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良作です
2015/03/12 17:22
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:trap - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりに一気読みしたミステリ。
田舎町に起きる事件と濃密な人間関係が入り組んで、先がなかなか読めない。
ラストにたどり着くと、どんでん返しが…著者も傑作と認めている作品。
面白い。
架空の町“ライツヴィル“を舞台にしたシリーズ第一弾
2022/02/21 23:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:藍花 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ライツヴィルの人々が丁寧に描かれていて、国名シリーズとはひと味違う濃厚な人間ドラマを楽しめました。毒殺事件に隠された悲しい真実。苦悩するエラリイの姿が胸に残ります。
これはふたつの世界の戦争です
2015/11/26 18:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:saihikarunogo - この投稿者のレビュー一覧を見る
『災厄の町』(エラリー・クイーン著、1942年)は、エラリー・クイーンを主人公にした小説群のなかで、私の一番好きな作品だ。ライツヴィルという架空の町を舞台に、喜劇として始まり、悲劇になり、希望を残して終わる。後半の法廷劇もおもしろい。
日本では『配達されない三通の手紙』の題で映画化された。以前にテレビで見たことがあるが、原作の最大の魅力である、アメリカの田舎町の、皮肉と温かみのある描写が生かされていなかった。
物語は1940年8月に始まり、1941年5月に終わる。既にヨーロッパでは第二次世界大戦の火が燃え盛っているが、アメリカはまだ中立で、軍需景気でライツヴィルは潤っていた。エラリー・クイーンがホテルに泊まろうとしても部屋が取れないほどに。不動産屋は「災厄の家」と呼ばれる物件にエラリーを案内した。それは、ライツヴィルの創設者の子孫、名門ライト家の敷地内にある、別棟の家。もちろん、エラリーは迷信など気にしない。
だが、災厄は、まだ、始まっていなかったのだ。ほんとうの災厄は、エラリーが、すっかり、ライト家にもライツヴィルの町にもなじんで、それまで人前に出ることを避けていた長女ノーラまでが、ディナーに現れた後に、始まった。
ノーラとの結婚式直前に出奔した男、ジム・ヘイトが四年ぶりに戻って、ノーラと今度こそ結婚式をやりとげ、一箇月半の新婚旅行から帰ってきて、「災厄の家」からエラリーを追い出した。もともと、ノーラの両親から、彼女とジムへの、結婚の贈り物だった。エラリーはライト家の客として本宅に住むようになった。
ここまではコメディだ。
ノーラが、ジムの書斎を整えようとして木箱から出した荷物を整理している時に、<配達されない三通の手紙>を見つけた瞬間、サスペンスドラマに変わる。ノーラの異変に気付いた、エラリーと、パティことライト家の次女パトリシアが、犯罪を防ぐために監視を始める。ジムのもとに彼の姉の手紙が届くと、更に緊張が加わり、本人ローズマリー・ヘイトが来てから、緊張は、ライト家のみならず、ライツヴィルの町中に広まった。ローズマリーは男を虜にする妖しい女で、ジムは酒浸りになり、借金を重ねるようになった。
感謝祭、クリスマス、大晦日に、<配達されない三通の手紙>どおりに事件が起こった。エラリーとパティの危惧は半分当たり、半分はずれた。ノーラは毒に当たったが命を取り留め、ローズマリーが殺されてしまった。
警察の捜査も検視審問も、法に基づいて公正に行われたが、ライツヴィルの町の人々は満足せず、ジムをリンチにかけようとした。この場面は恐ろしく、エラリーとパティの勇気が光る。更に、裁判が全米の注目を浴びるようになると、どの新聞もジムを犯人扱いするなか、単身、ロバータ・ロバーツという女性コラムニストが弁護の論陣を張り、ついには解雇されてもめげない。
ロバータ・ロバーツは、「これはふたつの世界の戦争です」と書く。
>これはふたつの世界のあいだの戦争です。穏当でささやかな世界は、勇気と士気はともかく、装備や兵員数などあらゆる面できわめて劣勢にあります。
後にエラリーは、ロバータ・ロバーツは真相を知っていたのかもしれない、と言う。しかし、ジムは、真相よりも、自己犠牲を選んだ。彼自身は贖罪のつもりだったのかもしれない。
正義と幸福とは両立しないのか。真実と幸福とは両立しないのか。たとえそうであっても、犯罪と幸福とが両立するわけでもないし、偽りと幸福とが両立するわけでもない。
悲劇に見舞われた人々のなかで、勇気のある二人に希望が残ったのは、良かった。
さすがです
2015/01/12 13:13
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投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る
クイーンのファン投票上位に入る作品,さすがの面白さです。
あっ!!と言わせる度では「ギリシャ棺の秘密」にかないませんが,
ただの犯人探しの推理小説でなく,何とも哀しい恋の物語になってます。
翻訳物独特の読みにくさも無く,おススメです。
ただ,クイーン氏に対する説明は全く無く,当然のように街に現れ,当然のように事件に巻き込まれます。「ギリシャ棺・・・」「エジプト十字架・・・」など読まれてからのほうが,理解しやすいかと。
初めてエラリー・クイーンを読みました
2024/02/08 14:42
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投稿者:みえ - この投稿者のレビュー一覧を見る
エラリー・クイーンを初めて読むならこの4冊というお勧めをたまたまネット上で見つけて、まずはこの作品を読んでみました。
人間の心理描写の巧みさに驚きました。古い話なので、昔の日本で言うところの村八分のような噂好きな町の人、というのはイヤな感じでしたが、全体として名作なんだという思いが残りました。
続けて何冊か読んでみたいと思いました。
意外な真相と苦さ
2021/02/20 10:52
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投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
クイーンが訪れたライツヴィルの名家ライト家で起こった毒殺事件。状況から次女の夫、ジムに容疑がかかり、町全体からもライト家自体が責められる。ライト家とクイーンはジムの無実を信じるが打開できる事実を見付けられず、読者としてもモヤモヤした展開が続く。
そして、クイーンにより明かされる真相は、驚くべきものだし苦さが伴うものだった。
ラストシーンで救いはあるが、真相に至る伏線と真相の苦味が印象的である。
面白かったです
2016/12/05 17:11
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投稿者:つかさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
たまにこうして懐かしの作家さんの本を手にとってしまいます
9尾の猫のあとがきを読んで手を出してしまったのですが国名シリーズは題名に記憶もあったのですがこれはなく新鮮な感じで読めました
新訳も良いものです