日本は火山と歩んできた
2017/04/29 21:38
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投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る
火山に関する基本的な知識も載っていますが、この本の主題は火山と日本の関わりについてです。この点についてわかりやすくまとめられているので、あまり馴染みのない人にも読みやすい内容になっています。
(火山が噴火するメカニズムについて真剣に勉強したい人にはお勧めできません)。
少し前の「御岳山」の事も有ったし・・・
2016/10/25 13:07
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投稿者:オカメ八目 - この投稿者のレビュー一覧を見る
少し前の「御岳山」の事も有ったし、 いくら火山から離れて暮らしているとは言え、 火山列島に住んでいる事には変わりはないので、「火山」についての、たとえ少しばかりの知識でも、知らないよりは、知っておいた方がいいと思って買いました。
火山と共に生きる
2015/06/12 10:31
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
40年くらい前、まだ「富士山は休火山」と呼ばれていた頃ですが、「富士山が噴火する」と言って大顰蹙を買った自称学者がいました。ところが、今では第一線の科学者が、「富士山はいつ噴火してもおかしくない」と発言しています。時代は変わるものですね。
本書は、火山噴火や火山災害の最低限の知識を知ることで、「正しく怖がる」覚悟を持とうという本でした。全般的な火山の知識が平易な言葉で解説されていますので、火山に関心のある方にはお薦めです。
内容ですが、第1章は「火山の恵み」について、第2章は「火山災害の歴史」について、第3章は「5種類の火山噴火の態様」について、第4章は「危ない火山はどこか」について、 第5章は「心構え」について、の5章立てとなっています。
なんと陸上にある火山の七分の一が日本にある(25ページ)とは、びっくりしました。そして、繰り返し主張されているのは、「噴火予知は無理」ということ。それは、「地下でなにが起きているのかが時々刻々にはわかっていないし、マグマがどう動いて、どう噴火に至るのかというそれぞれの段階での学問的な解明がまだできていないから(194ページ)」とのことです。また「科学を信じてはいけない、危険を察したら自分の判断で逃げるべきだ(192ページ)」との東桜島小学校の石碑は印象的でした。 「科学の力」なんて、大自然相手には大したことはない。過信してはいけないということです。
「1929年以来、現在まで100年近く大噴火がゼロが続いている理由はわかっていない。だが地球物理学的には、静かな状態がいつまでも続くことはあり得ない。もっと大噴火が多い「普通の」状態に戻る(106ページ)」とのことです。本書を読んで、日本人として、火山とともに生きる覚悟が問われていると思いました。
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この100年がほんとうにラッキーだったと思う。
これからは普通の100年が始まる。
これまでも何度も噴火はあったのだし・・・。
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御嶽に始まり、最近の一連の火山の活発化で、流石に基礎知識をと思い読了。
基本的なことが、中学生でも分かるように、分かりやすく解説されている。
もう少し、減災や防災の面にもふれてほしかった所はあるが、カルデラ噴火級の噴火がおこったら、最早なすすべはない。ある意味地震より強い災害かもしれない。
地震にしろ、火山にしろ予知は無理にしても、速やかなデーターの開示や、警告なりは早めに出すしかないでしょう。実際に起きなければそれはそれでいいのではないでしょうか。観光で食べている人はキツイでしょうが、命あっての物種でしょう。
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所在:展示架
請求記号:453.8/Sh39
資料ID:115004818
最近、御嶽山や箱根の噴火でニュースで火山が取り上げられている。身近だけどよく知らない火山を知ることができます
選書担当者:志田
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火山研究の第一人者が、日本列島の成り立ちから現在の姿となるまでに、どのような地殻変動が影響しているか。そして、その中で火山がどのような位置に存在しているか。ということを平易に、具体的に、新書サイズにまとめてくれた入門書。
日本の列島線そのものが火山帯であり、そのダイナミックな動きは、日本列島始まって以来、現在に至るまで多くの地震や噴火を繰り返している。
日本の多くの有名な山、大雪山、磐梯山、浅間山、富士山、箱根山、御嶽山、阿蘇山、桜島その他非常に多くの山は火山であり、そして、その多くが山体が変容するほどの、破局的噴火を繰り返している。
破局的噴火がもたらす影響は、政府の御用学者が故意に地球の歴史をゆがめて極小化して示しているものとは異なり、世界に影響を及ぼすほど大きい。
2010年にヨーロッパを発着する多くの飛行機が止まって大混乱になったことは記憶に新しいが、これはアイスランドの氷河の下にある火山が噴火し、その噴煙がヨーロッパに達したからで、10万便以上の飛行機が欠航する事態となった。
日本列島は、太平洋プレート、フィリピン海プレート、北米プレート、ユーラシアプレートがせめぎ合う、まさにその場所に成立している。世界の陸地の0.25%を占めるに過ぎない日本列島の上に、陸上にある火山の1/7、それほどの被害をもたらす可能性がある活火山が110以上も存在しているのだ。(もちろん、その延長線上には海中にある火山も存在する。別勘定で)
そして、見逃してはいけない重要なことは、火山の噴火、地震は予知できないということ。
国の地震予知、噴火予知は、気象庁が担当している。気象庁は、言うまでもなく天気予報も担当しているので、地震等の予知も当然可能と思われがちだが、非常に重要かつシンプルな違いがある。
天気予報が使用する「大気の運動方程式」はすでに解明されている。そして、多くの観測データと、スーパーコンピュータを使用すれば、ある程度の予報を計算結果として求めることができる。
しかし、噴火予知や地震予知には、その方程式がまだ解明されていない。さらに、過去に噴火した実績のある火山についても、その観測データはほとんどなにも取得されていないし、残ってもいない。
(古文書、古老の言い伝えから予知をしますか?)
著者は冷酷な事実を突きつける「阪神・淡路大震災」「東日本大震災」は予知できたか? 昨年発生した「御嶽山」の噴火は予知されたか?と。
予知できない者に予知の名前を付け続けるのは、役所の縄張り争いと既得権益確保のためだと切り捨てる。
そして、最期にその日本に原発を保有し、あまつさえ稼働もさせるという狂気。
霧島火山帯に属する川内原発は、噴火が予知されたら停止するという。火山学の専門家が予知できないことを、専門でもない電力会社が予知するという狂気。それは日本国、いや人類にに対する凶器でもあると私は思う。「それを警告する著名な火山学者はたくさんいる」
福島第一原発事故の影響で、いつまでも終わらない廃炉作業。いつまでも帰還できない、いや、おそらく二度と故郷に帰れない多く��人々。それらの負債は、すべておとなしい国民に処理を押し付け、一部のステークホルダーだけにとって、経済合理性があると主張する電力会社およびそこに寄生する、政治家、そして一部の国民。
新書一冊読んで、意見が変わるとは思わないが、一度は現実を直視しててみたらいかがでしょうか?
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「日本の火山は大噴火を各世紀に4~6回繰り返してきているのに、この100年ほどは『異常に』静か」だと、本書の前書きは述べている。
そして現代の私たちは、「異常に静か」なこの100年のほうが当たり前な状態だと思い込んでしまっている。
だが、本書をよく読むと、この100年でも、記憶に新しい御岳山や雲仙のほかにも、人的被害をもたらした火山の噴火があったことがわかる(主に第2章で挙げられている、伊豆諸島や十勝岳、また火山ガスの事例)。そしてそれらについて、地元の方々は別として、一般的には教わってないし、火山の噴火のニュースなどでも振り返って述べられることは少ないように思う。
日本はもっと火山を含めた「地学」の勉強に力を入れるべきではないか。学者だけでなく、また火山付近の住民の方々だけでなく、一般人にとっても必須科目にすべきだと思う。日本に住んでいる以上、火山の噴火や地震からは逃れることはできず、1時間後には自然災害に遭っているかもしれない、むしろそれが当たり前のことなのだという自覚と覚悟を持つべきなのだと思う。
以前読んだ「人が死なない防災」にも書いてあったが、自然災害で何かしらの被害があると、マスコミはすぐ行政の責任を騒ぎ立てるが(むろん行政が何もしなくてもいいわけではないが)、行政の対策を期待しすぎるあまり、私たち一般人は、自分がすべきことを考えなくなってしまっていないか。さらには、自然災害が起こることそれ自体が、行政の無策のように責め立てることすら見られる。私たちは自然をコントロールすることはできないという原点に立ち返る必要があると思う。私は関東の人間なので、富士山、箱根、浅間山が噴火した時にはどう行動すべきなのか、いま一度考えておきたいと思った。
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火山噴火は、地球が生きて動いていることを示す、最も象徴的な活動なのである。地球は生まれてから46億年の間、変化をし続けている。変化の歴史と今を知るのに火山は重要な窓口となる。
世界有数の火山国である日本では火山は身近な存在ではあるのだが、その実体に付いて少々無関心にすぎないだろうか。
本書を読んでなるほどと思うことがたくさんある。
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〇目次
はじめに
第1章:こうして火山が日本を作ってきた
第2章:日本を脅かしてきた噴火と火山災害
第3章:どんな大噴火がこれから日本を襲うのか
第4章:危ない火山は意外に近くにある
第5章:火山とともに生きていく
おわりに
火山の基本的な構造や噴火の種類、火山噴出物の種類(火山弾、火山岩塊、火山礫、火山灰)、火山岩の種類(ケイ素の含有量の違い)やそれに関わってくる溶岩流の違いなど紹介されている。また、プレートの動きの説明には従来プレート・テクトニクス理論が用いられていたが、加えてプリューム・テクトニクスを用いると火山や地震の発生のメカニズムが理解しやすいということも初めて知った。
プリュームが上がっていく箇所を「ホットスポット」といい(例えばアイスランドなど)、プリュームが沈み込んでいく箇所を「コールド・プリューム」と呼ぶらしい(例えば日本など)。
「ホットスポット」と「コールド・プリューム」ではマグマ溜まりの起こる場所や仕組みが異なるため、火山の噴出物や発生の仕組みも当然異なってくる。
まだまだ地球の内部のことは分からないことが多いため、地震・火山予知は不可能である。ただ、地球表面の陸地の約7分の1の活火山があるとされる日本列島に住む我々は火山の基本的な構造を知っておいた方が、火山災害の際の減災にも役立つだろう。
火山にまつわる情報をコンパクトにまとめた1冊として是非とも手元に置いておきたい。
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勉強にはなるが、「いやこれ日本もう住むとこないだろ」と暗澹たる気分にもさせられる。
それにしても噴火予知って地震予知と似た程度に信頼性なかったのね。知らなかった。
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火山国日本に住みながら、火山のことを知らな過ぎた。
著書の島村先生、草津白根山の噴火で、同じ日に違うテレビ局に出演されていた。
やはり第一人者、ということなんだろうな。
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カテゴリ:図書館企画展示
2016年度第9回図書館企画展示
「災害を識る」
展示中の図書は借りることができますので、どうぞお早めにご来館ください。
開催期間:2017年3月1日(水) ~ 2017年4月15日(金)
開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース