サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

新規会員70%OFFクーポン

hontoレビュー

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー396件

みんなの評価3.7

評価内訳

390 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

科学とは仮説の上に構築された虚構に過ぎないものである

2006/02/24 07:06

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちょーさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 よく言われる「真理はひとつ」という真理も、本当に真なのでしょうか。本書は、こうした世間で一般に真理だと見られているような公理、科学だと思われている定理は、実は仮説にすぎないことを、具体例をあげながら述べています。
 自然科学、社会科学、哲学などで、証明済みだと思い込んでいるようなモノを題材にしております。たとえば、飛行機はなぜ飛ぶのか、ということは、素人向けでは、「ベルヌーイの定理」で、専門家向けには、「渦理論」で説明できるといわれています。しかし、これらの定理、理論には、その大前提として既知(与件)としている事柄を無意識あるいは意識的に認めているので、その大前提をよくよく調べてみると、その大前提そのものが成り立たないといった矛盾がでてきて、その定理、理論が空無なものになってしまう。
 とすれば、わたしたちが科学だ、あるいは科学的(客観的)だと考えていることも、甚だ不安定なモノであることが判るとおもいます。たとえば、時代によって、あるいはパラダイムの遷移によって、いままで科学と言われていた定理が、一瞬のうちに非科学と断定されることも、歴史が証明してくれています。天動説、唯物史観などを考えれば、このことは納得できるでしょう。
 つまり、科学というものは、あくまで仮説に過ぎないのです。近代科学が17世紀から僅か400年くらいしか時を経ていないのに、それで真理が解き明かせると考える人間の浅はかさを感じることができるのではないでしょうか。本書は、そうした科学的だと一般に認められている考え方を安易に採らないことの大切さを強調しています。
 「99.9%が仮説」ということは、フランスの数学・物理学者アンリ・ポアンカレが1902年の「科学と仮説」で既に述べているところです。彼は、真理は自明な命題から欠点のない推理の鎖によって導かれることから、100年前の人々は経験から得られたわずかの材料を借りて世界を構築しようと夢見たと批判し、如何に仮説の占める割合が大きいかを説きました。
 私論すれば、そういった科学というものは、そもそも、客観的といわれています。しかし、客観的ということは、それを客観的と見る主観があるわけで、こうした2元論に基づく近代科学の思考方法の抱かえている根本的矛盾だとおもいます。
 いづれにしても、現代では常識、科学だと信じられていることのほとんどが、実は、何の確固たる「真理」に基づいていない、換言すれば、「仮説」という虚構の上に構築された砂上の楼閣にすぎないことを、証明しているのが本書の謂わんとするところです。もっとも、この「99.9%が仮説」という真理も、やはり「仮説」ではないかと個人的にはおもいます。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

「世の中は仮説だらけ」と意識すれば、頭は柔らかくなり、ものごとの見方が変わる

2006/11/22 00:24

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ますたぁ - この投稿者のレビュー一覧を見る

仮説思考を身につければ、頭が柔らかくなる、つまり、ものごとを思いこみで判断しないようになれるという話。著者は科学作家兼ミステリー作家。というわけで、この本では、おもに科学の事例を取り上げ、思いこみで判断しないためのコツを紹介している。そのコツとは、「世の中は仮説だらけ」と意識することだという。

著者によると、世の中は仮説だらけであるという。例えば、飛行機が飛ぶしくみ。実は、なぜ飛ぶのかよくわかっていないらしい。もちろん、飛ぶことはわかっている。しかし、その原理については、いくつかの説があるものの、1つには決まっていないという。つまり、ある現象がうまくいくということと、その科学的な根拠が完璧にわかっていることとは、全く別の話なのである。そのような、実はよくわかっていない常識や定説が他にも多く紹介されている。

また、正しいと思われていた常識や定説が、あとから覆された事例も取り上げられている。例えば、ガリレイの地動説によって否定された天動説など。このことは、現時点で常識や定説と思われているものでも、将来において逆転することがありえることを意味する。事実、本書でも言及されていた「冥王星の(小惑星)格下げ問題」は現実のものとなり、冥王星は惑星ではなくなってしまった。

もちろん、著者はあらゆるものごとを疑え、といっているわけではない。そういうことではなく、一度は常識や定説あるいは先入観や固定観念などを捨ててみることで、それまでとは違った見方ができるかもしれないというわけだ。

要するに、仮説思考をしてみようということ。「世の中は仮説だらけ」と意識するだけでも、ものごとの見方が変わってくる。そうするうちに、少なくとも見聞きした話や知識をそのまま鵜呑みにしたりせず、一度は自分で考えようという習慣が身についているはず。

最近、頭が固くなったかもしれないと感じ始めている方にオススメの一冊。


ますたぁ@BAYSIDE BREATH

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

残りの0.1%は、「99.9%は仮説」という真理?

2006/06/26 21:08

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る

 まず、ここで俎上に上がった仮説をいくつか

 飛行機はなぜ飛ぶのか?
 BSEの原因
 地球温暖化の理由
 地震が起こる理由
 麻酔がなぜ効くのか?
 マイナスイオンはからだにいい?
 地球の内部がどうなっているのか?

 などである。

 著者はこの本で、常識に囚われずにものを考えることの大切さを説いている。疑似科学に騙されないための視点も多く教えてくれる。唐突に、「微生物(!)が地震を引き起こしているかもしれない」(p.30)というような極論があって少し読む気が萎えるが、全体としては科学的思考法をやさしく語ってくれている。

 この世にはこんなに分かっていないことがいっぱいあるんだとういことを伝えて、理系離れを防ごうという意図もあるように感じた。ただ、科学のおもしろさを伝えたかったのならば、発見のよろこびをもっと強調するとよかったのではないかと思う。

 さらに言えば、著者の竹内薫といい、森博嗣といい、最近、作家を兼業する理系大学教授(広義では養老孟司や藤原正彦なども含まれると思う。)が多いが、理系の研究者が儲からないからではないか。そう考えると、理系研究者の待遇改善も、理系離れをふせぐのに必要だろう。金のために研究をする人ばかりではないだろうが、研究者も職場を離れれば家庭人であり、消費者でもあるし、文才はないがまじめにコツコツやっている研究者が報われるように。ただし、青色ダイオードのような一つの発見・発明に多額を支払うのではなく、研究者全般に手厚くがよい。でないと金になりそうな研究ばかり自分勝手にやるようになってしまうから。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

疑問が次々とすっきりする。

2008/02/02 01:41

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ショートチョット - この投稿者のレビュー一覧を見る

ずーと疑問に思っていた事それは「なぜ、太陽と地球の距離が実際に測ったこともないのに、わかるのか?、ついでに誰も太陽の周りを地球が回っているのを見たことがないのに、太陽の周りを回っていると、わかるのか?」、地球上では、「なぜ、誰も見守っていなかったのに、発掘された遺跡が、何千年も前のものと、わかるのか」そして禁句「なぜ星と星の距離が、わかるのか」これらがすべて仮説であったならば、合点がいく。
本書はこれらの疑問に直接的には答えてはいないが、自分なりにこれらの疑問が解けていく。本書では、もっと具体的なこと、例えば「飛行機はなぜ飛ぶのか実は、わかっていない」、「思い込みで判断してしまっていること」などなど、生活にそくして、解説してある実に興味深い本である。
そのいわんとしているところは、仮説である。

 私の疑問は常識とされることなので、なかなか口にできない。
例えば、星と地球の距離を「光が一年間に進む距離で計ってある」とされている。ここでひとつの疑問がわいてくる。「光は劣化しないのか。たかが短い時間の観察で、何年間も光が進んでいるのを見たこともないのに、なぜ、同じ性質を保ちながら進み続けると言えるのだろう」等と人には言えない。そして、「宇宙空間はどこも光の速度は一定であるとなぜ言えるのか」、なんてことは、間違っても人前では口に出来ない。
 そんな数々の思いを、「仮説」としてとらえることにより、すっきりさせる事が出来た。

仮説と真実をごっちゃにしている方が理解しやすいだけだったのだ。私には逆に疑問がわいていたのだが。すべて仮説の世界で人々は生きている事がよく分かる逸品である。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

科学哲学を知らない人には手軽で好適な入門書

2012/01/10 21:23

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BCKT - この投稿者のレビュー一覧を見る



著者は1960年(東京都)生まれ。横浜市在住。湯川薫名義で小説も執筆している。筑波大学附属卒業(79年),東大(教養)卒業(83年,科学史・科学哲学),同大学院(物理学科)卒業(85年), マギル大学(カナダ)大学院博士課程修了(理学博士 Ph.D. 92年),成城大学(93-00年)や千葉大学(03-04年)で非常勤講師。妻はヨガインストラクターの藤井かおり。妹は翻訳・文筆家の竹内さなみ。

プロローグ 飛行機はなぜ飛ぶのか? 実はよくわかっていない
第1章 世界は仮説でできている
第2章 自分のなかの仮説に気づく
第3章 仮説は180度くつがえる
第4章 仮説と真理は切ない関係
第5章 「大仮説」はありえる世界
第6章 仮説をはずして考える
第7章 相対的にものごとをみる
第8章 すべては仮説にはじまり,仮説におわる


手許のは2006年5月で9刷。2月の刊行なので,3ヶ月で9刷,一と月で3刷にもなったことになる。刊行当時は話題の書籍だった。

趣旨は,科学哲学の入門書。中高生にも読めるので,読者層の年齢は不問だろう。取り敢えず,ポパーとファイアーアーベントの名前が後半に少し出てくるが,彼らの(学説の)解説に“堕して”はいない。ラカトシュは名前さえ出てこなかった。

個人的な話だが,大学で科学哲学の授業をとった。これだけは興味深かった。ちゃんと授業にも出た。高校までは,“客観的に考えろ”などと説かれ,なんだか客観的であることが正しく優位であるという先入観を植え付けられ,それを疑わなかった。しかし,大学での科学哲学の授業はそれをまったく否定した。私の“絶対客観”の世界観を破壊した。「堅固な核」(ハードコア)とかリサーチプログラムとかパラダイムとか,本書には出てこない概念は私を知的に刺激した。科学は時代精神に過ぎないと悟った。

ただし,本書ではこれを人間関係に応用している。なんとなく虫の好かない相手に対する偏見もまた同じ論理だというのはどうだろうか。これは無理筋という気がする。

本書は科学哲学を知らない中高生や大学生には手軽で好適な入門書だろう。本当に面白い著作だと思う。竹内先生には失礼だが,なんでこんなんが売れたんだろうか? 出版事業というのはわからない。

(889字)

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2006/03/09 09:29

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/03/15 00:44

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/03/15 21:02

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/03/19 09:45

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/03/25 20:50

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/04/09 07:18

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/06/18 00:44

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/03/30 13:41

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/04/02 13:53

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/04/22 10:42

投稿元:ブクログ

レビューを見る

390 件中 1 件~ 15 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。