紙の本
EUは大丈夫か!!
2014/02/01 20:40
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
衝撃的な標題に惹かれ買いました。本書は、EU加盟各国の実情がコンパクトにまとめられていて、勉強になります。
ヨーロッパは遠く、米や中韓と比較すると直接日本に影響のない話題が多いため、EUには関心がありませんでした。恥ずかしながら、キプロス・マルタ・スロバキア・スロベニア・エストニア・ラトビア・リトアニアといった国を含め、28もの国がEUに加盟していることを初めて知りました。そのEUが崩壊の危機に瀕しているというのですから、大変です。
「欧州はイギリス、フランス、ドイツの微妙なバランスの上でしか成り立たない宿命を背負っている。その意味では、この3ヶ国が別々の方向に進んでいくなら、EUは事実上の崩壊を余儀なくされる(190ページ)」とのことです。そして、今イギリスはEUから離脱しようとしていますし、フランスとドイツは違う方向に向かおうとしています。
結局、「ユーロは求心力ではなく、今や遠心力になっている。通貨同盟というのは失敗の歴史だが、ユーロもまた同じ道をたどりつつあるようだ(188ページ)」との結論でした。EU自体が抱える問題が、加盟各国が抱える固有の課題をより複雑化させているようです。
欧州危機は一段落したと思っていました。が、違っていました。いや、もっと根の深いところで、EUはヤバいということが本書を読んで理解できました
落ちぶれたとは言え、ヨーロッパは魅力溢れる憧れの地であることには変わりません。今後は、EU関連の新聞記事も注意深く読もうと思いました。
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http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=all&category-mgz=all&materialid=11301641
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少しEMEAの事情が分かっている人向きの本かと思いました。(主要人物程度は分かりますが、EMEAで当然名前が知られている人物でもまだまだ日本が主な滞在国な自分にとっては名前がでてきた人物の関係性・立ち位置等がすぐには把握できないこともあり、読み込みに時間もかかったのかもしれません)
レビューの時点で2年も前の話ですが、この後、EMEAには様々な事情も加わり、より混沌とするので、混沌とする前にどんなEUの混乱が生じていたのかを立ち戻って理解できる本だとも思います。
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ジャーナリストによるEU論。内容の根拠が浅く発散しているし、学術的でもないので説得力がない。新聞や雑誌を読んでいるような感じ。だから何を言いたいのと言いたくなる。私の求めていた内容ではなかった。
「ギリシアやポルトガルが怠惰で放蕩「キリギリス国家」なら、ドイツと中国は勤勉な働き者の「アリ国家」だ。(温家宝)」p103
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ブレグジット目前なので、今頃になって勉強しようと手に取った。経済にはまったく素養がないので、進むにつれわかりづらくなったが、
ヨーロッパという地域は仲良くできない国ばかりだということがわかった。歴史を振り返れば侵略戦争ばかりで、なぜそんなにと思うのだけど、島国育ちの私にはそこにある感情がよくわからない。でも、あまり世界に影響を与えないように欧州の偉い人達には頑張ってほしい。
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昨今、イギリスがEUを離脱する話題もあり、またいつ買ったか覚えていないけど家にあったので読んでみた。
EUは、結成して数年はよかったらしいが、今は状況はあまりよくなく、今後の進んで行く方向によってどうなっていくかといった感じだった。弱い国としては、EUの恩恵を受けることが多いが、強い国からするとあまりメリットがないように感じた。実際、ドイツはEUに成果を期待できないため、中国との関わりを深めようとしているといった内容も記述されていた。EUに加盟した東欧諸国では、イギリスへ移住して働く人も多いということだった。
ソ連が崩壊し、EUもうまくいかないとなると、やはり、一つの国として政策を進めていくのが結局最適なのだろうか。にしても、一つの国でもEUでも苦しんでいることには変わりはないが。