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甘い蜜の部屋(下) みんなのレビュー

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一般書 第3回泉鏡花文学賞 受賞作品

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みんなのレビュー63件

みんなの評価4.2

評価内訳

63 件中 1 件~ 15 件を表示

耽美であるということの本質

2009/11/10 22:33

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mayumi - この投稿者のレビュー一覧を見る

 父親に溺愛される魔性をもった少女モイラの話。幼少期、結婚前、結婚後、の3部作になってる。でも、最後の時点で17歳だもんなぁ。さすがに、大正時代。
 ともあれ、森茉莉らしく耽美で、ロマネクスで、非常に面白かった。一歩間違えると、ただの軽薄で甘やかされた娘になるモイラを、ぎりぎり無垢の魔性の女に描いているあたりは、すごいよなぁ森茉莉。
 食事のシーンが多くて、そのあたりも非常に美味そうだった。

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初めての森茉莉

2016/05/25 06:29

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:chatnoir923 - この投稿者のレビュー一覧を見る

独特な世界で有名な森茉莉。
初めてはこの甘い蜜の部屋にしました。
なんといっても文章が独特!
こんなところに句点が! ととまどいましたがだんだん慣れてくると気にならずに読めました。
天然の妖婦のような藻羅。
今で言うキラキラネームもばっちりはまって、どっぷり物語の世界に入り込めます。
藻羅に破滅させられる周りの男性のお話。
最も藻羅は自分自身にしか興味がないのでそんな事はおかまいなし。
実際にいたら同性からは嫌われるタイプかな。

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怖い親子の物語

2022/09/06 10:22

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

文豪森と、その2人目の妻志げの長女、父親から溺愛されたいたこと、お茶の水からミッション系に転校したこと、子どもがそのまま大きくなったような人と他人から評されたいたという事実から、この小説は自伝的な色合いがあるのかなと読み進んでいくうちにそんな生易しい分類ができるものではないことがわかってくる。何のために、父、林作は天上とモイラを結婚させたのだろう、何のために林作は天上をピータアがいる石沼に誘ったのだろう、そう考えると、林作という男がとても怖く思えてくる。悲しい天上の生涯までもを林作は予想さえしていたのではないだろうか、そしてモイラが再び帰ってくることも。ドミトリーとやよ、この小説に登場する人物の中で、この二人にだけは感情移入できる、とくにやよは、実質、この小説の主役ではないかと思っている、素敵な女性だ

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夢想の堅固さ

2006/01/24 19:09

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:king - この投稿者のレビュー一覧を見る

「贅沢貧乏」「恋人たちの森」しか読んでいなかったので、長篇を。
この作もてっきり「恋人たちの森」のような同性愛、少年愛的な関係を扱ったものなのかと思っていたら、鴎外の娘としての自分の人生を元ネタにしたフィクションの体裁ですこし驚く。幾つかのエピソードは森茉莉自身のものらしいが、途中からかなりの部分がフィクションだという。

全体は三部に別れており、第一部「甘い蜜の部屋」が幼児期(七歳位)、二部「甘い蜜の歓び」が少女期、三部「再び甘い蜜の部屋へ」が十八歳になり結婚してからの物語となっている。

魅力的、蠱惑的な少女、牟礼藻羅(むれ・もいら)を主人公とし、そのモイラという少女の魅力によってまわりの人々が惹きつけられたり、破滅に導かれたりするさまを、連綿と綴っているのがこの小説で、父親の絶大なる愛情と保護の元、無意識的な媚びを周囲に振りまく悪魔的な少女との親子関係を軸にし、きわめてゆっくりと物語が進んでいく。

各部で男たちがモイラに惹かれ、その媚態に魅せられていくのは、それぞれ第一部、アレキサンドゥル、第二部、ピータア、第三部は夫となる天上守安(マリウス)といった男たちで、みなそれぞれ、それまでの安穏な幸福を擲って、モイラにはまりこんでいくことになる。

モイラの絶対的な美貌は一刻も揺るがない。しかし、それでいてモイラ自身は視点人物になることは少なく、むしろまわりの人間達から眺められている。父、林作(森林太郎のもじりか)、馬飼いの常吉、家庭教師、家政婦などに、眺められ、観察され、語られる。

モイラ自身、自分の心には半透明のガラスのようなものでできている部屋があり、すべての感情はそれを通っているため、なにかにつけても反応が鈍く、どこか自分自身がおぼろげに感じられているというようなことを思っている。そういった自分自身をもてあますようなところが、無意識の媚態の要因でもある。

わがままで、自分のやっていることをそれほどはっきりと自覚しているわけではないため、まわりの人間達を困惑させ、惹きつけ、悲劇の渦の中心になっていく。それでも、林作とモイラの関係は絶対で、変化を蒙ることはなく、万能にも見える林作が神のように絶対的な視点から愛情を注ぐモイラは、渦の中心であっても、台風の眼のように、普段通りだ。ラスト、少しく揺れはするけれども、それもまた林作の掌の中、という感じで、モイラと林作の甘い蜜の部屋の壁は揺るがない。

フランス文学の翻訳をしていた、というのがうなずけるほど、心理小説っぽくて、さらに登場人物達はみなすぐれた観察眼と繊細な精神を持っている(プルーストをちょっと連想した)。登場人物たちは家政婦、家庭教師、さらには馬丁(実はこの馬丁がかなりキーパーソンなのだが)にいたるまで、ささいなことですぐに事態の本質を見抜いている。ここには精神の貴族主義ともいうべきものがあって、愚鈍な人間は存在しない。

この、物質的にも精神的にも高貴さを徹底させるというのは森茉莉の小説のどれもがそうだし、エッセイ「贅沢貧乏」を読んで、物質的な高貴さは望めないとしても、そこを自分にとっての「贅沢」で覆い尽くそうとする貴族主義は通底している。

正直、この作や短篇群で書かれている豪奢にして耽美な生活はあまり好みではないが、夢想家としての力強さには惹かれるものがある。

「壁の中」から

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2004/10/19 18:04

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2004/11/02 14:14

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2004/11/03 17:23

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2005/04/24 12:45

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2006/08/22 00:43

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2005/10/16 16:53

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2005/12/05 12:03

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2006/01/11 00:55

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2006/07/30 16:58

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2006/08/28 18:46

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2006/09/11 11:58

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