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短編集。生きにくさを背負うちょっと違う、だけどいたって普通の人たちの素敵な物語ばかり。読んでよかった。最後が切なすぎて泣きそうになった。
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最後にもう一つ、呪いをかけるね。
『あなたのことが、大好きです』
短編集。ものすごく読みやすかったし、どのお話も素敵だった。表題作やフー・アー・ユー?が少女漫画っぽくて好き。最後のお話は泣けて、他のお話に出てきた登場人物たちのちょこっとしたアフター(アナザー)ストーリーにほっこりした。
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久しぶりに単行本を読みました。
私が一番好きな作家・加納朋子さんの作品です。
期待は裏切られず、読み終わった後には癒され元気をもらえるような気がします。
6つの短編。
でもどこかで繋がっている部分も…
それぞれに心や身体に病(?)を抱えていながら、最後には救われる人々。
内容紹介には奇跡と書かれていますが、奇跡というよりも、周りの人々の優しさや温かさに救われたお話だと感じました。
どの短編もどんでん返しのような意外な結末で、
その終わり方が謎解きのようで加納朋子さんらしいです。
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最高に心が揺れる連作短編。
「たとえ行き止まりの袋小路に見えたとしても。根気よく探せば、どこかへ抜け道があったりする。」
これが、すべての物語の根底を流れるテーマだと思う。
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とても気持ちの良い作品です。短編にかかわらずしっかりと人物が書き込まれていて引き込まれます。この方の作品は「ささらさや」で知りましたが、これからも他の作品もぜひ読んでみたいですね。
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運命の出会いがある。そんな出会いを書いた小説です。
小さな路地で、学校の先生と、自分の中にいる声に、無菌室の隣で、さまざまな人と関わって、人生が変わります。
読んでいるうちに、それは運命ではなくて、必然なのかもしれない、と思いました。
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加納さんはいつまでも昭和っぽい。難しいテーマなのにほっこりうまくまとまってていいけど、読み終わったあとに残る印象がちょっと弱い。
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日本人会の図書館で見つけた一冊。
加納さんの本はこれが4冊目。
行き詰って前に進めなくなる…
誰にでもそんな時が訪れる可能性がある。
もがいてもがいて、苦しんで苦しんで…
だけど真っ直ぐに進まなくてもいいじゃない。
切なくて…
心があったまる本でした。
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高校に入ってから不登校・引きこもりになってしまったある少年。ある日彼の家に、一人の少女がやってきた。少女はかつて少年に助けてもらってもらったことがあるという――。『トオリヌケ キンシ』
「ある形」を見つけてしまう能力以外はごくごく平凡な女子高生。そのふしぎな力を生物の先生は「共感覚」と分析した……。『平穏で平凡で、幸運な人生』
やさしかった母がある日豹変、家の中でいじめられるようになってしまったタクミ。つらい日々の救いは、イマジナリーフレンド(想像のお友達)の存在だった。『空蝉』
人の顔が識別できない――「相貌失認」の「僕」は、高校入学を機にそのことをカミングアウトする。あろうことかその後「僕」はある女の子から「好きです」と告白される。不思議な始まりの恋の行方は? 『フー・アー・ユー』
長く連れ添った夫人を突然に亡くし、気落ちする亀井のおじいちゃん。家の中でひとりのはずが、ある日「座敷童がいる」と言い出した!『座敷童と兎と亀と』
前日に高熱を出して受験に失敗した「俺」は、ある場所に引きこもり、自分でコントロール可能な「明晰夢」を見る日々を過ごしている。そんな中で出会った女の子「ミナノ」、彼女は夢だったのか、それとも?『この出口の無い、閉ざされた部屋で』。
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一番は高校生の可愛い恋愛、「フー・アー・ユー」。
でも抱えているのは相貌失認と醜形恐怖症。
「座敷童と兎と亀と」のババーズもいいなぁ。おばちゃん万歳!!
ほかにも場面緘黙症、共感覚、脳腫瘍後遺症、半側空間無視、明晰夢
症状としては知らないことがほとんどだった。
病気だったり、障害だったり、環境だったり
人にはいろんな困難があるけれど、
必ず出口はあるのだと教えてくれる。
素晴らしい短編集。
めちゃくちゃよかった。
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6つのお話が最後に少しだけ交差する連作短編集です。
どのお話も心にじんわりふんわり優しく効きます。
主人公たちが抱える悲しみや生き辛さはそれぞれで
どれも胸に迫るものがあるのだけれど、
誰か一人でも本気で寄り添ってくれる人がいたら
人はがんばって生きていける!
読み終わった後、
明日から、あたがんばるぞ~って思えました^^
やっぱ加納さんの小説好きだ~♪
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短編6つ。「座敷童と兎と亀と」が好き。
あぁ、読んでて気付かなかったけど、なんか医学的なテーマがあったのね。場面緘黙症、共感覚、人格変化、相貌失認、半側空間無視、明晰夢。
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どれもいい人ばかりが出てくる、ふわふわした話、という印象でした。表題作の「トオリヌケキンシ」は、後半の展開が唐突な気がしました。
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日常に紛れ込んできた不思議な事件の真相には、それぞれの人の事情が実は潜んでいた。その「事情」をバイアスに、不器用だったり純情だったりする人々のあいだの絆を描いた短編集です。
どの短編にも、細やかに優しい作者の目線がいきわたっていて、しみじみとあたたかい心地にさせてくれます。中には悲壮な事件もあるのですが、それでも、打ち克つ人と人の愛情、親愛が、とても真摯に描かれていて、ほっとさせてくれます。
勿論世の中は厳しいことも、うまくいかないことも多くあります。けれど、それだけでなく、どんな「事情」があろうとも、きっとどこかに救いは、幸福は、あってくれるのだと、そう思わせてくれるようでした。そんな、とてもとても、やさしい物語たちだと思えたのでした。
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久々に読んだ加納朋子。重篤な病気にかかり、すさまじい闘病生活を送ったことは耳にしていたし、その時のエッセイが話題になったのも聞いていたけど(いずれ読みたいと思ってるけど未読)
元々読ませる文章を書く小説家だと思ってたけど、自らの闘病という経験を筆に託して、こんな短編集がかけるようになっていたとは、恐るべし加納朋子。
色んな種類の病気や障碍と向き合う人々を描いた作品だから、凡百の作家なら筆の方向をもっと安易な「泣かせます」だの「勇気を与えます」だのに切るんだろう。この作品群もある意味涙も出そうになるし、なにより思いっきり勇気を与えてくれる。けど、薄っぺらい「世界中が泣いた」的なところに居座らない筆運びが、読者の心を刺激する。
で、感動しまくって「上手いなぁ」と思ってるところにラストの「この出口のない、閉ざされた部屋で」がズシーンと来る。「甘ったれるな、きちんと生き抜け」と右頬にストレート見舞われる。背筋がしゃんと伸びて、明日から1日1日を大切に丁寧に生きようと決意する。
何か哀しいことがあった時、読みなおそうと思った、元気出せ本コーナー常駐有力候補である。