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投稿者:端ノ上ぬりこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公江原仁。母と再婚相手とその連れ子と仁の4人暮らしが、仁の進む道の起点となっている。それさえなければ、こんなことにはならなかったと。仁は家庭内で孤立し高校卒業後就職するも解雇、派遣、ネットカフェ、日雇いとどんどんすさんでくる。どうしようもならなくなり、とうとう犯罪に手を染めることに。ジン、バーボン、テキーラ、ラムのあだ名で呼び合い金持ちの家からお金を持ち去る計画が実行される。が、そこから仁が追い込まれることに。
主犯者が誰なのか、理由は何故なのか、あっという間に読んでいた。薬丸岳の作品は結構ボリュームがあり、持ち歩くには重いけれど、集中して読んでしまうので結果としてさほど時間がかからないで終わる。携帯の飛ばしとか、免許証の偽造とか、実際にありそうで怖くなった。
ネット社会の怖さを感じる作品
2019/03/17 11:47
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前読んだ『天使のまなざし』が良かったので、この作家の他の作品を読もうと思って読みましたが、期待どおりの面白さ。強盗殺人の『濡れ衣』でもありませんが、濡れ衣を着せられた主人公が、騙した者が誰かを突き止めようとするというストーリー。途中からは大体想像はつきますが、読みやすくて面白くて、終盤は一気読み。ネット社会で簡単に違法なことに手を染めてしまえる怖さを感じました。
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投稿者:旅は道連れ - この投稿者のレビュー一覧を見る
中盤までは面白く読めました。やや偶然性が高い展開は突っ込みどころがありますが…。終盤は中盤までの勢いがなく、少しダレた感じがあります。とはいえ、文庫ですしサクッと読むには十分な内容です。
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薬丸岳のノンストップ社会派ミステリー。単行本で読んだが、文庫化されたので、再読。
日雇いの仕事を無くし、闇の仕事に手を出し、殺人放火犯として追われる身となった仁。真犯人は誰なのか、誰もが怪しく、誰もが信じられず…
最後まで一気に読ませてくれた。現代の日本の闇を舞台に犯罪に手を染めることの恐ろしさを知らしめてくれる。薬丸岳の作品は相変わらずハズレが無い。
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201502/一気読み。薬丸岳ほんと面白い。登場人物達の弱さや浅はかさにハラハライライラしつつ、読み手側だからそう思えるだけで、実際誰だっていつどうなるかなんてわかんないよなあという怖さも。
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テンポの良さが引き込まれるのだなー
と思う作品ですね。
2つの視点からな展開といいのが
前半の布石の張りかたといい
端々なんとなくわかっちゃう部分が
あったのが残念ですが
ストーリー展開の面白さは
抜群の一冊ではないでしょうかね!
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久々の薬丸作品.丁寧に綴られた物語はとても読みやすく,推理する間もなくエンディングに到達.今作は主人公の境遇にちょっと胸が詰まる思いでした.物語に出てきた派遣先ってもしや・・・.
以下あらすじ(巻末より)
二五歳にもなって日雇い仕事する失い、「大きなことをするため」闇の掲示板で四人の仲間を募った仁は、軽井沢で起きた放火殺人の汚名を着せられてしまう。なぜおれを嵌めた?信じられるのは誰だ?手探りで真犯人を探す仁、闇世界の住人たち、追う刑事。物語は二転三転し、慟哭の真相へと向かっていく。
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派遣切りから日雇いに落ち、騙されてなけなしの財産を失い、ついには闇の仕事に手を出した主人公。強盗殺人の指名手配犯となった彼は、事件の首謀者を見つけることが出来るのか。
薬丸岳さんハズレないな。止まらなくて一気読み。面白かった。
読んでる間は展開が気になってワクワクして読んだんだけど、読み終わってから、犯罪や暴力によって平穏な日常が突如として奪われる恐怖がジワジワきた。暴力怖い。わずかでも暴力的な香りがする人とか、犯罪に繋がりそうな出来事からは距離を置くようにしてるけど、どれだけ気をつけても暴力は一方的に全てを奪う。見知らぬ男の人、怖い。
っていうのは私が異常に暴力を恐れてるからで、普通はこの本読んだら、普通の人が犯罪に手を染めるようになるほど追い詰められる社会の構造的な問題や、裏社会の闇の深さなんかを感じるのかな。
軽い気持ちで名義貸しとか口座転売とかしてる人、いつ何の容疑者になるか分かんないよー。
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二五歳にもなって日雇い仕事すら失い、「大きなことをするため」闇の掲示板で四人の仲間を募った仁(じん)は、軽井沢で起きた放火殺人の汚名を着せられてしまう。なぜおれを嵌めた? 信じられるのは誰だ? 手探りで真犯人を探す仁、闇世界の住人たち、追う刑事。物語は二転三転し、慟哭の真相へと向かっていく。
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『天使のナイフ』では少年法、『虚無』では刑法39条、をメインテーマに取り上げる等々、社会派ミステリー作家と呼ばれる著者にしては、この作品はちょっと違うかなと読み始めた。
何しろ、主人公は闇サイトで犯罪仲間を募集するニートの青年、ピカレスク小説かと。
しかし、背景には、振込詐欺事件あり、闇金融あり、ネットカフェ生活ありと、現代の様々な問題、矛盾を浮かび上がらせ、読み終わればやはり薬丸岳作品。
主人公は捕まってしまうのか、彼を嵌めた真犯人にたどり着けるのか、息詰まる展開に頁を繰る手が止められない、そして最後に読者をアッと言わせる、薬丸岳氏の真骨頂。
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薬丸岳『ハードラック』(講談社文庫)読了。
単なるミステリーというより社会派推理小説。真犯人は途中で想像が付くが、それ以上にプロットが面白いし、シチュエーションもいい。
闇の仕事人、森下はハードボイルド。素性が分からないだけに魅力的(本当にいたら怖いけど)。
薬丸岳は4冊目だが、ハズレなしだなあ。
早速未読3冊を発注。
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やはり読みやすかった
人のせいにしがちなどうしようもない若者なのだが、なんだか嵌められたのには少し同情
でも、真犯人にもかなり同情すべき点が
小さな罪の積み重ねがとてつもない大きな罪になるって恐いかな?
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これは面白い!僕の中での薬丸作品ナンバーワンです!展開が早く、かと言って気付いたらあれ?あそこはどうなった?っていう端折り的な部分もなくキャラクターも際立っていて、満足この上ない作品でした!
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細かな描写がされないので読みやすいといえば読みやすいがせっかくの作品がチープに見える。
この追い込まれた青年がどうなってしまうのかを知りたくてドンドン読み進んでいく。面白いと言えば面白いがなんか強引な展開でちょっと残念。若い男女が行動を共にするというのになぜか色恋がない。それがこの小説の肝だからか。人物描写が曖昧な点も伏線なのかもしれないが、まさかね、っていうどんでん返しが本当にどんでん返しだったときはちょっと呆れた。物語の進行に必然性が感じられないところもあり、もう一捻り欲しかった。読み方が浅いからだろうか?
現代社会の負の部分を題材とし裏社会が本当にこんな感じなのだろうかと恐怖を感じる。
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なかなか面白く、一気読み(ノ´∀`*)
読ませ方がうまいなあ。
やはりスピーディーなテンポが私にはあってます(*´∀`)
ラストまでいってタイトルの「ハードラック」と装丁の画像の意味がわかる仕掛けだったのね。