紙の本
私は道を示さない、可能性を残すだけだ
2009/09/04 09:22
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
アニル・ジュレがマザーシステムへと向かう姿は、さながら、ゴルゴダの丘に向かって歩くイエスの様だ。それによってもたらされるものが、完全な救いではなく、自ら悔い改め行動するための猶予を与えるだけ、というのも似ている気がする。
アニルは、おそらく、天樹錬やフィアに何か大きな影響を残した。それは、今後の彼らの行動原理となるものだろう。一方で、サクラがその影響をほとんど受けていないのは不思議だ。彼女から見れば、自ら望んでマザーコアとなる魔法士の存在は、彼女の行動原理を揺るがしてもおかしくはないと思うのに。
サクラは、アニルがマザーコアであるという事実が分かってからも、アニルの行動を妨害し続ける。彼女が魔法士を助けようとするのは、魔法士が自分で選択できない状況を押し付けられているのを解消するため、という理解だったので、これは少し意外だった。
この行動から考えると、サクラはもはや、状況判断を全て真昼に投げてしまっている、ということなのかもしれない。
紙の本
キャラクター書き分けが足りない
2007/10/20 15:44
4人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にい - この投稿者のレビュー一覧を見る
それぞれの想いと願いが交錯し、力と力、心と心がぶつかりあう
メインを張れるキャラクター達ばかりですが、逆に複雑になりすぎて分かりにくかった
どのキャラクターの行動・心理描写なのか、書き分けがうまくいっていない様に感じました
ストーリー的にも大きな展開に入ったのに、細かな一人一人のバトルに拘りすぎ
敵味方が入り混じっているため、バトル自体に真剣さ・必死さが見えなかったです
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シリーズ6作目、下巻。
いよいよ、マザーシステムについての真実が全世界にむけて明かされます。
さらには、シティの恐るべき真実までもも明らかに・・・
錬は、ニューデリーの新たなるマザーコアとして犠牲になるのはアニル・ジュレ執政官でありこと、そしてアニルの身体は不治の病に侵されいることを知り・・・
中央招集会議にて、執政官であるアニルとルジュナ兄妹によるマザーコアを巡る論議に鳥肌が・・・
また、ニューデリー市民に対するアニルの演説も好きなシーンです。
そして、アニルの人間としての意識が消えていくシーンではボロ泣き。
小説を読んでボロ泣きしたのは初めてでした。゜゜(´□`。)°゜。ワーン!!
嬉しかったのは、クレアの迷いが晴れたところ。
今後、クレアがどういう道を進んでいくのかが楽しみですw
次回は、メインキャラが全員登場、そして気になる『世界の秘密』も判明する感じです。
気になって気になって・・・もう待ちきれないです><
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ラスト辺りの錬とアニルのやり取りに涙が止まらなくなりました。
というかもうアニル出てきたら無条件に泣けてくるというか。
今回は相変わらずヘイズかっこよかったですが、一番はクレアとイルだよなぁと勝手に採点。
クレアの居場所が見つかって本当によかったです。
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ウィズ6下。
とうとう会議開始。
普段の魔法士同士のバトルでは無く、会議での戦いもとても読みごたえがありました。
アニル・ジュレという人物がマザーコアとしての物理的にも、錬やヘイズに与えた影響としても、残したものはとても大きいと思います。
後は、個人的に最後にクレアの居場所が出来たのが嬉しかったなぁ。
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本編、最初の話。
一気に読み進めてきたこのシリーズだけど、この6巻目、特に下巻での頭脳戦が一番面白かった。
思考の反射を突き詰めた先。
禅問答を世界相手にやるとこうなるのか。
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表紙を眺めながら、ヘイズとイルの紅白の対比もいいなぁ、と思ったり、真昼と月夜の対立にしみじみと感じてしまったり。
サクラもディーもセラもあまり好きになれなくて、賢人会議側にもあまり感情移入できないのですが、この巻の最後で見られた動きで、この組織にも表と裏があるな、とちょっと見直したり。
急速に成長する、勢いばかりの若い組織。順調に見えて、このあたりからすでに危うさがあったのかも。
アニルから希望を託された錬。
いろんな人物の視点が切り替わる群像劇な物語ですが、主人公はいつも錬だと思っているので、こうやって引き立てられると嬉しい。
そして、クレアが自由になれて万々歳!
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迷うことは悪いことじゃない
考えないことは悪いことかもしれないけど
一度決めてしまったら
覚悟を決めてしまったら
迷っていた自分には戻れない
選択すると言うことは大事だけど
選択肢があることは尊いこと
僕は今も自分の在り方を模索している
決めてない
これはこれでいいんだね
安易に答えをだすよりも悩んで考えて迷って
自分が納得する答えを生き方を在り方を決めるのが大切なんだね
そんな僕でも決めたことや考えて結論を出したこともある
それを押しつけるでもなく
キチンと誰かが考えられるように道のヒントを与えることはできるんだな
迷っている自分
覚悟しきれてない自分
情けないそんな自分と向き合うことが大事なんだな
真昼の覚悟
月夜の覚悟
練の迷い
この兄弟は三者三様の道を進んでる
兄弟だからって協力や無理に協調するでもなく
自分で自分の道を歩もうとしてる
アニルとルジュナの様に道が同じな場合も
天樹兄弟の様に互いを心配しながらも自分の信じる道を進むのも
家族だからなんだろうな
クレアはやっとスタートに立った
色んなものを見ないと決められない
本当にそうだね
僕もまだまだたくさんのものを見ないと自分の道を決められそうにないな