今年一番、痛快な読書体験でした
2015/09/26 17:02
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投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を読んでいて私は進研ゼミのパンフレットに付いているマンガを思い出しました。成績が今ひとつ伸びない中学生が進研ゼミを始めたことで、成績が伸び、心の余裕ができたことで部活も好調、最後には幼馴染の彼女すらゲットしてしまうというあまりにも出来過ぎたサクセスストーリー。当時、中学生だった私は「出来すぎだ…(笑)」と思いながらも、痛快な展開から目を離せませんでした。
本書はその痛快なストーリーの主人公を20代後半のモテない会社員に変え、学習教材の代わりに人生に「恋愛工学」を取り入れた物語です。恋愛工学の細かい内容については省きますが、自分の人生に取り入れるかどうかはさておきとても面白かったです。現在20代前半となった私は今回も「出来すぎだ…(笑)」と思いながら、痛快な展開から目を離せませんでした(笑)
面白いと思うけど…
2015/09/24 10:47
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投稿者:ひろまさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後の越智はともかくとして、恋愛工学=テクノロジーはあくまでナンパのテクであって、彼女とうまくやるとか、そういうテクニックではなかった。
そういうのの参考にしたいというなら良いかも。あとは普通の読み物として(娯楽として)眺めているぐらいだと面白い。批判が多い気がするが、別に嫌いな本ではない。
難破しないために
2015/08/12 09:30
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ナンパ」の語源は「軟派」だという。
女性との交際強要やおしゃれに気を使う男性を「軟派」と呼んで、その逆は「硬派」という。最近ではもっぱら女性に声をかける行為を指すことが多い。そういう時はカタカナ表記の「ナンパ」になる。
まさか「難破」という漢字をふることはないだろう。
もっとも最近は草食系男子が増えて、「ナンパ」男性にとっては競争相手が減ったとみるべきなのか。
本書の惹句に「恋愛工学を使った戦略的恋愛小説」とある。
物語の主人公渡辺君は付き合っていた彼女に振られ、非モテスパイラルに陥っている。そこに救世主のように現れたのが、仕事の付き合いがあった永沢さん。
渡辺君は永沢さんからモテるための個人レッスンを受けることになる。
永沢さんが示したのはひとつの方程式。
それが、「モテ=ヒットレシオ×試行回数」。
「ヒットレシオ」というのは最後までいける確率のこと。「試行回数」というのは簡単にいえばチャレンジする回数ということになる。
かくして、渡辺君のモー挑戦が始まる。
渡辺君は永沢さんの指導のもと、どんどんモテ度があがっていく。
この二人の言葉がふるっている。
「この東京の街は、僕たちのでっかいソープランドみたいなもんですね」
「ああ、無料のな」
でも、こんなことを女性に知られたらどうなるのか。まさか自分たちがソープランド嬢みたいに扱われていると知ったら、女性だって怒るにちがいない。
最後には渡辺君の野望は挫かれ、本当の愛に目覚めるのだが、あまりにうまくいきすぎて、ちょっと小説としては無理があるのではないだろうか。
一層のこと、ノウハウ本にした方がいいような気がするが。
しかし、こんな文章もある。
「単に理論を学ぶだけで恋愛スキルが改善されるわけではない。十分な量の演習をすることによって、はじめて理論が腹に落ち、それをものにすることができる」。
これってノウハウ本を読む極意だ。
書かれていることを実践して初めてノウハウが生きてくる。
では、書かれていることをまずは試してみますか。そう思いたくなるから、不思議だ。
名は体を表さない
2016/07/02 01:11
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投稿者:ごきんじょ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルに惹かれ、学術的に恋愛を証明しようとするモテない理系男子の恋愛青春小説をイメージし手に取った。
結果から言うと、全く違った。
徹頭徹尾、単なるナンパ指南本。
恋愛工学に基づいた理論でモテをそれらしい数字や用語で考察しているが、言っていること自体に目新しさはない。
そりゃ数打てば当たるさ、と言いたくなった。
恋愛小説として読んでも表現や展開が稚拙であり、ナンパ指南本としては新規性に欠ける。
どちらにしても中途半端という印象しか残らなかった。
タイトルだけで勝手に期待してはいけないというよい教訓が得られた。
ただし、人気があるのは事実らしく古本屋で買い取ってもらった20冊の中で最も高値がついたのは本書であった。
商業的には成功している本と言える。
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ぼくは愛を証明しようと思う。 藤沢数希
1:非モテコミット
非モテコミットメント: 欲求不満の男がちょっと優しくされた女を簡単に好きになり、もうこの人しかいないと思ってその人のことばかり考え、その女に好かれようと必死にアプローチすること。
フレンドシップ戦略 : 親切にして友達になろうとし、親密度を上げてから告白し彼女になってもらう戦略。
「女は男と出会うとそいつが将来セックスしたり、恋人にするかもしれない男か、友達にする男かすぐ仕分けてしまう。友達フォルダだ。この友達フォルダに入ると男フォルダに移動するのは至難の業だ」
「恋愛も勉強や仕事と一緒だ。効率よくやるべきものなんだ。最小限の努力で最大限の成果を得る。生産性が大切なんだ。恋愛なんてただの確率のゲームにすぎない 」
モテ=ヒットレシオ✖️試行回数
2:出会いのトライアスロン
「女は、自分が気になっている男に対して様々な脈ありサインを送る。そのサインを正確に読み取って適切に対応していくことが大切なんだ」
「とにかく女にたくさんyesを言わせておくことが重要なんだ。…..yesと言い続けると自然とラポールが形成され、連絡先を聞かれたり、ホテルに誘っても相手はまたyesといってしまうんだ。これがyesセットと呼ばれる恋愛工学のテクノロジーだ」
ディスる :相手をからかったり、失礼なことをいって、恋愛対象として相手に興味がないように振る舞うこと
ルーティーン:女に話しかけたり、会話を弾ませたりするときに繰り返し使う台本。
タイムコンストレイントメソッド:これから始まる会話に制限をつける方法
「LINE IDを交換するときはその場でいつも簡単なメッセージを送れ。名前、相手に対する一言、簡単なメッセージ」
「目を合わせるということは最も基本的な非言語コミュニケーションだ。こっちが見つめていて、何度か目があうってのもいい脈ありサインだ」
返報性の原理: 人は他人から何かしらの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱く
写真オープナー
こんばんはオープナー
「お前を含めて多くのモテない男が無視したり、ひどいことをいったりする若い女の子ことをビッチと呼ぶ。本当は自分が相手にされないからむかついているだけなんだが。世の中にビッチは存在しないんだ。彼女達はじつはシャイだったり、自信がなかったりするだけで、心を一旦開いてやれば、一途でとてもやさしかったりすんだ。だからこれから誰もビッチというんじゃない」
3:はじめてのデート
「本は自分で買うんだよ。自分で金を出して買うからこそ頭に入るんだ」
「生物というのは遺伝子の乗り物にすぎない。遺伝子が自分をなるべくたくさん複製するために生物の体をデザインし、操縦しているというのが利己的な遺伝子の考え方だ」
Good Genes GoodDad
モテスパイラル現象:単に女にモテている男がモテる。現象
スタティスティカル・アービトラージ戦略:数打ちゃ当たる。
ペーシング:女の話すスピードに合わせて、自分も同じスピードで話すこと話の中身を彼女に合わせる。
ミラーリング:相手の動作を鏡のように真似ること
バックトラック:おうむ返し。相手に言ったことを繰り返す。
イェスセット:会話の中で何回もyesと言わせる
4:恋愛プレイヤー
ビジネスでも投資でも損切りができない人間から破産していく
人間の脳は否定形の文を本質的に理解できない
セックストリガー理論:女は好きな男とセックスするのではなく、セックスした男を好きになる。
ザオラルメール:一度疎遠になってしまった女に、しばらくしてからさりげないメールを送り、関係の復活を祈るテクノロジー
恋愛工学の目的は女のハートに火をつけること
5;Aを狙え
ACSモデル: プレセックスピリオドをサンフェーズに分解したもの
Aフェーズ 相手を男として魅了するフェーズ
性的無関心さを装い女の自動迎撃システムをくぐり抜ける。適度にディスって女になめられないこと。そして非モテコミットメント的な行動を避けて、クールに振る舞いながらも自分の魅力に気づかせること。
Cフェーズ 女と和んで心地よい関係を作る。ラポールの形成。
Sフェーズ 相手の女性を自信と情熱で包み込む
単に理論を学ぶだけで恋愛のスキルが改善されるわけではない。十分な量の演習をすることではじめて理論が腑に落ち、それをものにすることができる。
右目左目からだ口元右目
女をホテルに誘う時は適切な言い訳を用意してやる必要が有る。
恋と愛の違い
愛をする。恋をする
fall in love
漢字の形
高学歴の女性には頭をdisり、女らしい、服装やしぐさルックスを褒める
お気に入りの恋愛映画。どんな時ときめくか。はじめてあったひとなのに昔からしっているような感じがすること。はじめて恋に夢中になったときのこと。を話した。
6:星降る夜に
年齢。どこに住んでいるのか。仕事は何をしているのか。そういったつまらないことは一切話さない。おんなをまるで尋問のように質問攻めにし、年収などでしか自分の価値を示せないような男とは違う。
「いままで僕を打ちのめしてくれた人たちや出来事は、大切な人生の教科書だったんだ。神様が次はどうすればいいのか教えてくれていたんだよ。彼と出会うまでの僕は、恥をかかないように、できない理由をたくさんならべて挑戦しなかった。そうやってチャンスを逃すたびに一人そするのは僕自身なのにね。自分の人生をよくするために僕は戦わないといけなかった。僕をずっと成功から遠ざけていた間違った考え方や悪い習慣とね」
エピローグ
就職活動も恋愛と同じだ。自分とビジネスをしたほうが得だと思わせるように、自分を売り込めばいい。自分そのものを売らなけらばならない恋愛より、能力をひとつ売るだけでいいビジネスのほうが簡単だった。
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学生の頃、読んでいたら面白かったかも知れない。ただ思うのは、重要なことは行動力だなと。
飛び込み営業と何ら変わりはない。
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藤沢数希『ぼくは愛を証明しようと思う』(幻冬社、2015)を読む。
トレーダーで「恋愛工学」の創始者でもある著者がその理論を小説仕立てにまとめたもの。元々は有料メルマガでの連載でしたが、一般公開されました。
進化心理学に基づくオス・メスの行動原理からあるべき行動をあぶり出しており、ゲームのルールについて著者らしい身も蓋もない回答を出しております。この偽悪的な態度のため合う合わないが激しいところですが、原理は原理として尊重すべきものと思います。ゲームのルールに目をつぶって理想を語っても、生物のありようとして、進化心理学の縛りからは逃れられません。
お話はモテのファンドマネージャー永沢さんが非モテの弁理士わたなべを導いていくお話。ポイントをほめつつ容赦なくダメ出しをしていく永沢さんの師匠ぶりが愉快。
【本文より】
◯「そんなことはない。恋愛も、勉強や仕事といっしょだ。効率よくやるべきものなんだ。最小限の努力で最大限の成果を得る。生産性が大切だってことだよ。恋愛なんてただの確率のゲームにすぎないんだから、正しい方法論があるんだ」
◯「週末の街コン→ストナン→クラナンのサーキットで、1日で50人以上の女にアタックする。それがトライアスロンだ」
◯「馬鹿野郎!」と永沢さんが怒った。「本は自分で買うんだよ。自分で金を出して買うから頭に入るんだ」
◯「それで、お前は何かを失ったか?」
「ディナー代は失いましたが…」僕はすこし考えてから言った。「それ以外は、まったく何も失っていません」
「そうだ。お前は何も失っていない。ナンパはフリーランチなんだよ」
◯「傷つける?」永沢さんはふっと冷たい笑いを浮かべた。「お前、調子に乗るなよ。お前が女を傷つけるだって?お前に女を傷つけるなんてことなんてできない。たとえ、傷つけようとしたってな」
◯「若い女っていうだけで、これまでにたくさんの男からアプローチされているはずだ。だから、お前みたいな並の若い男と、その辺の若い女を比べると、女のほうが圧倒的に恋愛経験が多く、あざとい。いまのお前がどれだけがんばったとしても、彼女たちを傷つけることなんてできないさ。大人と子供がケンカするようなものなんだ」
◯非モテとのセックスは、メスにとって遺伝的な壊滅を意味する。繁殖能力の高いオスの子供なら、子供の繁殖能力も高くなる確率が高い。そうしたモテる子供を通して、メスは自分の遺伝子のコピーを増やすことができる。そして、オスの繁殖能力の一番の証明は、実際に他のメスと交尾できている、という実績に他ならないのだ。
◯詩織さんがダメでも、僕には真由美も、由佳も、斉藤美和もいた。これだけのバックアップがあれば、ひとり失敗するくらい大したことではない。同時に複数の女に次々にアプローチしていくスタティカル・アービトラージ戦略は、おそらくは確率的な優位さ以上のものがあるのだろう。こうして次の女がいると思えば、目の前の女に嫌われることを恐れ、萎縮してしまうことを多少なりとも避けることができる。
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これは、絶対女性の人は読んではいけないと思う。
もし読んだらすごく胸くそ悪くなってしまうから。
中には男の人でもいい気はしない人がいるだろうと思う。
すごーく女性のことを無下にしてもののように扱った言い方をしているから、人間としてどうなんや?と思う人がいるだろうと。
本質は「恋愛工学」という新しいジャンルの学問を打ち出しているが、その中身は新しいジャンルにはなっておらず、数学の確率論をフレームワークに、行動心理学を方法論にとったものだった。
小説の中での言い方はかなり下衆であるが、言っていることは悲しいかな正しいと思う。
今は恋愛というものから離れる人が多くなっているが、
ガンガンの肉食系の考え方になるだろう。
すごく理論的に正しいことを言ってはいるのだけれど、
ボクたちは感情や欲望というものにも支配されるときがあるのが人間たらしめている要因であるので、
すべてを理論的に進めてみようと試みている本節にはすごく嫌悪感をもってしまうだろう。
しかし、完全な草食系で非モテでインドア派のボクにとっては、この小説の思考の波に乗ってみようと思って、最初に抱いた嫌悪感は置いといて、素直に小説の中の世界に入り込んでみた。これは新たな考えを取り込もうとすることができる正しい小説の読み方だと思っているから。
そうすると見えてくる恋愛の方向性。
しかもちゃんと、深く愛することを忘れず、最後に救いの手を差し伸べてある点において、この小説の完成度は高いと言わざるを得ないでしょうね。
ちょっと一風変わった小説だと思います。
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ワタナベ、永沢さん、直子。ノルウェイの森の登場人物名を完全に踏襲している。
ノルウェイの森にハマっていた人からすると、楽しい伏線。
愛という概念を再定義するのが恋愛工学だが、本書のタイトルは「愛を証明しようと思う」。
愛は定義するものではなく、証明するものなのかもしれない。
2018年7月文庫版で再読。
本書が発刊されてから、恋愛工学徒は瞬く間に増え、非モテコミットなどの用語を知る人も増えた。数を打って連絡先を交換し、アポ取りするところまでは慣れたが、ACSモデルのseductionにフェイズシフトするのはまだ上手くできない。視線誘導と手を繋ぐボディタッチ、密室に移動するルーティンの多さが鍵か。タイムコンストレインもあまり使ってないな。たしかにBクラスに使う時間とお金を抑えるのも大事。
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著者のメルマガも読んでいるので、興味を持ち読んでみる。
すごい!の一言です、騙されたと思い一度読んでみてください。
ゲームのように生身の女性相手に試しまくるのはいかがなものかと思いますが...
人とのコミュニケーションスキルの手助けや、パートナーの喜ばせ方としてぜひ一読を☆
対人関係で必要なことが、小説形式の中でわかりやすく、しっかりと学べると思います。
タイトルに反応した方、そしてちょいと異性とのコミュニケーションは苦手かも?というあなたにお勧めの一冊。
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インテル元CEOアンドリュー・グローブ"Technology will always win."(最後にはいつだってテクノロジーが勝利する)p3
モテ=ヒットレシオ×試行回数 p52
ラポール:心理学、信頼関係。p73
写真を撮ってあげる⇨返報性の原理 p114
ダブルバインド p118
5つの質問ルーティーン p124
リチャード・ドーキンス『利己的な遺伝子』p159
モテスパイラル現象 cf. グッピーのオス p168
⇆非モテコミット p169
スタティスティカル・アービトラージ戦略 p170
ACSモデル p276
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これは小説というよりHOW TO 本だと思う。
ほとんどが師匠の説明で物語としては全く面白くない。
しかし、モテないボクからすると目から鱗の話ばかりだった。
自己啓発やHOW TO 本のコーナーに置いてあるともって売れたのではないかと。
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僕は愛を証明しようと思う、藤沢数希
恋愛工学の具体的理論が書いてありとてもわかりやすかった。何回か読み返してインプットしたほうがいい、
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小説なのか、実践書なのか。いずれにせよ、色んなことに取り組まなければならないとやる気になれた本です。
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最終章まで読めば、「恋愛工学」は単なるナンパマニュアルではなく、何を目指すものなのか(=筆者にとっての「恋愛工学」の究極の目的)が分かる。
「モテる男がモテる」という前提に基づいて、「非モテコミット」(世間でこれまで定義されてきたいわゆる「愛」)を否定し、ヒットレシオと試行回数それぞれを科学的に高めていく「恋愛工学」は、いつか本当に愛したい人に出会い、そうした人と愛しあえる関係になる(男女ともに幸せになる)ための学問といえるかもしれない。
その意味で、本書のタイトルは「愛を証明しよう」というよりも、「愛を再定義しよう」とする方が適切かもしれない。