たくさんの人に読んでほしい一冊
2015/09/05 23:39
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投稿者:ねったいぎょ - この投稿者のレビュー一覧を見る
生きているということが、どれだけ奇跡的なことなのか、生物学的な観点から書かれているのがおもしろい。実際にした講義を書籍化したものなので、文章がとてもわかりやすい。基本的な知識がない私でも理解できました。そして、進化についてもっと知りたいと思いました。この本は進化についての入門書でもあり、前向きに生きるための自己啓発書でもあると思う。素晴らしい一冊に出会いました。
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投稿者:タヌ様 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドーキンス博士のレクチャーを書籍化ということで購入、鮮やかなカバーと帯で期待が大きかったのです。j内容はレベルを落とさず分かりやすく科学の素晴らしさを語っています。
レクチャーですから、どうしても数多くの図版、画像が赤や黄色など叙述のなかで示しながらの講義調です。
しかし、巻頭以外はカラー印刷ではなく、他はカラー画像の単純白黒処理で余計にわかりにくくなっています。全てカラーだったらとてもこの値段ではということでしょうけど、巻頭カラーへの誘導だけでなく、全体の画像処理に何らかの編集上の工夫が必要だったと思います。
編者はドーキンス博士との対談まで組入れながら、読む進める上で理解困難部分が生じていることなんとも思わないのは不遜であり、碩学インタビューで名前を売った編者にしてはきめ細かさに欠いているままの出版で、ドーキンス博士から謝辞をもらうレベルの仕事ではないです。
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『エリートだけが祖先になる。』適応能力と自然選択からなる「進化」。 偶然の賜物や、神がかりの存在と思えるものも、科学的な分析と検証によって、必然の進化である事が説明出来る。 いやはや、サイエンスの力がこれ程大きく感じられた事は無かった。
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読了後思ったのが「動画で観たい!」と言うこと。本書にイラストや写真(カラー写真が最初の方にまとまっています)がありますが、やはりここは聴衆の反応を見ながら講演を行うドーキンスを観てみたい。TEDの見過ぎでそう考えるのかもしれないけど…。
内容的には、ドーキンスの進化の考え方が分かる入門編という感じでしょうか。分かりやすいです。
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『利己的な遺伝子』のリチャード・ドーキンスが「宇宙で育 つ」というタイトルで1991年に行った進化に関する子ども向けの講演を書き起こしたもの。果たして今の時点でこの書籍を出版する意義はあったのか。最後の章としてつけられた、訳者によるドーキンスのインタビューも尺を埋めるだけのために付け足された感が若干否めない。それよりもレクチャーの様子をYouTubeなんかで公開してもらえれば、とてもよいのに。
と思ったら、すでにやはりYouTubeに動画が上がっていた。それぞれ1時間の講義で5回分。
https://www.youtube.com/watch?v=jHoxZF3ZgTo
https://www.youtube.com/watch?v=xGyh1Qsw-Ak
https://www.youtube.com/watch?v=YT1vXXMsYak
https://www.youtube.com/watch?v=_igTWNidwnk
https://www.youtube.com/watch?v=qm-0Z0ceezQ
当時50歳のはずだが、とても若々しいドーキンスがそこにいる。
模型にかなり力を入れているが、イラストはラフな手書きでもう少し何とかなったんではと。
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我々が生きていることはとてもラッキーなこと。生きていることに感謝し、とても厳かな気持ちになれる一冊。
現実は残酷な部分もある一方で、それを上回る面白さ、すばらしさがある。このプラスの面に目を向けて楽しむのが、素敵な命の使い方ですね。
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インテリジェント・デザイン説による反論を意識しながら、自然選択による漸進的進化が可能であることを懇切丁寧に解説してく。豊富で的確な図版を用いており、授業するということはこういうことか、と思わされる実に良く出来た一連の講義。
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ドーキンスがこどもを対象に「進化」についてレクチャーした内容の書籍。
進化というう難しい話をとても分かりやすく解説している。訳も読みやすい。
とても収穫になった!
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本書はオクスフォード大学等で講義をするリチャード・ドーキンス博士が進化について10代へ講義した内容を書籍化した作品である。進化がいかに幸運なことかについて教えてくれる。
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「利己的な遺伝子」で有名なドーキンスが、英国王立研究所で子ども達に行ったクリスマス・レクチャーの全訳ということで、楽しみにして読みました。
子ども達が対象のレクチャーということで、話は非常にわかりやすくありながら、自然選択による進化のメカニズムが実に論理的・具体的に説明されていて、とても勉強になりました。十二分に大人が読んで耐える内容です(特に文系で生物学の知識が不十分な僕のような者にとっては)。
レクチャーの全訳の後、第6章として加えられていた、翻訳者とドーキンスとの一問一答もおもしろく、ためになりました。これらが、これまでにドーキンスが著してきた本のダイジェストにもなっており、さらに勉強してみたいと思ったときのよい手引き書にもなっています。
それにしても、神や迷信を一切寄せ付けないドーキンスの合理性の徹底ぶりは凄く、真理の探求に対して真摯で、かつ人生に対して前向きな態度はすばらしい。
読後感も非常に良く、ぜひ子どもにも読んで欲しいと思いました。
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リチャード・ドーキンス博士の描く進化の様相を一般市民向けにわかりやすく講演した内容の書籍化。話自体は1991年のものでYoutubeで無料でみれる。氏の著作を読む前に軽く予備知識をいれるのによい本。
本筋とは関係ないが、科学のデータをたんなる数字にとどめておかず自分の肌身で感じられるように工夫を重ねておられるんだなという点が印象に残った。
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学生時代、『利己的な遺伝子』を読んであまりの面白さにコーフンし、『ブラインド・ウォッチメーカー』が出たときもすぐに購入したものの、『利己的~』が薄まった感じでそのままこの著者からは離れていたのだけれども、講演を本にしたもの(おそらく「なんたら教室」の人気に肖ってか)ということで久々にドーキンス。写真で見る彼の若さにまず驚く。
で、以前の内容を忘れているせいもあるが、(彼の説には当然異論もあるものの)たいへん興味をそそられ、しかもわかりやすい。エッセイを読んでる感じだが実は難しいこと言ってるけど面白く読める。
出版業界では「対談本は売れぬ」というのが定説だが、この講演を元にした本はけっこう読みやすいし、また対談本では『神話の力』など、専門的な学問への入門としては、やはり面白く読めないとね。
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新聞の書評で紹介されていたのですが、最近ちょっと「生物の進化」に興味をもっているので手に取ってみた本です。
本書は、イギリスの著名な進化生物学者であるドーキンス博士が、1991年、英国王立研究所が子供たちのために開催しているクリスマス・レクチャーとして行った講演を再現したものとのこと。私としては、「進化論」についての幅広い概要、たとえば進化論の本質とか、科学史の中での進化論の位置づけとかについての初心者向け解説書かと思っていたのですが、ちょっと内容は違っていましたね。
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電磁気学を作ったマイケル・ファラデーは1825年に英国王立研究所で「子供達のためのクリスマスレクチャー」というものを始め、これが伝統化して今日につながる。本書はそのクリスマスレクチャの1991年、「利己的な遺伝子」で有名なリチャード・ドーキンスが担当した回の内容を文字化したものである。
物質や生命の進化、特に生命の"不可能な山"を漸進的に登っていくメカニズムとその無目的性(本書ではそれを「デザインされた物」と「デザイノイド」との違いで解説している)について、子供でも分かるように多数の実例を用いて解説をしてくれている。
最終章では、人間と他の生物の違いについて特に詳しく解説し、その最大の違いは、時間軸の取り方。つまり人間以外の生物は「いま」のみを生きているが、人間は「過去・現在・未来」の時間軸を用いて活動しており、特に未来、つまり未来をシミュレートする能力において他の生物とは決定的に違うすばらしい能力であることを説いて終わりとなっている。
こういう話を聞いた子供とそうでない子供とでは、その後の生き方や好奇心の持ち方もだいぶ変わるような気がするなぁー。
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ドーキンスの主張を,まずざっと知りたいときにはこの本が良いだろう.ただ,元は講義であり,やはり図書化された際に迫力はなくなっているだろう.
『利己的な遺伝子』や『盲目の時計職人』といった多くの著書を,がっつり読むと「本ならではの迫力」が存在していることがわかる.興味がある人は6章の対談で紹介されている過去の書籍にあたるのが良いだろう.