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紙の本
ひと夏の出来事
2022/04/08 03:35
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投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
二十代前半以下の女性による
圧倒的な支持のもとに、読み継がれてきた、
作品です。
翻って、成人男性の心にはどう響くのでしょう。
実に興味があるところです。
紙の本
どこか懐しく胸に迫る一夏の物語
2022/03/18 19:39
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投稿者:タラ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公まりあは、病弱で口の悪いつぐみの家族が営む海辺の山本屋旅館に母と身を寄せ暮らしていた。
しかし、まりあは東京で父と母と暮らすことになり、また山本屋旅館も営業をやめることに。つぐみたちと過ごす最後の夏の思い出を鮮やかに描いた物語。
吉本ばななさんの本を初めて読んだのがつぐみだった。著者の家族での思い出を題材に書かれたという本著だが、なぜか出会ったことのないつぐみや、海辺の町がとても懐かしく感じられ、切ないほど情景が胸に迫ってくる場面がたくさんある。この本で著者が大好きになり、他の本もたくさん読んだ。
つぐみを読むと忘れたくない思い出が蘇り、その時にはもう絶対に戻れないんだという切ない気持ちが呼び起こされるが、そんな大切な思い出に感謝し、明日に踏み出す元気をもらえる。
紙の本
強く儚いヒロイン
2020/07/01 12:13
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
病弱ながら勝ち気な少女・つぐみと、彼女を取り巻く人間模様が美しいです。昔ながらの民宿と、新しく進出してきたホテルが対峙する海辺町も心に残ります。
電子書籍
文体がきれい
2018/12/29 11:39
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作者の文体は透明感があってとてもきれい。キッチンにもこの作品にも言えることだが安易に死をあつかうのは好きではない。しかしそれを上回る美しさがある。
電子書籍
TUGUMI
2017/08/16 13:10
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投稿者:ぺろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
かなり昔、短大時代に読みました。その頃は吉本ばななさんの本が流行っていて・・・私はTUGUMIを買い友達にも貸してあげました。その友達はまた別の本を買いお互いに貸し借りして読んだ本です。。このTUGUMIは海辺を舞台にした夏に読みたくなるような本です。久々に再読出来て良かったです。
紙の本
つぐみのバランスを描く吉本氏の力量は疑い得ない
2002/02/17 13:13
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投稿者:楓 - この投稿者のレビュー一覧を見る
連作短編という形で書かれた、美しい小説です。舞台は西伊豆。病弱でワガママで、でもめちゃめちゃ美しい少女・つぐみと、語り部・まりあと、そして周りの人々の物語です。この小説を美しいと感じるのは、おそらく、つぐみが起こす数々の事件が、可笑しくも、なぜか少し悲しみを含んでいるからだと思います。それは、いつも死と隣り合わせのつぐみの心と体が、危ういながらもバランスをとっている様を、見事に描きだす吉本氏の力によるものでしょう。
また、つぐみはこの物語の中で、一番変人ですが、一番きらきら輝いていて、目をひきます。作中に、そういうつぐみの性格をよく表した、告白シーンがあります。(以下引用)
『つぐみが恭一をまっずぐ見て言った。「おまえを好きになった」』
…やさしい文章の中にある、凛としたつぐみの言動にはグッときます。
吉本氏の本の中では、なかなか明るく前向きな、そして女の子っぽい雰囲気が漂う作品です。