- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
紙の本
「フェルマーの最終定理」の証明に、日本人が大きく関わってるって知ってました?
2017/01/17 08:40
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず最初に、「フェルマーの最終定理」という言葉を知っていて少しでも興味をお持ちなら、本作はぜひお薦めです。「数学に詳しくないから」なんて理由で読まないとするとそれはもったいない。もちろん数学的な説明等もあるけれど、基本は350年に渡る数学者たちとフェルマーとの戦いを描いた作品です。
今を去る事約350年前。フランスの数学者フェルマーが、「フェルマーの最終定理」と呼ばれる数学の問題を世に送り出します。それは非常に難解で、その後350年間、ありとあらゆる数学者が挑戦し、そしてその壁に弾き飛ばされて来たのです。しかし難解でありながらそれは非常にシンプルで、算数好きな小学生でも理解が出来てしまうような物。「ピタゴラスの定理」は、「直角三角形の三辺は、必ずX辺の2乗+Y辺の2乗がZ辺の2乗と等しくなる」という物。これを応用?して、「3乗以上でこの等式がなりたつ物は存在しない」という、言ってみればそれだけです。そして「私はそれを証明したけど、書くスペース無いから教えない」というような挑発的な事を書き遺しているのです。さらに小憎らしい事に、4乗があり得ないという事だけは証明してあったと言うのです。その挑発的な問題に、あまたの数学者たちが挑戦しては跳ねのけられてきた。それをとうとう、現代の数学者「アンドリュー・ワイルズ」が証明したという、その苦悩と戦いのドラマを描いています。
そして何が驚きって、その世界的な問題を解明するのに、日本人が大きく関与している事。大きく関与というか、その昔日本人が予想した定理を証明する事そのものが、フェルマーの最終定理を解く事になるというのですから、読んでいて興奮が収まりませんでした。数学好きじゃなくても、350年に渡るロマンへの憧憬と消失の物語は非常にドラマチックで、読んでいて楽しい物でした。数学が大嫌い!って方でなければ、ぜひお手に取って見られる事をお勧めします。
紙の本
数学の一大難問の証明に隠された人間ドラマがこれほど深いとは
2016/10/14 19:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
数学者たちを300年以上も悩ませ続けた「フェルマーの最終定理」をアンドリュー・ワイルズが証明するまでの物語。証明の内容自体よりは(それが難解過ぎるので)、様々な数学者が証明に挑んでは挫折し、また次の時代の数学者が挑み続ける人間ドラマに軸足を置いているので、数学の知識が無くても楽しめます。驚いたのはこの偉業に谷山・志村という日本人が非常に重要な役割として関わっていたこと。訳が非常に読みやすく、著者の展開するドラマに引き込まれます。ワイルズは証明を発表した直後に理論の欠点を指摘され、約1年後にその欠点を克服しました
紙の本
文系で数学よくわからなくても、とりあえず楽しく読める
2023/04/30 05:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
300年以上数学者を悩ませてきたフェルマーの最終定理が証明されるまでの数学ドラマ。
評判通り面白かったし、特に終盤のワイルズによる実際の証明までの流れに入ったら夢中で読み終えた。
ただ、文系人間にはわかりやすく解説されていても理論を理解するのは難しい部分もあった。
それに、一つ問題にぶち当たって、それを解決する理論が出てきたらその理論の提唱者の数学人生の解説が入るので、時間が行ったり来たりしてちょっと数学界の時系列はわかりづらかったかなぁ。
しかし100ページ超えの証明論文はすごい。正直そんなに数式読めない。
解き明かしたワイルズ氏もとんでもないし、最初に「余白が足りない」とかいって証明書かなかったフェルマーもすごい。
そこに至るまでの多くの数学者たちのドラマも面白かった。
フェルマーの最終定理の証明に日本人の大きな貢献があるのも嬉しい。
そして、一度証明に欠陥があったとわかってからそれを補うための苦悩の期間と、そこから脱却する閃きを得た瞬間の言葉はこれ以上ない喜びの表現だった気がする。
「言葉にしようのない、美しい瞬間でした。とてもシンプルで、とてもエレガントで……」