司法の矛盾をつく
2020/06/29 06:43
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
最上に心酔していた沖野の微妙な心境の変化は、まさに心理サスペンスです。過去の事件との繋がりも、少しずつ明かされていて衝撃的です。
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投稿者:touch - この投稿者のレビュー一覧を見る
雫井脩介氏の小説では『犯人に告ぐ』が好きだ。
本作は、ジャニーズの人気者2人による映画化と聞いて読み始める(映画の方はまだ観ていない)。
最初は、逆に、2人のイメージが先行して、ちょっと戸惑ったが、しばらく読み進めて行くうちに、しだいにそれも気にならなくなってきた。
しかし、映画の予告編から想像した内容とかなり違う。
容疑者を黒と見るか、白と見るかで対立する検事たちのヒューマンドラマ・・・かと思っていたが、上巻ラストで、まさかの現実離れしたサスペンスに・・・。
容疑者が過去に犯した罪についても、簡単に口を割りすぎてるし・・・(この謎は最後まで持っていくのかと思ってた)。
まあ、勝手に想像していた私が悪いのだが。
冒頭100ページくらいまでテンポが遅いのも気になるところ。
とはいえ、ドキドキして、続きを早く読みたくなっているのも事実。
下巻、『犯人に告ぐ』並みの緊張した展開に期待したい。
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弁護士とか検察とかの話は好きなので期待して読んだのだけど、うーん、なぜか頭にストーリーが入って来ない。。
下巻へ。
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【人が人を裁くとは? 雫井ミステリーの最高傑作】老夫婦殺人事件の容疑者の中に、時効事件の重要参考人が。執念を燃やす検事・最上だが、後輩の沖野は強引な捜査方針に疑問を抱く。
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201702/上下まとめて。「だからってそこまでしちゃうかなあ?」の思いが始終ぬぐえず、もやもやもあり。とはいえ雫井侑介なので面白かったし一気読み。表紙のイラストはテイストがなんか違うので損してるような…。
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待望の文庫化。
なのに、あまり書店に並んでいないのは不思議です。。。
読み応え十分!!
下巻が気になります。
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上下巻読んでの感想。
人の心とはどうしてこんなにも複雑なのだろう。
法の番人として自分の職務に誇りを持っていただろう最上。
だが、法の網をくぐり抜け何の罪も受けずに生きてきた犯人を目の前にして、最上の中で何かが壊れていく。
以前にも殺人を犯している。
そして、捕まらずに時効を迎えている。
そんな人間ならば今度も殺人を犯していてもおかしくはない。
きっと犯人だ。犯人に違いない。
最上の思いは犯人であってほしいという願望にも似たものだったように思う。
本当に逃げ切るつもりだったなら、もう少し計画をきちんと立てたのではないだろうか。
過去の犯人を法廷の場に引きずりだしたい。
きちんと法の裁きを受けさせたい。
その思いだけが突っ走ってしまったような気がする。
現実味がないようにも思う。
けれど、作られた小説やドラマを簡単に超えてしまうものが現実ではないだろうか。
沖野の青臭い正義感。
どんな人間でもやっていないことで裁かれてはならない。
たぶんそれは正しいのだろう。
でも捕まらずに逃げおおせただけで罪はなくなるのだろうか。
どこかで線引きをしなければならないのはわかる。
でも、殺人に関しては時効が必要だとはあまり思えない。
沖野の苦悩はそのまま困惑と戸惑いと矛盾と・・・いろいろなものを読んでいた者に考えさせる結末だった。
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あらすじ(背表紙より)
蒲田の老夫婦刺殺事件の容疑者の中に時効事件の重要参考人・松倉の名前を見つけた最上検事は、今度こそ法の裁きを受けさせるべく松倉を追い込んでいく。最上に心酔する若手検事の沖野は厳しい尋問で松倉を締め上げるが、最上の強引なやり方に疑問を抱くようになる。正義のあり方を根本から問う雫井ミステリー最高傑作!
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元々は買うつもりもなかったが、珍しく嫁さんからリクエストがあったので購入。
帯を見て、なぁ~んだ、キムタク×ニノで映画になるってわけか。
ネットで調べてみると、東京地検のエリート検事である最上毅にキムタク、その下に配属されてきた若手検事の沖野啓一郎にニノで、他のキャストは未発表。
配役だけで動員を稼ごうとしていることがミエミエ?
福岡へ出張に行った往復の新幹線で読み終えて、普通はこうして本を読み進めると、登場人物の顔が映画のキャストの顔になってくるのだけれど、この本に限っては全くそうならず。物凄~くイメージ違う感じ。
有能とされる最上が過去の事件に搦め取られ、別件で逮捕した人物に罪を着せようとするストーリーが些か強引かつ陳腐。
もはや引き返せないところまで最上が手を下してしまったところで、下巻に続く…。
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え~、なんでそこまでやるかなぁ。
感情移入できないし、「こうやって冤罪って作られるのか」とか考えちゃってすごく気分が悪い。
下巻でどれくらいスッキリさせてくれるのか。
モヤモヤしたまま終わらせないでくれよ?
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蒲田の老夫婦刺殺事件の容疑者は、時効事件の重要参考人・松倉だった。ベテラン検事・最上の執念が悪人を追い詰める。正義とは何かを問う問題作。
法の場に感情を持ち込むことはできない。エリート検事である最上の行動は許されるべきものではないが、彼の気持ちを否定することはできない。法を犯した者に対して法で裁くことができない時、正義をどう貫くのか。
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雫井脩介の長編ミステリ、映画化原作の前半読了。
普通のミステリと思い読み進めたのですが・・・314ページからの急展開に一気読み!圧巻の展開!!
速攻「下巻」買いに走りました(^_^;)
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雫井脩介さんの本を初読。
今年読んだ本の中でもベスト3に入る秀作。
女子中学生を殺したが、逃げ延びた男が凶悪殺人事件の捜査線上に浮上。担当検事の最上は、かつて女子中学生の両親が管理人をしていた寮の学生だった。当時、重要参考人であった男は時効が成立し、罪に問えない…。正義とは何か?法とは何か?
ストーリーの設定が秀逸。身勝手な男への怒りに共感を覚えつつ、読み進める。驚愕の展開から、下巻へ!
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2018/1/15
910||シズ (3階文庫)
正義はどこにあるのだろう。
ある殺人事件をめぐって、法の裁きを受けさせようとするベテラン検事と、その裁きに疑問を抱く若手検事。
二人はやがて対立することになる。
上巻は読むのがしんどかった。
でも、下巻は一気に読めます。
我慢して読んでみて!
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雫井さんの作品を読むのは、火の粉に続いて2作目かな。
少し前に、太田愛さんの書いた”幻夏”を読んでなぜ、冤罪が起こるのか?という流れを知ったが、これもそれと同じで検察側の人間が冤罪を作り出している。
本来ならば、法の下において正しい手順で裁判を迎えなければいけない検察官の最上が、自分の個人的な感情(正義感?)とエゴで暴走していく姿は正直、気分が悪い。だからと言って、ここに出てくる弓岡や松倉が良いのか。と言われれば当然、そんなはずはない。彼らも罪をおかした罪人なのだから。
読んでいて気持ちの良い小説ではないけれど、ページをめくる手が止められなくて上巻を一気に読んでしまった。下巻では、沖野と最上、そして松倉の関係性がどう変化していくのか先が気になるところである。