紙の本
残された名作
2017/10/15 04:06
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
猟奇事件の中でも世相を反映しているところが良かったです。著者の死後に刊行された作品で、多くの人に読んで欲しいです。
紙の本
死者を蹂躙してはいけません
2017/04/03 10:28
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投稿者:さとる - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者の没後、未刊行の本がいくつか出版されています。「小さな異邦人」や「夜よ鼠たちのために」、「女王」はさすがの出来栄えでしたが、今作はいただけません。この動機を使うなら、もっと怒りや情念を書き込むべきでしょう。それがないせいで「え、それだけでやっちゃうの?」と説得力が全くありません。登場人物たちの行動も極めて動機薄弱ですし、トリックも無理がありすぎます。なんでもかんでも刊行すればいいというものではありません。生前の作者の筆力を愛でたうえで、出版してください。
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埋もれていた連城氏の作品を読めるなんて、なんて嬉しい!
ということでハードルをあげすぎたのかなぁ。
あの独特な連城ぶしもちょっと薄めに感じたのだけど、、、
いろんな違和感・矛盾して見えることがきれいに収束してのカタルシスが氏の作品の魅力の一つだと思うのだけど、なんだか、納得し切れなかったのも残念。
でも、ちりばめられたエロスや、沖縄の悲劇というモチーフはさすがと思うし、連城さんの作品、好きなのだ。
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【長年埋もれていた幻の傑作が20年ぶりに復活!】女の片足をバッグに忍ばせ旅をする男。連続バラバラ殺人の真相は!? 沖縄の悲劇を背景に展開される万華鏡のごとき超絶ミステリー。
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まさか今になって新作が読めるとは思いませんでした。といっても連載自体はけっこう昔だったようだけど。それはどうでもいいです。とりあえず、本にならないまま埋もれてしまうような事態にならなくてよかった。
全国を股にかけた猟奇バラバラ事件。失踪した女性の家族にかかってきた謎めいた電話。過去の白骨死体と、現在起こった殺人事件との奇妙な符合。さまざまな要素がぐるぐると入り組んで、非常に奇怪な読み心地の作品でした。これはいったい何なのかまったく見当がつかないまま、雰囲気に呑まれたまま読み続けましたが。
最後まで読むと、どう考えても噛み合わないかに思えたそれぞれがきっちりと一つの物語として組み上げられてしまったのに驚愕。そして謎の男の正体と、彼の行動の意味にも愕然。本当に、最後の最後まで見当がつきませんでした。こういうの、今の人は思いつかないかもなあ。
ミステリとしての読み心地もだけれど。耽美な雰囲気も魅力的な一作です。
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良くも悪くも一筋縄ではいかないお話。前半と後半で作中の趣が大きく異なる。前半は男女の愛憎劇。と言っても、ドロドロしたチープなものではなく、連城節炸裂の艶のある官能描写がストーリーを彩る。倒錯した謎と欲望を交互に突きつけられ、情念の迷宮をひたすら歩かされる。後半、刑事が介入することによってミステリ色が濃くなるが、ある繋がりに手繰り寄せられた人物の動きが軸となり、社会的背景も浮かんできた事件はさらに混迷を極めていく。視点が入れ替わったり、時間軸が前後したりと、先が読めないどころか、物語の輪郭させも容易につかめない。
とまあ、ここまではよかったのだが、種明かしは釈然としなかった。説得力に欠けるようで、違和感ありあり。ミステリ的には面白いことをやっているのだが、動機にこじつけを感じてしまい、モヤモヤしたまま終わってしまった。大風呂敷を拡げたストーリーの収束としてはらしくない。詰め込みすぎたのかな? でも、猟奇と官能のカードを巧みに使い分ける手腕は素晴らしい。これって表裏一体なのよね。
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登場人物が多く、目まぐるしく視点が変わるのでなかなか読むペースが上がりませんでしたが、切断され白骨化した左足の持主である妻から電話がかかってくるというインパクトのある掴みと濃密な官能描写で惹きつけられました。
真相は、広げた大風呂敷を畳みきれず突っ込みどころ満載。真犯人の動機や破滅していく女たちの心情もよく分からず不満が残りました。
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難しかった。百歩譲って女性が犯人に惹かれるのはいいとして、辻村があそこまでのめり込む理由は?あまり理解できませんでした。
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連城三紀彦を初めて読む人にはあまりお薦めできない作品だった。
描写から伝わるのは、犯人が性癖を拗らせた、しかしやたら魅力的な男性という一点に尽き、関わった人間の多くがそれに絡みとられて犯罪を難解にしているだけ。ストーリーの巧みさは感じられず、最後まですっきりしなかった。
するする読める文章なだけに残念。
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日本全国からバラバラ死体が発見されるって、有名な作品があったような…
筋違いな実現の可能性の薄い復讐だと思った。
文体は連城節だけど、いつもは官能的って感じだけど、本作はエロかった。
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読ませる文章はさすが。
かなり引き込まれる。
それによって「読もう」と意気込むことなく、この本を手に取ることができる。
そして事件のスケールの大きさは素晴らしい。
日本全国で展開された事件が一つの収束へ向かっていく様は気持ち良い。
しかし結末まで読み終えたときに「そういうことか!」と膝を打つ爽快感のようなものはない。
なので確かにスケールが大きく、思わせぶりでページをめくらせはするが、期待したほどの結末ではない小説、というのが全体的な感想だ。
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花葬シリーズで一気に連城三紀彦ファンになって読んでみたけど、あれ・・・ミステリーじゃない?てなった
後から調べたら、後期の作品はあまりミステリー調じゃないみたいねー
それよりこの作品をたまたま帰省中の沖縄で読むことになってぞわぞわした