投稿元:
レビューを見る
オラシオンという、一頭のものすごく強い馬を取り巻く人たちの壮大なるドラマ。ほぼフィクションであるが、実在する人物(大牧場の父と息子たち)も描かれており、楽しめる。最後は共同馬主制度の創成期についても書かれ、馬主として今後どうしていくかということを考えさせられた。
投稿元:
レビューを見る
登場人物一人一人の人生がそれぞれに描かれていて、人の様々な思いが読み取れた。感動するほどではなかったが、後から余韻がじんわりとくる。
投稿元:
レビューを見る
何時ものテンポの良いストーリー展開でアット言う間に宮本ワールドに引き込まれ、気がつくと一気読みでした。
比較的古く、特に阪神淡路大震災以前の作品のせいか、人間のズルさが強調されている感じで、震災後の作品と比べて若干大衆性と言うか、現実感が強い作品。
まだまだ、kindle本が有るので、これからも読み続けたい作家の一人です。
投稿元:
レビューを見る
上巻同様、グイグイ惹き込まれながら読了。
昔ってこんなんやったんやなぁと感慨に浸りながら、社台ファームの隆盛期にも触れることができたのがよかったかなと。
投稿元:
レビューを見る
馬の本なんてとっつきにくいなーと思って読んだけど、おもしろかった!上下一気に読める。
そして、競馬場に行って本物の馬を見たくなった。今見たら、みんなオラシオンに見えてしまうかも。
登場人物や物語の筋は、流転の海シリーズに似ている気がした。熊吾と平八郎とか。。。
投稿元:
レビューを見る
宿命の血を引いて生まれた一頭のサラブレッドが、関わったすべての人間たちをその苛烈な運命の渦に巻き込みつつ、最後には生きることへとふたたび駆り立ててゆく。レースシーンの、胸が圧迫されるかのような緊迫した描写が見事。ちなみに、映画版では多田時夫を演じた石橋凌がはまり役だった。
投稿元:
レビューを見る
読了後、しばし呆然となった。ここで終わるのか。登場人物それぞれに、ここから長い長い物語があるかの如き錯覚を覚える。彼らが皆生きているかのように思えて、その後の人生を知りたくなる。
多田は平八郎の元へ往くのか? 博正と久美子はくっつのか? 二人ともまだ21だから、作中影も形も出てきていない誰かと落ち着いてもおかしくない。奈良騎手の恋はいかに。
そしてオラシオン! 皐月賞・ダービーを勝ったなら、次は当然菊花賞。京都3000をどうやって勝つのか。淀の混雑はとんでもないことになるのではないか。有馬はどうする。ディフェンディングチャンピオンとして迎える翌年ダービーではどんな勝ち方を見せてくれるのか……
そんなことをつらつら考えてしまうぐらい、登場人物が活き活きしている。
投稿元:
レビューを見る
上巻を読んでしまったので仕方なく飛ばし読み。
馬のキャラクターでも書き込んでいてほしかったくらい、人間の方には魅力がない。
投稿元:
レビューを見る
物語は、牧場、騎手、馬主、社長、秘書と様々なシーンの主人公が、それぞれの想いを胸に精一杯生きた生き様が交錯する展開にグイグイ惹かれた。
また話の流れも色々人が死んだり予想外の展開に驚きの連続で一気読みでした。
余談だけど、若い頃、競馬に没頭して、北海道にわたり馬に乗っていた頃を思い出した。物語の時代は物心ついてないけれど、メチャメチャ勉強したので、色んなワードに心踊りました。単枠指定、阪神3歳S、数え年、ノーザンダンサー系が席巻とか、、、
牧場に行きたくなってきたなぁー
投稿元:
レビューを見る
幾つかの死が存在し、それと対比して生が語られる
人は苦悩の中で生きて死ぬ。 だがオラシオンに挫折は無く
全てがハッピーエンド、そこは拍子抜け。余生も種牡馬入りが保証され 大金持ち万歳
ダービーでの敗北を予想していた。ハズレ
投稿元:
レビューを見る
”生まれる仔馬が牡馬でありますように。風の申し子のように早く、嵐のように烈しく名馬の天命をたずさえて生まれますように。”北海道の小さな牧場で生を受けた一頭のサラブレッドオラシオン。北海道の大自然が育む緑と光の原野の中で育ち、順調に競走馬への道を歩み始める。そして生産者、馬主、騎手、調教師等の命をモチーフにしたそれぞれの物語が、最終章のダービーに向かって一気に駆け抜ける。。特徴は、北海道の雄大な自然から、レース展開や騎手の駆け引きまでをきめ細やかな筆致にて描く。そして各章毎に、登場人物の視点を小気味よく切り替えて、それぞれが抱える人生の悲哀がダービーを駆け抜けるオラシオンの一点に集約されるよう伏線を絶妙にばらまいている事。文字を追う毎に、映像がくっきりと浮かんでくるリズム感の良さは圧巻です。 凛々しさと清冽さを感じる唯一無二の5★作品ですよ〜。
投稿元:
レビューを見る
オラシオンとセントホウヤ、砂田厩舎と増矢厩舎、そしてトカイファームと社だ……吉永ファームの、ライバル関係が出来上がっていく過程に説得力があり、プロットが巧い。いけ好かない登場人物の中でキラリと光るツンデレおじさま、砂田のテキが本作最大の萌えどころだと思う。ただ皐月賞が読ませるだけに、最後のダービーの描写は尻すぼみ感が否めない。
投稿元:
レビューを見る
メモりたくなるような指南がたくさん出てきました。宮本輝の小説はそんなことがたくさんあります。ストーリーも楽しく読ませて頂きました。
投稿元:
レビューを見る
大人と子どもの間の、特有のまっすぐさをもった、不器用な若者。
生と死と、青春の煌きと哀しみ。光と陰の中を駆け抜けていく、命の輝き。
やっぱり、宮本氏のこういう作品が、私はとても好き。
宮本氏の作品の中で馬といえば、「星々の悲しみ」の「不良馬場」がとても印象的だったが、
この作品は一頭のサラブレッドと彼が生まれた牧場の若者が中心なので、競走馬というものがどんなものなのかということを作品を通してより深く知ることができ、そしてそれが物語の核になっている。
私のように競走馬についてほとんど何も知らなくてもとても感動するし、知っていればなお感動できる。
この物語の魅力は、なんといってもオラシオン(祈り)という名を授かった一頭の競走馬の成長していく様、
そこに夢をかける人々のドラマ(決して競馬というものをことさら綺麗に描いているわけではなく、人間の業の渦巻く世界の中で、しかし登場する人物たちは一頭の馬に人生を映し、夢を託すのである。)、
そして彼らを包み込むような北海道の雄大な自然の営みだ。
印象的な場面がある。牧場の青年・博正が、仔馬のオラシオンに語りかける場面。
何度読んでも泣けてきてしまう。
読み終わった時に、表面的ではなく、深い感慨を覚える。そういう作品は、そうそうない。
(最後の一文がまた秀逸。宮本氏の作品は、いつも余韻が絶妙。言葉と、言葉が織りなす文章の力を感じさせる。)
蛇足だが、☆−1の理由は、多田が気持ち悪い。その一点。久美子とのくだりは、必要だったのか?
それにしても、久美子は一応この作品のヒロイン?(?の理由は読めばわかります)なのだが、
「青が散る」の夏子といい、宮本氏の書くヒロインって、
タカビーで、いいとこのお嬢様で、男ウケする容姿・性格で、でも弱いところがあって(主人公の男はそこにハマる)、奔放で、考えが(男からは)読めなくて、じゃじゃ馬で…
これには、少なからず宮本氏の理想?経験?が反映されている気が。。。
男の人の書く(求める)女性ってやっぱこうなのね、と思わずにはいられない。その分、男の情けなさは際立っているのだけれど。
異性を描くのってやっぱり難しいんでしょうねぇ。
レビューブログ
http://preciousdays20xx.blog19.fc2.com/blog-entry-509.html
投稿元:
レビューを見る
やはり競馬に疎いので、感情移入できず。
最後のダービーのシーンはもっと盛り上げてくれればよかったのに。