紙の本
読書中★4 読了後★2~3
2016/09/06 04:19
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夜メガネ - この投稿者のレビュー一覧を見る
良くないほうの意味で「裏切られた!」でした(苦笑)
読後の感想としては、後半~終盤一気に忙しくなって、
読み手としては疲れました。
レビュー拝見していて、気になった部分をピックアップしてみました。
<烏である必要性>
ここで出てくる烏はサッカー協会のシンボルとして有名な熊野の3本足烏。
物語を史実とごっちゃにしないために、また山内という立地に住まうに向いている生き物。
もちろん、物語の展開にも貢献している設定。
東家の二の姫の容姿だったり、南家・西家・北家の姫君たちそれぞれの外見やタイプも現代的で好きです。
いくら「この時代には、こういうタイプが美人ってされてたんだ!」と並べても、
ファンタジーにそれを持ち込むのは変だなぁと思ってきたので…。
変に縛らず、現代の感性で自由に描くこともファンタジーの意義ではないだろうか?と思います。
そういうわけで、言葉遣いや言い回しもくだけていていいと思います。
個人的には若宮登場からの謎解き、「この人、よくしゃべるなぁ…(たいして四家の姫と面識もないのに)」
「若宮関連のイケメン描写、多いなぁ…(疲弊)…面白みのない、男だなぁ。」
「冬」の章だけが一番よくできていると思ったのも、もうすぐ終わる頃だけに残念でした。
登場回数最多である姫君たちのバックグラウンドを完全に書き忘れた感が否めません。
伏線もいくつか未回収でしたし、消化不良で読後の後味は良くなかったです。
感情論の女子高に、ガッチガチの理詰め男子が乗り込んできたようで、
どうも若宮が好きになれないです。
次はないかな。
ただ、あとがきを読んでこの作家さんが30代半ば~後半になって書くものが変わったら読みたいかも。
一般的に二十歳前後の女子は男子よりも精神的に老成していますから、
腕力といった目に見える男性らしさはよく思わない傾向があるし、
同時に他者に見える女性らしさの特徴を自分の弱点とみなす傾向もあります。
残念な事に、それが今作のなかに見えてしまいました。
電子書籍
やっぱり予想通り
2019/05/20 20:20
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
時間があるときに手にとってみましたけど、やっぱり合いませんでした。なんというか、こういうのは反則だろうと思います。残念。
電子書籍
世界観は良かったが…
2018/12/02 21:04
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:xiao - この投稿者のレビュー一覧を見る
平安×ファンタジーという壮大な世界観に惹かれて購入したが、ストーリーが薄っぺらく期待外れだった
登場人物全般の心理描写が雑で行動を起こすまでの動機付けが弱い
若宮と浜木綿は切れ者のはずだが言葉遣いからそれを感じられないのも気になった
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆな - この投稿者のレビュー一覧を見る
阿部智里作品初読み。女ばかりの世界では隙をみせられないなと思いながらダラダラと読み進む。シリーズがどこまで続くのかわからないが何となく合わないので既刊本の三作を持って卒業かなあと思っていたら。。。。真の主人公である金鳥の若様が出てきてから一気に面白くなった(笑)若様が一番美味しいところをさらっと持っていった(笑)
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硬派な新人を排出することで知られる松本清張賞受賞作。和風ファンタジーは歴代受賞作の中ではかなり異色の作風と言えるだろう。
終盤までは女性同士の人間関係が細やかに描かれるが、どんでん返しに入ってからは、それまでの人間関係ががらりと入れ替わり、物語は全く違う雰囲気に変化する。
解説や帯でライトノベルに言及されているが、確かに往年のコバルト文庫辺りにありそうな作風ではあった。
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表紙の絵をみてジャケ買いした一冊。
内容はヤキモキするところもあったり、同じ女子目線で読んでたせいかイライラする場面もあったり、楽しく読めました。
もともと和風が大好きなので、出てくるシーンや単を文字から想像したりして、そう言った意味でも楽しめる一冊でした。
結末はこれぞ、読んだ人だから楽しめるって感じです。
ただ、好き嫌い別れそうな一冊。
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八咫烏一族次代長の妃候補に挙がった、四人の娘の物語・・・と言ってしまえばそれまでですが、この作品松本清張賞受賞作なんだそうで。
「ファンタジーで松本清張賞?」ということで読んでみました。
結果。
なるほど、確かにファンタジーだけでは終われない。
個性の強い女性たちの過去や事情、そして政治的立場が明らかになるにつれて、こうだと思っていた世界ががらりと変わる。この手法はミステリーに近いのかもしれません。
・・・そしてよく調べたら松本清張賞は、「長編エンターテイメント」賞でした(^^;)
ミステリーじゃなくてもいいんですね。
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わかりやすいと思ったものにこそ、それを裏切られた時の衝撃は強い。
それは小説ではテンプレートなものだと読んでたらそのテンプレをぐるっと逆転されることなわけだ。帯を見て色々勘ぐりながら読みましたが、いや、やられました…半分くらいはわかったんだけどさー…まさかここまでとはさー…容赦ないわー…いやあ面白かった。
ミステリとして以上に、人物の描かれ方もまたテンプレな「わかりやすさ」が全面にあり、徐々に「わかりにくさ」な部分が見えてくる、それがまた読んでいる間に気を逸らせない。春夏秋冬の姫たちの覚悟とか悲哀とか無力とか無自覚とかお見事でした!
…あと、ミステリではなくてもこの姫たちが好きだろうなとおもいます。
続きも読みます。
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やっべ、面白かった。
ミステリーというか事件が進んでいく中で最後に勝手にどんでん返しされたって感じですが・・・
少なくとも私にとっては、推理するには情報が足りません・・・orz
そして最後はちょっとホラー。
ほんで時折地の文が誰の視点なのかわからんことが・・・
でもキャラは大変魅力的で騙されました。
若宮は萌え萌えします。金烏見たい。
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半分以上読んだあたりで今までちょこちょこ出てきた伏線が一気に出てくるのが面白い。
最初から、ん?と思うようなところが多々あるのですが全部回収してくれます。
回収し過ぎてつまらないかもなとちょっと思いましたがとてもよかったです。
女のドロドロした世界がうまく書けています。
最後のどんでん返しの展開が急にも感じました。
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ファンタジーを纏ったミステリ。このままミステリにならずにファンタジーを貫いてくれても読ませれる描写力やったけど、まんまとミスリードされてて、ショックを受けた。松本清張賞取ってるて頭の片隅にあったから続きが読めたけど、ショックのあまり読み進められない人もいるのでは?この世界観で次作もあるようで、勢いそのまま読ませてくれるのかしら。衝撃を忘れないうちに読もう。
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八咫烏ファンタジーミステリー。
ファンタジーなのに、女のドロドロした部分もあって飽きさせない。
日本語の美しい言葉が、世界感をさらに魅力的なものしており吸い込まれる。
物語後半の展開が怒濤で一気読み。
ラストも予想していたものと全く違ってよかった。マスホの薄がよい!
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おもしろかった!
ずっときれいやし、作り込んであるし上手やし、もっとじっくり読めばよかった。
ただ、一番腹黒いのは全部知ってて最後までやらせたあんたやと。
思ったけどそれも込みで最初と最後に繋がるのか。すごいな。
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少女マンガ的内容と思って読み進め、終わってからなるほどこれは松本清張賞を取るわけだと納得。
「そういうつもりじゃなかった」って度々免罪符みたいにして使われる言葉だけれど、だからって許されるわけじゃない。ここは凄く同意したし、周囲が思わず軽蔑してしまう気持ちもわかる。
ふとした瞬間に可愛らしい姫が、気持ちの悪い、何か異質なものに変貌してしまう恐ろしさ。
こんな怖い文章大学生が書くなんてびっくり。人間の汚い所を抉り出して書く作家さんは多いけれど、この人は格別に深い所から出してくるなあと。
緻密な文章に感心はしたけれど大分引きずりそう。ラストのどんでん返しが余りにも大きすぎて読後放心した。
あんまり好きな文章ではないかな。
あと少女マンガ的展開を期待して読んだ人かわいそう。
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最初は表紙と松本清張賞受賞という帯の文言が繋がらなかったが、読み進める内に、なるほどと納得。続編が楽しみな作品。