日本登山のパイオニア
2020/07/27 18:29
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投稿者:コンドル街道 - この投稿者のレビュー一覧を見る
昭和初期の日本で、案内人抜きでの冬山登山の方法を確立させた加藤文太郎の生涯を描いた小説。
長距離徒歩旅行を続けていた加藤文太郎はやがて登山に惹かれ、自然と冬山にも挑もうとする。
長距離徒歩旅行を続けていたおかげで過酷な登山にも耐えうる体力がついていたという。
先駆者ゆえの迷いや戸惑い、周囲の無理解なども描かれる。
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今年は山にあまり登れなさそうなのでなるべく山の本を。
時代は相当昔の話だが、やはり山はいつの時代も根本は変わらないと感じさせる一冊。新しいことをやろうとすると押し戻させる力が働く、や人間らしい加藤の悩みなどいろんなことが共感できた。
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谷甲州が満をじして書き上げた加藤文太郎を題材にした山岳小説。
新田次郎の『孤高の人』は余りにも有名だけどそれとは違う切り口で書かれている。
山岳描写は谷らしく臨場感に溢れる。
登山をする立場からすると、夜間の行動は今一つ賛同出来ない。本書で書かれてるように自分でも経験をした上で、判断してみようかなと。
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2015/4/22 Amazonより届く。
2016/12/5〜12/13
新田次郎版とは違う、加藤文太郎伝。新田版を読んだ時から、自分の登山経験は増えているが、ここに書かれている行程は驚異的だ。加藤が歩いている様子を一度で良いから見てみたい。しかし、加藤さん、ほんとにこんなに口べただったんだろうか。今とは登山の立ち位置が違うとは言え、大変勿体ない気がする。下巻も楽しみ。
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序で加藤遭難を書き起こしてくれて良かった。単独行者・加藤文太郎を最初は小説『孤高の人』で、次に自伝『単独行』で人となりを知り、最後に本書で締めくくろうと思った。他人と一緒に行動するより単独を好む彼を私は理解できる。そして、里歩きから無雪期の登山に移行し、夏山では満足できずに冬山へと突き進む様がよくトレースできた。「一月の思い出」の中において、加藤が後に遭難する一行の幻影を見た記述は何を基にしたものだろう? 単なる文章の高揚のためだとするならばいただけない……
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新田次郎の孤高の人とは違い山の描写が詳細に書かれていて凄い。
また加藤文太郎の心情が描かれているが、それが堪らなく面白い。上下巻一気に読んだ。