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ウェルテル女々しいよ!とか思ってしまう私はまだこの本の良さが半分もわかってないんでしょうね。でもまぁ、恋ってこんなものだなーとも思ったり。浮いたり沈んだり。
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熱病に侵されたキチガイの自慰みたいなお話。
でもそのぶっとんだキチガイ男をなかなか憎めない。
人を狂おしいほど愛すれば、誰だって自分が世界だ。
理性や常識や世の中のいっさいが意味を持たなくなる。
情けない。ふがいない。
自分が何者であるかさえわからない。
一度は味わったことがあるだろう?
胸を掻きむしりたくなる衝動。
可笑しいくらいに制御のきかない性の欲望。
躁と鬱の極み。
愛しいあの人の
ふれるとはじけて消え入ってまいそうなか弱い魂に手を伸ばし、
ふれんかふれまいか迷ったりしながら怯えているかと思うと、
全身の力を利き手にこめて、そいつを我が手で捻り潰してしまいたい
捩じれた愛情と支配欲に駆られたり。
相手の中に映し出された
見慣れない自分の姿に戸惑いを感じたり。
ときには現実が空虚に思えることもある。
かと思えば夢想に溺れて、息することさへできなくなって
現実世界に酸素を求めてはげしく呼吸する。
青春。
なんて不安定なんだろう。
なんて予測不可能なんだろう。
でもだからこそ面白い。
「生きている」と、「ここにいるんだよ」と感じることができる。
悩み苦しみ…
美しいじゃないか
それが人間じゃないか。
…と熱く語っちまいましたが、
個人的にドイツ文学大好きなんですよ。ドイツ思考大好きなんですよ。
なんででしょうね。中学生くらいから。
しっかし、ゲーテさん、重い。
この小説にどっぷり感情移入したせいで
1週間ほどどんよりした気分が抜けやんくて大変やったよ。
でも人間くさくって大好きなんだよなー。
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帯に惹かれてしまった。
あなたは恋のために死ねる?
絶対死ねない!!と思って手にとりました(^^)
今も恋のために死ぬという感覚は理解し難いけど
ウェルテルに共感できる部分もいっぱいあった
なんだか簡単に自殺を否定してはいけないような
そんな気持ちになりました
これ読んで自殺する人の気持ちは全然分からないけど(T_T)
死ぬならウェルテルくらいに考え抜いて
何かを悟ってから死にたい
暗くなるからもう一生読みません
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純粋に恋に苦しむ若い心を描いたところにこの作品の類稀なる価値がある。
ゲーテは「もし生涯に『ウェルテル』が自分のために書かれたと感じるような時期がないなら、その人は不幸だ」と言っている。まさにその通りである。
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似通った体験をしたばかりに、それに類似した内容の、
小説を読むことほど残酷なことはない。
加えて、主人公の思考の流れがつぶさに描かれており、
それが自分と極めて近しい場合には最悪だ。
なんどもなんども、読むのをやめようと思ったが、
それでも、踏ん張って読み進めた。
ウェルテルの気持ちはわかりすぎて、辛くなる。
しかし、自殺。
本気で愛するならば自殺せねばならぬのか?
しかし、それはひとつの答えでしかない。
そういう答えもあるということ。
他にも答えがある。
しかし、生きていれば、他の誰かに恋をしてしまうかもしれない。
すっかりと忘れてしまうかもしれない。
その可能性は付きまとう。
自分をどこまで律し続けられるのか。
いや、それもちがう。
純粋にいつまで思い続けられているか。
それが途切れるとしたら?
もはや自分を赦せない。
赦せないから未来を断つ。
そうすれば、今の自分のままで終われる。
酷く自己完結的な幸せだが、
人生なんて本来そのようなもの。
世のため人のため、社会に役立つ、
どれだけ格好良くはいっても最後は自己満足。
ただ、どうすれば、満足か、どうすれば、幸せか、
それがひとによって異なるというだけのもの。
ひとより裕福であらねばならぬ。
ひとより上であらねばならぬ。
そういう価値観がれっきとしてある。
だからこそ競争社会になり、それが資本主義で、
それにより社会は高まり、それこそが、人間というものの、
あるべき姿のひとつなのかもしれない。
けれど、それに縛られる必要なんてない。
この一冊は自殺賛美の一冊ではなくて、
こういう在り方もある、生き方もある、幸せもある、
という可能性のひとつを提示しているだけにすぎない。
これに流されて自殺するのは確かに軽すぎるが、
かといってこれを自殺賛美だといって馬鹿にするのも、
ナンセンスだ。
これはこういうものだと受け容れるのが、
ゲーテが望んだことではなかろうか?
と、これしかゲーテを知らぬのに言ってみる。
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ゲーテさん自身、「二十代の恋は幻想である、三十代の恋は浮気である、人は四十代に達してはじめて真のプラトニックな恋愛を知る」とおっしゃっているくらいなのだから、ぼくのような子供がウェルテルの悩みを理解できないのは至極当然なのだろう。
叶わぬ恋をし続けるために死を選ぶ。
ぼくは、本当にそれだけの恋をすることができるだろうか。
誰かのために、という仰々しい理由をつけた死はどの小説にもありふれているけれど、利己的な死をここまで読者の心に肉薄させて描いている小説は読んだことがない。
情景描写も、さすがドイツ文学、とても繊細だと感じた。
ただやはり、ドイツ人としての教養がないと読み込むのは難しいのだろう。
いくつか趣がわからない点は確かにあった。
十年、二十年の後に、是非とも原書で読んでみたい。
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ゲーテ自身の絶望的な恋の体験を作品化した書簡体小説で、ウェルテルの名が、恋する純情多感な青年の代名詞となっている古典的名作である。
許婚者のいる美貌の女性ロッテを恋したウェルテルは、遂げられぬ恋であることを知って苦悩の果てに自殺する……。
多くの人々が通過する青春の危機を心理的に深く追求し、人間の生き方そのものをえがいた点で時代の制約をこえる普遍性をもつ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
4年ぶりくらいに再読!
これは好きだな~!
すごい、ほんとに普遍的だと感じる。
なんていうか、恋に限らずこの浮き沈みって身に覚えがあるよね…
楽しかったその後しばらくはふわふわしあわせな気持ちに浮き足立ってるんだけど、しばらくしたら、それでもこの幸せの先にはなにもないんだああって落ち込んで、好きだからこそ、いっそ死んでくれたら…ってね…
で、相手が死ぬんじゃなくて、自分が死ねばいいんだー!って突っ走ってね…
これを自分の精神が不安定なときに読むと、うっかり引っ張られそうで危ない笑
苦悩のすえに死ぬことが幸せな事に思えてしまって…
名作だねえ
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ゲーテさんの書く恋愛男子はなんだかキモチワルイ。コレ褒め言葉。
なんか恋愛に詰んでる。
○○が好き過ぎて生きるのが辛い、そんな感じ。
ヒロイン・ロッテちゃんの事を「天使、かな」って、ロッテちゃんマジ天使ってことか。
やべぇゲーテさん未来に生きてる。
一人称、しかも手紙形式なのでキモさ倍増です。
口説く方に一生懸命じゃなくて、相手の事を考えるのに一生懸命だからきっとキモく感じるんだと。
そう思えば主人公ウェルテルも、ちょっとは可愛く見え…… ない。
(こんな手紙、自分だったら絶対受け取りなくない)
下に兄弟がたくさんいるロッテ、その家族ポジションに入りこむ主人公。
家族から自然体に、そのスキルは素晴らしい。
婚約者がいる相手を好きになって、さらに婚約者とも友人になる主人公。
なんというポジション、どうしてこうなった。
腹黒くそのポジションとかなら分かるのに、気付いたらこうなってた。
ウェルテルさんよぉ……。
手紙にロッテロッテ書いてたのに、ロッテを恋愛対象として見ないふりをしてる。
兄弟だったらよかったのにというのが、すごくよく分かる。
一緒にいて楽しいし、波長があう相手同士。
最後のシーン、少しだけ胸が熱くなって泣きそうだった。
哀しいとかじゃなくて、高揚感で。
ヤンデレだな、と思う。
男性が想像するヤンデレとすこし違うかもしれないけれど。
好きな人には危害を加えない(加えないように思い悩む)、一途。
相手にどう思われてるか気がかり、相手に関係するもの全てに思いを馳せる。
最後には、自分にブレーキをかけた主人公。
作中にブレーキをかけられなかった男も出てきて、それも印象的。
ファウストより、ウェルテルくんの方が好き、カワイイ。
メフィストフェレスはちょい悪俺様気味だったから毛色が違うし。
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書簡体の小説は初めて読んだかもしれない。「愛」について深く考えるきっかけになるような一冊。ウェルテルのように人を愛したことがないなあと思いつつ。それは幸せなのか不幸なのかわからんけど。ウェルテルはちょっと重すぎてかキモいだなあとか、ロッテもたまったもんじゃないなとか、陳腐な感想がポコポコ浮かびます。そうそう。なんかウェルテルはミネタカズノブに似ていると感じた。愛の核を振り回すあたりが。ただミネタの場合は一方通行感が否めないけど。閑話休題。純愛小説だけど、とりあえずセカチューどころの騒ぎではありませんでした。人を愛するってのはどういうことなんですかね。ちょっと真面目に。
あ、これ1951年の出版だったんだ。道理で文中に「あすこ」とか出てくるわけだ。
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ここでだけ、人口に膾炙した「ウェルテル」のことを「ヴェッヘター」(ヴェルターでもいいけど)と記すことをお許しください。この文庫の解説をほとんど丸写しにして、それに「……先生も読んだほうがいいと思います」ってな一文を付け加えたリポートを見せてもらったことがありますよね。あのとき私たちは、アハハ!!と笑いましたが、決してそれを提出した彼女(でしたよね?)を嘲ったわけではありませんでした。或る文学作品、その翻訳、そしてそれを享受する私たち、……、いずれもの感性が互いに如何ほどに大切か、私たちは、それはわかっていたつもりだったからです。だからこそ、翻訳の成立可能性についても云々できたのだし、今朝のワイドショーの話題や今期のドラマのキャスティングについて、あるいはブリテン奏するところのバッハの好き嫌いについて、ほとんど何の構えも必要とせずにおしゃべりすることができたのです。そう、話題が何であれ「構え」の問題です。今度逢えたら、また話題には事欠きません。今度は、いつでしょうか、私はいつでも待っていますのに(ヴェッヘターとインメンゼーとクレーガー、だなんて、そんなんで、粋がらないでくださいよね、私だって最新の話題を携えて臨みますから)。
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世にいる不機嫌を露わにする人を思い起こさせる文章。
「不機嫌はむしろ、自分のくだらなさに対するひそかな憤懣ではありませんか?愚劣な虚栄によって煽られた嫉妬とつねに結びついている、自己不満ではありませんか?」
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「決心しました。ロッテ、僕は死にます―」
1774年、ドイツのゲーテによる作品。書簡体。
かのナポレオンも愛読したそうです。
俗世間にどうしても身を置くことができず、
熱烈に愛する女性には婚約者が存在する。
ウェルテルはこの状態に苦悩し続け、真の幸福を模索し続けるが、
八方ふさがりな環境、自分がロッテに与えている影響を考えた末に、
この世を去る決意をする。
人間の内面をこうも表現できるものなのか、と圧倒される作品です。
異性を愛する、この単純明快な人間の本能が表現されています。
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ウェルテルが誰よりも愛したロッテ。
しかし、ロッテには婚約者がいます。愛して止まない彼女を前に、ウェルテルの狂おしいほどに強い想いが暴走します。ロッテと出会い、真剣に愛したウェルテルの最後の選択とは・・・。
久しぶりに読了後に余韻の残る本でした。
200年も前に書かれた本なのに、時代を超えてこんなにも心に響くなんて。ウェルテルの生き方はなんて不器用なんだろう。だけど、どこまでも誠実であろうとする姿に共感を覚えてしまう。
ウェルテルのように「愛する人がこの世の全てだ」なんて思える恋をしたことのある人は、その人の言動に一喜一憂して、その人がいることに感謝せずにはいられないような恋を知っている人は、とても幸せだと思います。
たとえ、それを失おうとする時に訪れる絶望がどんなに大きくても。
晩年、ゲーテは「もし生涯に『ウェルテル』が自分のために書かれたと感じるような時期がないなら、その人は不幸だ」と語ったといいます。
ゲーテの言いたいことがわかる気がします。私もウェルテルが感じたような至福や苦悩がないのなら、世界は鮮やかさを失ってしまうように思います。
さすが世紀を越えて読まれるだけの名作だと思いました。
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この本が、自殺の弁護本だという非難があるようだが僕には到底そうだと思えなかった。恋をすることで自殺をしてしまうのが不幸だとか、自分が人妻に恋をしたことがないから幸福だとか、そういうことでもなく。しかし、ここにはエゴイズムを描いていると決めつけられない。けれど明らかにここに挙げられているのは、ウェルテルの自分へのエゴの確認のように感じる。僕自身は、外面に出せる部分のエゴ・わがままよりも、例えば内面に書く部分(例えば手紙とか)のエゴの方が出すことが難しいと思う。たとえエゴでも手紙という形で、エゴのようなものを出せるウェルテルは、男らしいと思う。
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何て痛い奴なんだウェルテル。
でも、笑えない。
片思いをしたことがあるなら、きっと誰も彼を笑えない。