扈する旧道に分け入った高野の僧侶は、山奥の一軒家にたどり着く。そこで宿を借りることにした。家の女が僧侶を渓谷に導き、体を洗うのを手伝ってやる。あたりをうろつく蟇蛙、蝙蝠、猿などがいて、彼らは女に眩惑されることがなければ人間のままでいられたはずだった。

  • 人の顔と牛の体をもった「件(くだん)」のことなら子供のころに聞いたことがある。まさか自分が件になるなんて思ってもみないことだった。件は重大な予言を遺し、生まれて三日で亡くなるといわれている。予言を聞こうと押し寄せた人々のまえで、途方に暮れる件であった。短篇「件」を収録。

  • 変調をきたした世界のなかで、ある女の体にはいくつもの腕、あるいは脚が生えはじめていた。彼女だけではなかった。シマウマのようになった男。巨人と化した女。誰も彼もが変貌を遂げたすえ、溶け合って一つの集合体になってゆく。ふくれ上がってはじけたとき、新たな世界が始まろうとしていた。

  • 生まれ変わったら木になりたい、と亜沙は願った。果物を実らせ、分かち与えることのできる存在に。孤独のなかで息絶えて、目覚めたときには杉の木になっていた。わりばしへと加工され、若者の手に渡る。若者は、そのわりばしを捨てなかった。若者の口に食べ物を運ぶことは、亜沙にとって喜びだった。

  • 「渾沌島取材記者」を募集する三行広告に惹きつけられて、純一は旅立った。同僚となった千夜子とともに乗り込んだ船は、房総半島を発って南へと進んでゆく。取材すべき「こんとん」とは、いったいどんなものなのか。旅路の果てに到達した場所で、二人は自分たちの変化に直面することになる。

小説家 山野辺太郎

ブックキュレーター

小説家 山野辺太郎

1975年、福島県郡山市生まれ。父の仕事に伴い、東京・高円寺や秋田市で暮らしたのち、宮城県仙台市で育つ。仙台二高で鬱屈した高校生活を送るなか、太宰治に傾倒。小説を書きはじめる。東京大学文学部・同大学院でドイツ文学を専攻。18世紀ドイツのシュトルム・ウント・ドラング時代の劇作家ヤーコプ・レンツを研究対象としたが、行き詰まりを感じ、インドへの旅に出た。出版社に入社し、国語教科書の編集者として勤務。会社勤めのかたわら、小説の執筆を続ける。2018年、『いつか深い穴に落ちるまで』で第55回文藝賞を受賞。ほかに『孤島の飛来人』『こんとんの居場所』など。https://yamanobe-taro.jp

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