多崎礼氏の中央公論新社主催の第2回C・NOVELS大賞を受賞された傑作です!
2020/07/21 08:57
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『夢の上』シリーズ、『八百万の神に問う』シリーズなどの代表作がある多崎礼氏の作品です。同書『煌夜祭』は中央公論新社主催の第2回C・NOVELS大賞を受賞された傑作でもあります。内容は、生物も住めぬ死の海に浮かぶ十八諸島が舞台のストーリーです。「語り部」たちが島々を巡り集めた物語を語り明かすため、年に一度、冬至の晩に開かれる煌夜祭という催事があります。今年もまた、「語り部」が人を喰らう恐ろしくも美しい魔物の物語を語り始めます。夜が更けるにつれ、物語は秘められた闇へと進んでいきます。一体、この催事の最後はどうなるのでしょうか!
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投稿者:MM羊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
連作短編風のこの一冊。
作者のデビュー作らしいのだが恐ろしいくらいの完成度でした。
物語の為の物語り。
もっと早く文庫化してもよかったのでは?
読んだ後、誰かにオススメしたくなる一冊です。
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投稿者:ふる - この投稿者のレビュー一覧を見る
いうならば短編集。
2人の語り手が1つずつ話をしていく物語。
私は1番最初の話が好きだった。
ありきたりだけど、クライマックスでの台詞を言った語り部の表情を想像すると、どうしても涙が出てくる。
美しくて残酷。
その言葉が似合うストーリーが並んでいる。
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
連なる物語が最終的に繋がり一点に収斂していく様が見事!
豊かな世界観が本当に素晴らしい。
素晴らしくて、残酷…
彼女が「首」置いて行ったのにはちょっと納得できなかった。
彼女なら首を奪って遠い場所に行くのでは?
買って良かった!
2015/06/19 10:42
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投稿者:ポン太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ファンタジーが読みたくて色々他の方の感想を参考に購入。
期待以上の内容にとても満足です。
ただ細かい設定等をもう少し掘り下げて書いてあればもっと良かったと思うので評価は4点ですが、それでも充分楽しめました。
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今まで読んだ本の中で最も好きな部類の本の一冊。
十八諸島を巡り、史実や伝承、噂などを集めて伝える語り部たちが冬至の夜に行う祭りーーそれが煌夜祭。
語り部が語る一つ一つの話が巧みに繋がっていき歴史となる。
最後の結論もそれに行き着くまでの話も全てがとても繊細で、残酷なはずの真実はある意味で奇跡的な救いとも受け取れる。
これは終わる事のない物語。
煌夜祭は続いていく。
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仮面に素顔を隠した二人の語り部が、冬至の夜にそれぞれの知る物語を語り合う。
物語を物語ることで、真実が徐々に明らかになり、それを聞くことにより救われる人が居る。そして物語を物語る者自身もまた救われる、という構図がとても良い。
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始まり方からして、ショートストーリーが続くのかなと思ったけど、一つのキーワードに沿ってそれぞれがリンクしていって・・・
サクッと面白く読める1冊です^^
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海に浮かぶ十八諸島では、冬至の晩に仮面をつけた語り部が集い、朝まで物語を語り明かす「煌夜祭」がひらかれる。中央の王島イズーとそれを取り巻く十七の島。死なない体をもち、人を喰う魔物たちの物語。
日が暮れてゆく。今年も煌夜祭が始まる・・・。
異世界を舞台にした連作短篇集です。舞台の「十八諸島」がとても変わっていて面白いです。異世界を楽しむつもりで読んでみてください。(院生アルバイトスタッフ)
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冬至の晩に開かれる煌夜祭で、語り部が夜通し魔物のために語る。
魔物の話と戦の話と、一つ一つの物語がつながり、全体を通して良くできていておもしろい。
性別が実は逆、みたいな設定は不要な気がするのだけれども・・・
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”語り部”と呼ばれるもの達が、魔物と人間の織りなす物語を紡ぐハイ・ファンタジー作品。話は現在に向かって進行し、未来に歩を進める。舞台のディテールより、登場人物の心理の方が描写されているので、好き嫌い別れると思う。
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今までに読んだファンタジー作品の中で、
個人的には5本の指に入るくらい大好きな作品です(*^_^*)
文庫化にあたって書き下ろし短編が収録されているとのことで、
今回も迷わず購入しちゃいました!!
は~本当に素敵な本だ。改めて感じました。
これがデビュー作とは信じられない完成度です。
冬至の夜に<語り部>によって披露される人と魔物の物語。
それぞれのお話は独立しているのですが、
読み進めていくうちに、徐々に関連が見え始めます。
そしてラスト、仮面で顔を隠した<語り部>の正体…驚きです。
多崎さんはあとがきで、すっきり爽やかな勧善懲悪も、
登場人物のだれもが幸せになれるような大団円も書けませんと
仰っていましたが、私はそんな多崎さんの物語が大好きです。
愚かで、必死にあがいて、時には取り返しのつかない失敗をして。
悲しく痛々しい中にも、必ず一筋の光が見えてくる。
胸が締め付けられるほどに切なく美しい物語です。
ファンタジー=剣と魔法の勧善懲悪と思っている方にこそ、
一度読んでもらいたい作品です。
ファンタジーの概念を覆されます!
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冬至の夜、魔物を沈めるため語り部たちが夜通し物語を語る煌夜祭。今年もまた、二人の語り部が各々の話を紡ぎ合うのだが……。
7つの物語のそれぞれが哀しくも美しい。それらが1つの大きな物語に収束していく構成も見事。
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ノベルス版を図書館から借りて読んだけれど、どうしても手元に欲しくて購入。
決して幸せなだけの話ではないけれそ、それでも好き。
文庫版の書き下ろし短編、これが本当に良かった。
ノベルス版の余韻を壊すことなく、あの人とあの人の本当の結末を見ることができて大満足。
あー、これは買って良かった。
何度も読み返したい。
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いや~面白かったです。切ないっ!十八諸島の島々を巡り集めた話を、語り部たちが冬至の晩に語り明かす“煌夜祭”。千夜一夜物語みたいな雰囲気もあり、大変よく話が編みこんであると思います。ただ、ファンタジー独特の耳慣れない人名・地名がかなり多く出て、またこれが複雑だったりするのでので、スッと覚えきれない^^;人物紹介とか相関図とかがあったらいいのに~!ノベルスが先に出てるようですが、魔物はなぜ生まれ死なないのかに迫る書下ろしもある文庫の方をオススメ。