紙の本
歴史の縦糸、冒険の横糸に、恋の綾糸をからめて織りなす技ありBL
2007/11/13 01:49
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もりこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
早く続きを!もっとイラストを! 新刊が出るたびそう思わずにいられない
シリーズの10巻です。
エリザベス1世統治下の16世紀イングランドにタイムスリップした少年カイト。身の安全のために歴史の授業を生かし、予言を能くする占い師を名乗ってしまう。よくあるタイムスリップの設定を、必然として活用するところに作者の技術を感じました。
そのカイトの予言を欲して対立する、イングランド海賊の船長(ブロンド・ブルーアイ・奔放・自信家・当然美形)ジェフリーと、スペイン貴族の間諜(ブルネット・エメラルドアイ・慎重・ストイック・勿論男前)ビセンテ。
他にも、氷の瞳に火の心を持つ隻眼の美青年ナイジェルなど、好い男キャラがざっくざくです。
10巻では、恋人ジェフリーの許からビセンテに連れ去られたカイトに、スペイン宮廷で起こる異端審問や暗殺未遂事件と、そこから誠実にカイトを守り続けるビセンテの姿がメインになっています。
綿密な時代考証を土台に据え、がっしりした骨格でドラマラスに組み立てられた物語。その常に簡潔でよどみない文体が、現場の状況や登場人物の心情をダイレクトに、流れ込むように伝えてくれる。だから読んでるとメラメラくるし、本の中で時代に触れ、冒険や恋の高揚感を自分も一緒に味わえる。そういう読書の醍醐味を、がっつり頂けるストーリーです。
肉づきも色ツヤもよいキャラクターたちが、美麗なイラストを羽衣にゴールデンエイジを駆け抜ける。早く続きが読みたいです。9巻以来離れ離れでアンチェンドメロディな二人が、今度こそ再会できますように。
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受難の連続
2021/04/09 13:53
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投稿者:なつゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
恐怖の異端審問を何とか乗り越えたかと思えたが次は男色疑惑で屈辱の取り調べを受け、さらには毒殺未遂とカイトには災難続きだ。
唯一の希望はスペインに潜入しているスパイだったが、二重スパイの存在にジェフリー一向にも危険が迫るのではないかと不安になる。
カイトは弱っているし頼れるのはビセンテだけという状況の中、ビセンテが心からカイトのために行動しているからカイトの心が揺れるんじゃないかと心配だ。
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投稿者:黄龍 - この投稿者のレビュー一覧を見る
異端審問の牙城・スペイン宮廷で、告発されてしまった海斗。唯一の救いは、やっぱりビセンテだけ。海斗は毒殺されかけてピンチ。災難だらけな海斗。
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とうとう異端審問!
2018/05/04 20:17
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投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
それが終われば男色疑惑のための診察に毒殺未遂。
次々と襲いかかる災難に、頼るのは自分をさらったビセンテだけというカイトの孤独が辛いですね。
マウストゥーマウスはエリシャの技というのねw
その技にドキマギするビセンテの鈍さが哀れです。
そし二重スパイのラウル登場。
カイト奪還計画を練るジェフリーたち三人の奮闘もありつつ、次から次へと増える登場人物に戸惑いながらも次刊へ。
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お久しぶりーな続感。前でたのいつだっけΣ(゚Д゚;三(;゚Д゚)!?とりあえずカイトは各地で愛人(ぁ 作りすぎだと思いました!良いと思うけどね!!
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今回はビセンテ×カイト色が強い感じでしたが、次も楽しみな感じです。
ただ、思わぬところにキッド→ナイジェルな感じなカポーがあるので、そらびっくりしました。
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BL小説はあんまり買わないし、これも図書館で見かけたから読んだのだけど、やっぱり松岡なつきの文章は好きだなあと思う。時代考証がどのくらい正確なのかは私には分からないけども、実在の人物とオリジナルの人物の絡め方が好き。歴史が好きだ、と行間から読み取れるような文章で、それがストーリーにも繁栄されているというのは稀有なんじゃなかろうか。
ストーリー自体は、イギリスでもスペインでも似たようなことやってるなあとばかり。ただ、スペイン編の方が論理展開が好き。
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スペイン宮廷で異端審問始まる。海斗を護るため、ビセンテは手を尽くす。フェリペ2世から有能な弁護人ラウルの力もあり、危機を脱する。この巻の始めに現代の和哉の様子が載っていて、いたたまれなかった。
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あの時、ジェフリーが挿入してなくてよかったとつくづく思いました。あの巻のあのシーンを読んでたとき『男なら突っ込んじまえよ』と思った私はあさはかでした(笑)
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第10巻
海斗の異端審問が始まり、ジェフリーたちも海斗奪還作戦へ動いてます
そして、その最中、海斗は毒を盛られてしまいます
犯人はウォルシンガムの手先か?
カサージャやエスコバルと、神父とはとことん相性が悪いのね
さて、次巻はジェフリーと再会できるのか
まだまだ続くっ!
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カイトのちょっとしたデレに尻尾振って喜んじゃうビセンテが可愛すぎるwww
不器用な所もツボです。
が、やっぱりイングランド組のテンポのいい会話が好き!
そしてそして、なんといってもジェフリーの断髪シーンに痺れました…!!
ジェフリー…やっぱ素晴らしいと思うよ。
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9巻目の発売が2006年の2月なので、1年4ヵ月ぶりの新刊だったんですね。気分的には★4.8ぐらいな感じでしょうか。大航海時代のイングランドにタイムスリップしてしまった主人公海斗の物語ですが、9巻に引き続きスペイン編。ビセンテによってスペインに連れ去られた海斗は、異端審問にかけられることになり・・・という緊迫した展開。やはり、長い間イングランド側からの物語を読んできたせいか、それともスペインの歴史にあまり興味がなかったせいか、スペイン編は気乗りしないな、などと思ってたんですが面白い。もともとこのシリーズは、時代考証がしっかりしているのですが、今回も異端審問の様子が詳しく描かれていて、興味深かったです。学生時代にこの本があったら、もっと世界史の成績が良かったかもしれない。海斗を奪還すべくイングランド組も動き出しており、次巻も面白くなりそう。次巻にも期待大!です。それと、今回ホーの丘から失踪したのが海斗、リリーさんの他にもう一人(成年男性らしい)がいたことが判明しましたね。その人もタイムスリップしているのかなあ。もう本編に登場しているのかも気になるところ。一応、ジャンルで言うとボーイズ・ラブになるのでしょうが、BLが大の苦手の姉が唯一一緒に読んでくれる本だったりします。
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エルエスコリアル宮に上がったあと、異端審問で告発された海斗。弁護人・ラウルは一時休廷に成功。しかし、情報漏洩を怖れたウォルシンガムの命で暗殺者から毒を盛られ。諮らずもビセンテを頼るしかない身の上に海斗は自嘲する。
一方ジェフリーは何とかして怪しまれずにスペインに入り移動する必要がある。その為に長く伸ばした金髪を自ら切ることに。そして、スペイン内で手引きをしてくれる人間と落ち合う。彼は顔立ちも態度も上品でおそらく貴族、階級の高い生まれであるらしいことを感じる。
ようやく海斗の手がかりが掴めたジェフリーは決意を新たにする。
海斗が心ならずも敵であるビセンテを頼りにしなくてはいけない事を認めるのは癪と思いながら頼ること、ビセンテがそれと気付かず海斗に思いを寄せるようになること、その気持ちが少しずつ変わっていく様を細かい描写で丁寧に綴られてるのがいいです。
海斗はみんなを魅了するのね。
そして二重間諜のラウル。こちらは先にCDを聴いていたので、ジェフリー達の手引きをする蛇・ミゲルがラウルであることは声で分かりました。今後どうなるのか、目が離せません。
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異端審問編。
よくもまぁ、次から次へと災難に見舞われるもんだ、と……なんだか
カイトが不憫で仕方が無くなる巻。
イングランドでの拷問シーンよりも、胸に刺さります。
そしてなんといっても、ビセンテの気持ちに変化が見え始めるのが!
カイトにちょっと優しくされただけで、しっぽふる黒い大型犬みたく
なってる彼に身悶える。
男キラーの天然魔性なカイトの勢いが凄いですね……。
カイトが歩けば、男が落ちる。
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海斗は自覚があるようだけど、女の子みたいだなあ。しょうがないっちゃ、しょうがない環境だけどw。人工呼吸でドギマギしてるビセンテ、君はBLに向いてないキャラだなァ。お姫様との逸話のほうが、しっくり来るし(笑)。過去エピソードで登場したアスコリ大公って、この先のビセンテ障害フラグでしょうか?伏魔殿たるスペイン宮廷怖いです。