紙の本
人の思いが重ねられる場所
2016/11/30 23:47
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投稿者:ヒトコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
下巻は、昭和40年代に新館に建直されてから、更にまた建直しの為休業に入った昨年までの物語。旧館での亡き夫との思い出を新館に見出す女性。會舘でディナーショウを行う越路吹雪と従業員のふれあい。東日本大震災の日と會舘クッキングスクールの生徒たちの人生。直木賞作家の親子関係と會舘、そして作家が東京會舘を題材に小説を書こうと取材に訪れるエピローグにつながる。歴史は人の思いの積重ね、それがしみじみと伝わってくる作品でした。
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ラストが、美しい
2016/10/26 14:04
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投稿者:スカイ - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻を読み終わり、数日開けて、下巻を読みましたが、これは、一気に、上下巻読んだ方が良いですよ。
ラストが、美しい。
作風が艶やか。
辻村深月さんの、益々のファンになりました。
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見るべき程のことは見つ
2019/05/11 13:27
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京會館を巡る人生模様も終幕。
旧館は暗い時代も激動の時も人生の転機も見つめてきた。
新館も市井の夫婦たちの機微を、大スターの素顔も見た。
大震災も見届けた。親子の断絶と再会、4代に渡っての結婚式も。
読み終えて平家物語の「見るべき程のことは見つ」という言葉を思い出した。
旧館と同じく様々な人生を見届けた東京會館の新館は立て替えの時もその事を誇りに思って傲然と取り壊されていくのだろう。
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想いを紡ぐ人々
2017/01/25 20:21
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京會舘のお客様の想いも、そこで働く人たちの想いも、連綿と受け継がれ今に至る。
人々の想いが受け継がれる事の幸せがたっぷり描かれている。
少しいい話が多すぎるきらいもあるけれど、それだけ東京會舘に魅せられている作家の想い出があるんでしょう。
東京會舘へ行った事がない事が残念。
けれども、同じような想いを大切にしながら今の時間を過ごし、子供達へ受け継ぐ事が出来たら、本作と同じような想いが再現されると願いたい。
時代とともに、東京會舘のような場所は少なくなっているのでしょうが、それは私達の生き方に責任があるのでしょう。
大切な事を思って過ごしていますか。
大切な人に想いを伝えていますか。
大切な人を思って言葉をかけていますか。
今の時間を大切に過ごしていますか。
そんな事を考えさせられる東京會舘の奇跡の物語を心に残しておきたい。
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素敵な終わり方
2019/06/04 19:26
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投稿者:ワガヤ - この投稿者のレビュー一覧を見る
いろいろな人がこの建物に関わっていく。作家の話と、最後のつながりがとってもよかったです!東京會舘、行ってみたくなります。
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「あの日の一夜に寄せて」までの作品はかなり好きだけど、作者自身を意識したかのような小説家が出てきてからは、、、
東京會舘のスタッフさんたちのプロ意識は素晴しいと心から思う。
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本当に良かった。
上下巻合わせどれも素敵なお話ばかりだった。
ひとつひとつのお話が、丁寧に丁寧に書かれており読んでいるこちらも、自然と力が抜け柔らかな気持ちで読んでいける。
東京會舘を愛する人たちの気持ちが伝わり、今すぐにでも東京會舘に行きたくなる。
残念なことに改装中なので、とりあえず、パピヨンやガトーを買い思いを馳せよう。
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昭和46年に竣工した新館でのお話が、この下巻に詰まっている。上巻に比べ、激動の時代の要素は減るが、年月に伴い、親から子へ、そしてまたその子へ、と東京會舘が愛される様子が丁寧に描かれている。そして、スタッフもまた先輩から後輩へ、何年経っても、色褪せない東京會舘らしいおもてなしにほっとする。平成27年1月をもって、東京會舘は一時休館。平成30年に再開予定。2回目の東京オリンピックに向けて、どんな新装を遂げるのだろう。再開したら、ぜひ足を運んでみようと思う。
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いやぁ、泣ける泣ける。
「東京會舘」は、人の想いで成り立ってるんだな。
本物の「おもてなし」を感じました!
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最初から最後まで建物の歴史と人の歴史が繋がりながら、流れて行く!なんて素敵な作品なんだろう。とても幸せな気分になれました。ありがとう!
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長く愛される建物にはそれだけ人と建物にまつわる思い出や優しさ、時には辛かったりする思い出が沢山詰まっていて、
建物だから心がないとか言うことはないのだと思う。
その建物に人が集まって沢山の思いが溢れて初めてその建物があったかいと感じるんだと思わせてくれる話。
人の住まなくなった家が急激に衰えていくように、やっぱり建物もそこに人が居て、建物を労って、その建物が沢山の人に愛されれば愛されるほど、沢山の素敵なドラマが生まれるのだと思った。
どれも心の底にジンとくる話で、改装が終わったら絶対に東京會舘に行こうと思った。
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東京・丸の内にある近代の社交場の草分け、
「東京會舘」を舞台とした連作短編集です。
上巻の構成は、
戦前、戦中、戦後の3編を挟んで、
開業当時の第一章をプロローグに、
東京五輪の第五章をエピローグとした、
5編からなる連作短編集でありまして、
1本の完結した作品としても、よかったです。
(第三章と第四章で、
登場人物が切れている点が、若干、惜しぃ)
一方、下巻の構成は、
昭和2編、平成2編、+エピローグ的な第十章の、
5編からなる短編集でありまして、上下巻合せて、
大正11年の開業~平成27年の休業(建替え)まで、
東京會舘を舞台とした大河小説をなしていますが…、
下巻では、
各章のボリュームのバランスもバラバラで、
連作ともなっておらず(第十章で繋がりますが…)、
恐らく、作者の辻村さんをモデルにされたであろぅ、
第九章を書きたぃがための長ぃ前フリっぽくて…?、
少~しだけど、作品の印象、評価は下がったかも…。
とは言え、
全編で、ホームドラマ風?の、ほっこり系の作風で、
各章で、かすかに喜怒哀楽を感じながらも、
最後は、かすかにホロリとなる、
ほんのり暖かぃ気持ちで読了できた作品でした。
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登場人物の、小説を否定するような言葉を書いているときに、作者はどれほど辛かっただろう。似たようなことを言われながらも、ずっと書いてきたのだろうか。
すべて、いい話ではあったが、あまり身に迫るものがなかった。
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昭和46年に竣工した新館。従業員のありようには確かに繋がっている何かがある。平和な時代であっても、いろいろな人が様々な心で暮らしているのに変わりはない。もてなす側ともてなされる側の気持ちのやり取りが暖かく嬉しい。
第九章の小椋さんの受賞年は‥‥
この本は東京會舘にとっては長編、旧館・新館にとっては中編、「わたし」達にとっては短編と感じ、私には短編集でした。
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主な感想は上巻のレビューをご覧下さい。
良い小説でした。長い間リクエストして読んだかいがありました。間違いなく、今年のマイベストの一つです。