私たちの脳のイメージを一気に覆してくれる驚愕の一冊です!
2020/05/30 10:29
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、アメリカの脳科学者であるデイビット・リンデン氏による脳について分かりやすく解説された一冊です。同書によれば、「脳はその場しのぎの、場当たり的な進化によってもたらされた」とか、「脳は燃費が悪くて、情報伝達も遅くて非効率」といった驚くべき事実が解き明かされます。著者は、「だからこそ<人間らしさ>がもたらされた」のだと言います。同書を読むと、私たちが抱いていた脳のイメージが一気に覆される驚きの書です。同書の内容構成は、「第1章 脳の設計は欠陥だらけ?」、「第2章 非効率な旧式の部品で作られた脳」、「第3章 脳を創る」、「第4章 感覚と感情」、「第5章 記憶と学習」、「第6章 愛とセックス」、「第7章 唾眠と夢」、「第8章 脳と宗教」、「第9章 脳に知的な設計者はいない」といったものになっており、興味深く読み進められます!
ちょっと教科書的。
2017/12/23 16:03
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投稿者:たまがわ - この投稿者のレビュー一覧を見る
同じ著者による『快感回路』がとても面白かったので、本書を読んだ。
結構、専門的というか細かい退屈な記述も多かった、
けど勉強にもなる感じ。
第6章以降の、「愛とセックス」「睡眠と夢」「脳と宗教」とかが面白かった。
時計を不意に見たときに、秒針がかなり長い時間止まっているように見える理由、
多くの人が、自分が空を飛ぶ夢を見る理由、などにはちゃんと
脳内の働きによる根拠があった!
同じ著者なら、『快感回路』の方が面白かった。
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推薦は池谷さんがしているものの、彼の書く本のほうが面白い。インテリジェントデザインとかって、日本人的にはどうでもいいしなあ。あと最後の方の理論づけがだめな西洋の人のまとめの典型みたいな感じで脳のことだけしゃべってればいいのにと思いました。ただ、夢の85%は悪い夢ってのはすごく参考になりました。いつも追っかけられている夢を見るのはやましいことをしているからなのか?とか反省してたんだけど、そもそも人間というのはそういう夢を見るらしい。グッドニュースをエンタメにできない理由がこれだね。
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脳をその発達の経緯から構造そしてその仕組みにいたるまでの解説に端を発し、感覚、感情、記憶、学習、セックス、睡眠、宗教での脳の働きを事例を挙げて分かりやすく説明する好著です。
文中にロキシーミュージックなどのロックネタから天皇陛下のふぐなど興味深いエピソート鏤められていることもあり、生物学的かつ医学的な難解なお話が続く割に読みやすかった。
それにしても人間は人間として始めから作られたと大真面目に主張する(インテリジェントデザイン論)人達が存在するとは驚きです。
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脳はしっかり出来ているようでいて、じっくり構造を見ていくと、案外ポンコツだし、いいかげんというのが、図とともに読みやすく書いてあります。
しかし、8章のインテリジェント・デザイン論に対する反論などはアメリカならでは、というべきか。
7章の「睡眠と夢」で眠らない世界記録に挑んだ人の話が私的にツボでした。
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脳はその場しのぎの、場当たり的な進化によってもたらされた!脳は燃費が悪くて、情報伝達も遅くて非効率。だからこそ「人間らしさ」がもたらされた。性格や知能は氏か育ちか、男女の脳の違いとは何か、なぜ奇想天外な夢を見るのか、宗教が存在する理由とは、などの身近な疑問を説明しながら、脳にまつわる常識を覆す
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「脳はいいかげんにできている」http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309464435/ … 出張中に読んだ、面白かった、おすすめしたい。脳の成り立ちと発達と機能の精巧さを素人でもわかりやすく説明してある。いいかげんは強いていうなら緻密に設計されてできた器官ではないという点と電気信号の電導効率が悪いという点かな(おわり
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読みおえるまで時間がかかったが、興味深かった。
目から鱗のことが多く、新しい知識を得た。
「進化の道筋が曲がりくねっていたにもかかわらず、その場しのぎの対策だけで作られたにもかかわらず、我々はこれだけの思考力と感情を持ち得た、などと考えるのは正しくない。真実はまったくの逆で、進化の道筋が曲がりくねっていたからこそ、その場しのぎの対策の寄せ集めだったからこそ、我々は今のような姿になったと考えるべきである」。
なるほど~~
自社で扱っているシステムは、二十年前ぐらいから色んな人が色んな部位をその場しのぎで手を加え、致命的なバグが今も絶えず、そのつどまたその場しのぎ。。。なんでこんなシステムを何十年も使い続けてきたんだと若いころは愚痴ばかりこぼしてきたが、それなりに社会人やってきて、こうなってきたいきさつや、完璧なシステムなど存在しないと分かったことで、それなりに愛着もわき、どんなバグにも愚痴よりも対応!という姿勢になってきた。
って、人間の脳もそうなのかよ!!!
ていう個人的感想でした。
世界の偉人だって、ただの人。
どんなシステムだって完璧はない。
人間の脳だってつぎはぎだらけ。。。
恐ろしいぐらい、納得。
そして、こわ~
なんか人間、こわい
隣の人だって自分とは違う世界生きてるやん
(コロナの昨今、これを痛感する)
ならば、どんなことにも乗り越え対応していくスキルこそが一番必要なものなんだなあって、漠然と思った。
どんなサバイバルも、シナプスとニューロンを活性化!!とおもって生きていくしか
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脳の発達は遺伝子と環境の相互作用という形をとる。
↓
1.ニューロンが処理の遅い、信頼性の低いプロセッサである
2.脳が 古い脳に新しい脳をかぶせる という非効率な作り方をされている =アイスクリームのコーン
3.ニューロンが大量にあるためにニューロンどうしをどのように接続するか(個々のシナプスをどのようなものにするか)を遺伝子であらかじめ逐一決めておくことが不可能になった
遺伝子の記憶容量に限界があるため、細かい配線に関しては、遺伝子ではなく、環境に頼らざるを得なくなった。
人間は他の動物に比べて大人になるのにはるかに時間がかかるが、それは配線に必要な経験を積むのに時間がかかるためと考えられる。
だがこれは脳に、環境や経験によって変化し得る 可塑性 があるということでもある。
我々が物事を記憶できるのも、そして各人に 個性 があるのも、そのおかげなのだ。