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幕末維新に人魚の肉が絡んでいたら・・・
2018/09/15 15:57
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投稿者:想井兼人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
幕末の世の中に登場する志士たち。
彼らの活躍の背後に人魚の血肉が存在していたとしたら。
不老長寿の妙薬として名高い人魚であるが、血と肉の効用は異なっていた。
肉を食らったら妖に身を落とすという設定。
例えば、沖田総士。
喀血のイメージがある彼は、人魚を食らって血を欲する存在に。
こんな風に物語は紡がれる。
相当おもしろいです。
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割と気持ち悪いです。
2015/12/14 21:19
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人魚の肉を食べた幕末の志士・剣士たちの短編。
各々出る効果が違ってて、それそれ割と気持ち悪いです(笑)
ちゃんとした幕末小説(司馬遼太郎の『新選組疾風録』あたり)を読んでから読んだら楽しめます。
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読後感は良くない
2017/02/09 11:39
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
よく練り込まれだ作品です。ただ、気持ち悪い描写が多いぶん読後感は良くありません。このイヤな感じは作者の特性ですかね。さしずめイヤ歴とでも言うべきか。
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こんな幕末小説初めて!
あの竜馬が!近藤局長が!芹沢鴨が!沖田総司が!そして人斬り以蔵が!!彼らがこんな風に狂っていたとは!幕末の日本を動かしていたのは土佐の浜に打ち上げられた人魚の血と肉だったとは。
人魚の肉=不老不死、というわけじゃなく、妖を友とする呪いに囚われる。そうか。だからあの頃の京の都は魑魅魍魎が跋扈していたわけか。いや、ちがう。人魚の肉によって狂わされたのは、魑魅魍魎という名の人間たちだったのかも。
トンデモ歴史ファンタジのようでいて実は歴史的裏付けがきっちりとなされているってこともいいね。
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幕末の動乱を舞台に坂本龍馬、岡田以蔵、新選組の面々を「人魚の肉」をテーマに描いた短編集。
現代によく知られた史実を人魚の呪いによって再構築された物語がとても斬新かつ、現実味を帯びた描写で引き込まれる。独特の世界観を楽しめるとてもおもしろい作品。
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岡田以蔵の狂いっぷりも、沖田総司の病も、京の町が今でも栄えているのも、みんな人魚の肉のせい!?という、トンデモ設定な幕末伝奇小説。
だいぶ厨二な要素あり、グロ要素ありという、エンタメ成分たっぷりな一冊です。
史実をよくここまでうまく「人魚の肉」というファンタジー要素で繋いだなぁと感心させられました。
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なんなんだ、気持ち悪い。
「人魚の肉」を軸に短編を繋いでいくのは判るが、必然性がなければ、だからなんなのに全く応えてくれない。
こういう小説の作り方もあるんだね、とはちょっと新鮮だったけど。
好きな人は好きみたいだが、こういうの、要らないわ。
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新撰組の盛衰に人魚の怪異が織りなす連作短編です。桂浜に始まって桂浜に終わるのも趣向ですね。大塩平八郎のエピソードとか、よく調べていると感心しました。描写が巧みで、死が口を開けて待っているようなホラーテイストは、夏の季節にぴったりです。異色の伝奇小説ですね。上手い❗️
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血を飲めば不死に、肉を食えば妖になるという人魚ノ肉。新選組などの幕末の人物がこの血肉により狂わされていく話。歴史ホラー小説のよう。
史実のプロットにうまく人魚のテーマを絡めているのは美味いと思った。(沖田総司の喀血や、斎藤一の改名など。)
面白くはあったが、前作の感動までは得られなかったかもしれない。
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時代ものホラーファンタジー。
『人魚の肉』を食べたことで、妖に憑りつかれてしまった新選組隊士ら幕末の人物たちの話。
幕末というある意味、日本全体が狂気の熱に翻弄された時代背景もあり、妖に憑りつかれた狂人の様がリアリティに迫っていて、怖かった、、、。ホラー苦手な私にはちょっと辛い読み物だったかも。
しかしながら、妖に憑りつかれるのが、坂本龍馬、沖田総司に斎藤一など、錚々たるメンバー。怪奇現象とそれぞれの人物の史実を上手くマッチさせているところは凄いし、興味深く読めた。
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何ともドロドロした話であった。「人魚」という、ある意味パターン (= 不死) の決まったキーワードに「幕末」をくっ付けて、それでなお人間の生きざまみたいなものを緻密に描いていて、とても面白かった。
たくさんの人の因果をキチンと回収する律儀さは、前作同様であった。次回作も読んでみたい。
たまたまテレビで見た映画「るろうに剣心」と同じ時代であった。この時代に関する自身の知識の無さを痛感するとともに、もし背景を知っていれば違う楽しみ方ができたかもしれないと思うと、ちょっと悔しい。
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新撰組と人魚ノ肉という架空のアイテムを融合させて、人が狂う様、新撰組の狂う様を描いていた。沖田総司の話はなかなかおもしろかったけれど、それ以外はうぅん?と思うものもあった。
史実は歪めず、ファンタジー要素を盛り込むのはなかなかすごいけれども、個人的にはあわなかった。
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幕末短編集。岡田以蔵・坂本竜馬、中岡慎太郎が見つけた「人魚」の血と肉が人を変えていくといく話。
気持ちいい話ではないが、どういう話になるのだろうと気になり一気に読んでしまった。
・竜馬ノ夢:坂本竜馬
「人魚」の発見が語られる、すべての始まりの物語。
以蔵に「人魚」の肉を食べさせられた竜馬。
その力で死の繰り返しをしている。
・妖ノ眼:平山五郎
以蔵に「人魚」の肉をもらう。その力で人の「死」が見えることに。自分の死を避けようと土方らの力を借りようとして結局死ぬ…。
・肉ノ人:沖田総司
安藤早太郎から「人魚」の肉をもらう。その力で人の血、肉を喰らいたいという欲求が押し寄せてくる。
山南の切腹事件も絡んでいて面白かった。最期は安らかでよかったな…。
・血ノ祭:駿河屋永兵衛
「人魚」の肉と血の影響が語られる。安藤早太郎の正体と目的が分かる。
・不死ノ屍:佐野七五三之助
「人魚」の肉の力で不死の屍に。大石鍬次郎も登場。
ラストは気持ち悪い…。
・骸ノ切腹:沼尻小文吾
勘定方・河合の死。「人魚」の肉を食べた近藤の結末が分かる話。
・分身ノ鬼:斎藤一
「肉ノ人」で新選組内では近藤・沖田・斉藤が「人魚」の肉を食べたことが明記されている。
それぞれその力ので方は違ったのだが、これが一番面白かった。
「一」から「五郎」になるという部分がうまく肉の力と絡められている。
・首ノ物語
岡田以蔵の首と人魚をバカにしてはいけないという話。
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人魚の肉を食うと、不死となるという伝説。
そして、幕末の動乱期の登場人物が、その肉を食っていたとしたら.....
真実は違っていた。
不死の力を持つのは、人魚の肉ではなく、人魚の血。
人魚の肉を食うと、人は「妖(あやかし)」となる。
幕末の土佐、一体の人魚が浜に打ち上げられる。
それを見つけたのは、3人の子供。
そして、3人はその人魚の身体から....
土佐を脱藩し、京に向かったその人は...
そして、人魚の肉、血もまた京に持ち込まれ、新選組に持ち込まれる。
幕末新選組の戦いの中に、人魚伝説を織り込み、また、吸血鬼はじめ、様々な怪異伝承と結びつける。
しかも、決して幕末歴史小説の王道から道を踏み外すことは無い。
グロである。そもそも、肉を切り取り、血を飲む。
そして、容赦なく血しぶきが飛び散り、四肢が切り落とされる。
時には生臭い血の匂いすらする描写もあるが、時には死に向き合う武士の潔さが描かれる。
そんな、あれもこれも、取り入れた作品なのにもかかわらず、全体を通して歴史小説として読ませる作家の力量は大したものなのだと思う。
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みなさんのレビューにあるように、
人魚の肉を食べると不老不死になるという伝説と、
幕末史を絡めた、怪奇時代小説です。
新選組が好きなので、読んでみました。
龍馬とか倒幕側についてはあまり知りませんが、この小説も新選組がメインかな。
グロいのが苦手な方にはおすすめしません~
でも、最初がいちばんグロいかな。
私は得意ではないけど、あまり噛みしめずに速いスピードで読んだら、大丈夫でした。
本当の史実が、もともと血なまぐさい時代なので。
夜中に読んだけど、悪夢も見ませんでした。
祇園祭の話が、京の町人側から描かれている話があって、知らないことが多かったので、一番おもしろかったです。
新選組隊士の人柄なんかは、実際には、わかってない人が多いのではないかと思うので。
わからない分、アレンジし甲斐があって、あまり意外だと「え~?」となるんでしょうけど、この小説は、「ステレオタイプ」を強調してるだけな感じなので、それはそれでちょっとつまらないかな。
大石鍬次郎なんか、司馬遼太郎作「新選組血風録」なんかでちょっと書かれているように「快楽的に人を斬っていた」とクローズアップされているけど、証拠はあるのかな、と思ってしまったり。
そんなふうに、細かいところは、気になるけども、変わり種としてはおもしろかったです。