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つぐみになりたかった。
2010/04/08 16:49
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ふとしたことから吉本ばななを読み返しており、
これはきれいだなぁ~と感想を記しておきたくなった。
いまさらという気もするのだけれど・・・・・・。
文章が本当にきれい。ひとつの夏をきらきらと光るびんに
閉じ込めたみたいに。
まるで詩のような表現が多くて、読んでいると癒される。
つぐみはたしかに意地悪でへそまがりな扱いにくい女の子だ。
でも心の中に宝石を持っている。
それはまだ磨き抜かれていない原石みたいなものなので
注意深く、心の目を澄ましていないと見えない。
でもそのきらめきを見つけたとき、
つぐみとほんとに通じ合ったときの喜びはどれだけ大きいだろう、
と思う。
生きていることとか、一緒に笑ったり一緒に海を見ることのできることの
大切さも美しく織り込まれている。
著者のエッセイで、小学生の読者から、おすすめは?と聞かれて
本書をあげているが、納得。
小学生とか中学生の人にぜひ読んでもらいたい。
その若い感性で、つぐみの意地悪なとこだけじゃなくて、
ぜひ彼女の宝石を見つけ出してほしいと思う。
時間は、人生は、本当は無限じゃない。
必ず終わるし、必ずなにかしらの変化がある。
でもそういうことに無頓着だった時代。
私もできれば小学生くらいのときに「つぐみ」を読みたかった。
いや、つぐみみたいな子になりたかった。
こういう子が大きくなったらきっと優しくなれるだろう。
自分を良く見せるためだけの優しさじゃない、ほんものの。
原石は驚くくらいにきれいなダイヤとなって
内面の光が外面さえも輝かしていくに違いない。
私が小学生のころに読んでも、感性がまだまだ磨かれておらず
なにも感じ取ることはできなかったかもしれない。
選択肢もそう多くなくのんびりとしていたから。
いまの時代の子どもたちの周りには、
醜いものや有害なものが溢れている反面、
たくさんのきれいなものや本物のものに触れるチャンスも多いはずで
アンテナが鋭くなっていると思う。
おおげさかもしれないが、
「つぐみ」から深いなにかを感じられるような子どもたちが
増えたら、未来はきっと、明るい。
予想外の結末。
2003/08/08 11:39
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オレンジマリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書も「キッチン」同様、著名なのに自ら手を伸ばさなかった一冊。吉本ばななさんを知ったその頃は読書に楽しみを見出した、まだ駆け出しの頃で、友人や教師の方々に紹介された本を、片っ端から読んでいた時代だった。月日を経て、本書は不意に私の手元にやってきた。
つぐみは身体が弱く、ともすれば命を奪われる病に侵されている。そのせいか女の子なのに言葉は乱暴になり、換言すれば屈折した性格になった。私自身“女の子”の基準をどこに定めたら良いか聞かれたら、返答に窮するだろうが、つぐみは一般的な女の子ではない。でもそれは、寂しさ故の事である。
私は何度か本書を閉じては熟考した。自分がつぐみの立場で、周囲には健康という言葉に適した人たちが笑い合って生きている。時折その姿を見せる死と、向かい合っている自分がいるのに。わがままだって言いたくなるだろう。乱暴だと分かっている言葉を浴びせたくなるだろう。その裏に隠れる寂しさに、気付いて欲しいと思うだろうから。
自分なりの答えに辿りつくと、再び本書を開いた。
つぐみは、年頃なら誰でも経験するだろう“恋”を知る。私は純粋に嬉しかった。思いの丈を伝える手段にはさすがに苦笑を殺したが、相手を想う心はつぐみも世の中の女の子と同じだと思う。つぐみの想像を絶する言動や心情は、思いの外読者の感情を揺るがす。生きている確かな実感と、生きる悦びを味わい、つぐみは自分の最期を予感するのだ。そして初めて、死を恐れる。
吉本ばななさんの著書には死が去来する。他の作家の本では味わえない感慨を、ばななさんの本によって得られる。死は、意外に近くに息を潜め、なにをするでもなく漂い、不意に接近したかと思えば遠ざかる。そんな不思議な死というものの雰囲気を事細かに感じることができる。途中で深い哀しみを伴う結末を予想するが、予想を覆す小説というのは、激烈な印象を心に刻んでくれると思う。また、そういう一冊を書き上げた著者の力量も、計り知れない。
はじめての吉本ばなな
2022/06/09 16:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:creammochi - この投稿者のレビュー一覧を見る
小説なのに漫画を読んでいるような感覚になった不思議な本でした。そしたら解説に漫画のことが言及されていて、実際どういう風に創作してるのか気になりました。情景の表現が柔らかめでかわいらしいです。他の本も読んでみたい。
日常のなかの温かさ
2022/06/07 07:18
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投稿者:une femme - この投稿者のレビュー一覧を見る
時に、自分の意思とは別に、否応なく、自分たちを取り巻く状況や景色が変わってゆく。そのことを知りつつも、変わらないほど、やさしい時間を共に過ごすこと、当たり前にあるような時間を思い出す思いだった。温かい気持ちに包まれるように感じた。そして、主人公らの現実を見つめる眼差しと生きる力が、とても眩しく、力強く思った。
かつて、主人公たちと同じぐらいの年齢の時に読んだときとは異なる感動をもらいました。
身体感覚の健全さは、時に弱く、儚く、意地悪で、不安定でさえある人間の強さだと、ひしひしと伝わりました。人間の根底に、どんなときにも流れている強さを、思いださせてくれました。
名作
2021/03/13 09:36
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投稿者:はなこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎年夏になると無性に読みたくなる1冊。大きな出来事が起こるわけでなく、海辺の町の夏の日常を綴っているのだが、波の音や畳の匂い、スイカの味など、小さな頃の夏休みの想い出が、ふわっと甦る、ノスタルジックな作品。
吉本ばなな氏の少女から大人へと移りゆく季節の二度と帰らないきらめきを描いた物語です!
2020/07/20 09:02
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『キッチン』、『ムーンライト・シャドウ』、『うたかた/サンクチュアリ』など数々の話題作、人気作を発表しておられる吉本ばなな氏の作品です。内容は、病弱で生意気な美少女つぐみと「私」が主人公の物語です。「私」は彼女と一緒に、ある夏の日、彼女が育った海辺の小さな町へ帰省します。そこは、まだ淡い夜のはじまりでしたが、つぐみと「私」は、ふるさとの最後のひと夏をともにする少年に出会います。この少年との出会いがつぐみを大きく変えていくきっかけとなります。少女から大人へと移りゆく季節の二度とかえらないきらめきを描いた、切なく透明な物語です。同書は山本周五郎賞を受賞した傑作です。
つぐみ
2019/11/20 20:06
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
身体が弱くて、超美人で、でも口が悪いつぐみ。一気につぐみの世界に引き込まれました。一つ謎だったのは、つぐみの姉が陽子という平凡な名前だったこと。
やっぱりこの作品は良い
2019/01/19 22:11
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「海のふた」に続いての吉本作品、タイトルにもなっている「TUGUMI(つぐみ)」は美少女なんだけど、病弱で性格は最悪、家族に毒を吐くことを生きがいにしている。その美少女と私との民宿での最後の夏を描く。つぐみにその夏、彼氏ができる、その彼氏はホテルのオーナーの息子、そのホテルができるせいでつぐみ一家は民宿の経営をやめることになる。でも、つぐみとその彼は似合いのカップルでそんなことはどうでもよくなる。この夏が終わって、この二人の仲がこれから先も続くかどうかはわからない。ちょっと、このつぐみはいろんな意味で捨てることはできないだろうなと感じる
つぐみの強さに感動します
2015/11/06 16:34
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投稿者:えんぴつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本の題名のもなっている主人公の、つぐみは体が弱い女の子です。
それでも、強い心と、強い意志があります。
とてもいい話です。
その人が自分といっしょに歩くようになるだけで世界はうまくいくだろう
2001/03/14 19:53
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投稿者:ゴトウマリコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「その人が自分といっしょに歩くようになるだけで世界はうまくいくだろうと信じていた頃」。このお話は、そんな、初恋の頃の世界観、宇宙間で描かれている。
学生の頃、校舎と校舎の間から見える空を見上げて、私も確かにそう思っていた。未来の自分の姿は具体的にはちっとも見えていなかったけれど、その人がいっしょにいてくれるから、私は前に進んでいけるのだろうと思っていた。
あれから数年。幼かった私たちは傷つけあって別れ、今ではお互いにどこで何をしているのかさえわからない。当時の自分から見れば「うまくいっていない世界」に住んでいる私は、その人といっしょに歩かなくても、楽しく笑いながら暮らしていけることを知ってしまった。でも、あの頃の自分に教えてあげたいことが多いのと同じくらい、あの頃の自分に教えてもらいたいこともたくさんある。
「その人が自分といっしょに歩くようになるだけで世界はうまくいくだろう」。今は決してそんなふうには思えないのだろうけれど、『TUGUMI』を読むと、また恋をしたくなる。
ひと夏の出来事
2022/04/08 03:35
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投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
二十代前半以下の女性による
圧倒的な支持のもとに、読み継がれてきた、
作品です。
翻って、成人男性の心にはどう響くのでしょう。
実に興味があるところです。
どこか懐しく胸に迫る一夏の物語
2022/03/18 19:39
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投稿者:タラ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公まりあは、病弱で口の悪いつぐみの家族が営む海辺の山本屋旅館に母と身を寄せ暮らしていた。
しかし、まりあは東京で父と母と暮らすことになり、また山本屋旅館も営業をやめることに。つぐみたちと過ごす最後の夏の思い出を鮮やかに描いた物語。
吉本ばななさんの本を初めて読んだのがつぐみだった。著者の家族での思い出を題材に書かれたという本著だが、なぜか出会ったことのないつぐみや、海辺の町がとても懐かしく感じられ、切ないほど情景が胸に迫ってくる場面がたくさんある。この本で著者が大好きになり、他の本もたくさん読んだ。
つぐみを読むと忘れたくない思い出が蘇り、その時にはもう絶対に戻れないんだという切ない気持ちが呼び起こされるが、そんな大切な思い出に感謝し、明日に踏み出す元気をもらえる。
強く儚いヒロイン
2020/07/01 12:13
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
病弱ながら勝ち気な少女・つぐみと、彼女を取り巻く人間模様が美しいです。昔ながらの民宿と、新しく進出してきたホテルが対峙する海辺町も心に残ります。
文体がきれい
2018/12/29 11:39
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作者の文体は透明感があってとてもきれい。キッチンにもこの作品にも言えることだが安易に死をあつかうのは好きではない。しかしそれを上回る美しさがある。
TUGUMI
2017/08/16 13:10
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投稿者:ぺろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
かなり昔、短大時代に読みました。その頃は吉本ばななさんの本が流行っていて・・・私はTUGUMIを買い友達にも貸してあげました。その友達はまた別の本を買いお互いに貸し借りして読んだ本です。。このTUGUMIは海辺を舞台にした夏に読みたくなるような本です。久々に再読出来て良かったです。