山魔に嗤われたら、……終わり
2021/12/29 23:01
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投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る
刀城言耶シリーズ、第四長編。本格ミステリベスト10 2009年版第一位作品です。
発端は、成人の儀式のために忌み山へ足を踏み入れた男の経験談。男がめぐり合うのは、夜の山の恐ろしさと、その闇の中に潜む不気味な何物か。さらに男が、一夜の宿を求めた家の住人は、翌朝、忽然と消失してしまう。
航行中の船から、船員が全員、何か事件が起きた気配もなく行方不明となってしまった有名なマリー・セレステ号事件を髣髴とさせ、一編に読者を引き込みます。
そして、その山村を訪れる言耶の前で、次々に殺人が……。
名探偵の推理で恐怖が合理的に解体された後で来る、ラスト1ページがホラー好きには堪えるでしょう。
見事なホラーと本格ミステリ作品。
2019/01/01 18:36
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投稿者:yuki - この投稿者のレビュー一覧を見る
横溝正史の作品のような戦後の昭和時代、童謡見立て殺人とマリー・セレスト号消失事件を彷彿させる事件、そして刀城言耶の謎解き推理は面白かった、真犯人の意外性に脱帽です。
怪奇と謎解きの快作
2017/02/03 12:22
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投稿者:kissho - この投稿者のレビュー一覧を見る
怪奇趣味と本格の謎解きが見事に融合した快作でしょう。テンポも良く飽きさせません。最後のひっくり返しにつぐひっくり返しも健在。正に意表を突く真犯人。本当に作者の上手さを実感させる作品です。但し、動機についてはやはり首を傾げたくなりますね。無理感があります。また、真相の部分でも、その通りだとすると、ある人物がある行為の後一人で山を下りたことになりますが(はっきりと説明されていませんが)、それも無理感が否めません。その辺がマイナスとしても十分に面白い作品になっていると思います。相変わらずややこしい名前が多いですけど。鳥や獣に詳しくない人間としては、そうなのかと受け入れるしかない部分はありますが、ここはご愛敬なのでしょう。
忌み山を侵した時・・・
2015/09/07 21:37
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投稿者:鹿ノ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
忌み山に山魔、風習「成人参り」、人間消失、そして殺人事件・・・と、怪奇と恐怖が盛りだくさん。
ホラーの後味の残るラスト。
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2011/5/13 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2022/10/8〜10/14
本格ミステリ・ベスト10の2009年度No.1に輝いた刀城言耶シリーズ第4長編。忌み山の1軒家で続発する謎と麓の村で起こる童謡になぞらえた見立て連続殺人。最後のどんでん返しにつぐ、どんでん返しは見事。
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また久々読みました。この禍々しい雰囲気のミステリー。
この刀城言耶シリーズ、前回の「首無~」が面白かったので、文庫本になるのを待ってました。
相変わらずの怒涛の謎解きが醍醐味ですね。
ただちょっと今回、禍々しい雰囲気が活かしきれてなかったような気がしました。
それでも最後は一気読みで、電車乗り過ごしましたよ。
また次もこんなミステリー読める事を期待します。
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2011/5/29読了。トリックや事件も凝っているし面白いと思うが、どうも京極の百鬼夜行シリーズのようには好きになれない。これまで通り戦後すぐの田舎が舞台で、原日本的な装飾も多分に出てくるのだが、それがどうにも嘘っぽい。空気感がないというか。キャラクターも味がなく、特に主人公探偵の刀城言耶に魅力がないのが致命的。自分がキャラ小説を読みすぎた反動か、とも思えるが、こういう作品はキャラが立ってなんぼだと感じる。
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最後に二転三転するのがお決まりだが、本当にこれで正解なのか?もやっとした読後感が残る。そうは言っても面白く読めた。
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最後のどんでん返しは流石と思いましたが、二作目の方が衝撃的だったかな。少し予想はついてしまったので…
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登場人物に魅力がないせいか、解決編まで長くて読むのが辛い。謎解きと動機はこじつけだな、と思わせるような突飛な部分があったけれど、なかなかだつた。
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私の評価基準
☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版
☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも
☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ
☆☆ 普通 時間があれば
☆ つまらない もしくは趣味が合わない
2011.7.10読了
刀城言耶シリーズ第四作、ホラーと本格ミステリーと多少、強引などんでん返し
ホラーでミステリーなんだけど、いつもと同じパターンに出逢う、安心感。
実際、面白いし、趣味の問題だけど、好きになれば、すごく好きになるかも
最後の謎解き部分も、探偵自ら、最初の推理を否定して、それでも、きっとそれもひっくり返るんだよね、という予想を裏切らない安心感。いいです。
ただ本作は、以前の作品に比べると、無理矢理なホラー感が、少し薄れていて、残念です。普通に近くなってしまいました。
作品としては、多少破綻していたとしても、それで不気味な感じが出ているほうが好きです。まるで作者が本当に?、みたいに感じるほうがいいな。評価は低くなるけど。
本作は、誰が読んでもそれなりに。
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粗筋(アマゾンから引用)
忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。刀城言耶に送られてきた原稿には、山村の風習初戸の“成人参り”で、恐るべき禁忌の地に迷い込んだ人物の怪異と恐怖の体験が綴られていた。
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相変わらず後半に怒涛の展開が待ち受けてます。
全部が解決したようで、実はそうでないってところも
相変わらずです。
一体真犯人は何処に行っちゃったんだか。
最後に出てくるあの手は何だったのか
気になりまくりのところです。
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今までの発売された文庫の中で一番の傑作。最後の最後のもうひとひねりが美味しい。
いや~、久しぶりに満足させていただいた1冊でした。
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ミステリとホラーが融合した世界を堪能。夏にピッタリだね。
お馴染み、終盤の怒濤のどんでん返しも見事。ガマの油云々のくだりは『エジプト十字架』あたりを意識したのかな。