紙の本
リアリズムに徹した好著
2017/11/26 10:23
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:暴れ熊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
さまざまなデータを駆使しながら書かれた好著である。
日本に必要なのは、こういうリアリズム思考であろう。
多くのメディアは、「こうあってほしい」「こうであるはずだ」という根拠のない願望に基づいて国際情勢を報じている。
だが、著者は現状を冷徹に分析し、日本の敵国(主として中共)ならばこういう発想をするはずだと考える。
現実を現実として認め、備えるべきだ。国民も、また政治家も。
多くの人がこの本を読んでほしいと思う。
紙の本
強靱な国土に転換すべし
2017/11/06 16:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ZATO - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は軍事に関する専門的知識と、地政学の観点から、核兵器の様々な誤解を解いていこうとするものです。
核兵器で日本全都市が全滅するという事態は、まずあり得ないことを合理的に示してくれてます。とは言え、東京が核兵器で攻撃されれば、わが国が数十年の停滞を余儀なくされることは間違いなく、儒教圏人はいざという時はそういう選択をするとしてます。その他にもどこが狙われやすい都市なのかが具体的に示されているので、関心がある方はぜひ本書をお読みください。
対応策としては、やはり核兵器にも強靱な国土構造あるいは都市配置を再構築することです。少なくとも東京にある機能の多くは、もっと分散する必要があります。
上記のような中長期的な対策以外にも、身近に備えるべきことなども具体的に書いてあります。
著者は、まずそうした知識を持ち、認識を新たにすることから国土防衛が始まることを訴えていると思います。
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なるほど、そこかと言う主張も認めるがどうにも、架空戦記レベルの印象しか受けない部分がある。
データの出所がよく判らないからか、肝心なところが著者の考えに過ぎなかったりするからか。
よう判らん
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核戦争が起きるシナリオは、日本で核攻撃を受けるのは、被害極限のためには、そういったことについて合理的に考えられている。
横須賀など日本の各都市の持つ特性について改めて勉強になったし、核爆弾を水中で、空中で、火球が地表面に触れるように、それぞれで爆発させたときの違いとか新たに知ることが多かった。
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読んでから11ヶ月後の記憶↓。
地表すれすれ爆発なら地上が核汚染されて使用できなくなる。
空中高くでの爆発なら汚染被害は軽微。
避難してくる車が汚染されてたら?援助、救助にいく車が汚染される状況だと?
北や中国の核は半径10キロとか小規模なもの。どこを狙うか。
手持ちの核ミサイルを全部使えるわけではない。
山や谷だと爆風は遮断されるから被害は軽微。日本全土が壊滅されることはない。
とりあえずは米軍基地のある神奈川県がターゲット。
市ヶ谷ターゲットだと爆発被害もさることながら、都心が被爆して使えなくなる。とか。
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昨年末(2017)の大掃除で部屋の片隅から発掘された本です、途中までですが、気になったポイントを記します。
・米軍にとっていくらでも代替え拠点のある特定の基地を核弾頭で破壊することはない、横須賀軍港の機能を代替えできる軍港都市は、フィリピンのスービック海軍基地が1992年に返還されてからは、極東海域には無い(p21)
・東京大空襲において、B29は12機撃墜され、42機は大破してスクラップになっている、1機が75万ドルしたので、米軍大型トラック189台分の価値があった。3百数十機のB29編隊のために給油された、120オクタンのガソリン量は、3500トンを超えた(p103)
・松本サリン事件では、障子一枚だけ閉めて寝ていた世帯が無事であった、サリンガスは空気よりも軽いため、すぐに大気中に希釈されて効果は消える(p106)
・所沢市内に置かれた、米軍所沢通信基地は、横田基地の空軍軍令部と回線が直結していて、在空の米軍機に対する送信機能の一翼を担っている(p132)
・戦後の我が国における潜水艦建造の中心地である神戸港は、日中の戦争になれば核攻撃される可能性が高い(p144)
・西日本で核攻撃の候補目標になっている軍事施設は、佐世保軍港、岩国航空基地、嘉手納空軍基地、呉軍港、舞鶴軍港など(p145)
2018年1月14日作成
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相手国の気持ちになって、私の知らなかった様々な視点から想定をしており、「なるほどなあ」と思いながら読んだ。
ある章が他の章の内容と矛盾しているのでは、と思ったり、なんども同じ表現が出てきてくどいよね、と思ったりすることもあるが、そこは強調したいところなのだろうと我慢する。
頭の体操にもなるが、それより万が一の時のために準備できるものは準備しておこうと思った。
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最も核被弾の可能性が高いのは横須賀、東京には3発、死者3百万・負傷6百万、NUKEMAPでシミュレーション可能。潜水艦建造設備のある神戸、核施設と技術者のいる東海村・六ケ所村、千歳と小牧。破壊区域は限定されるので、無駄撃ちはできない。
東京と神戸な理由がわかりました。考えたくないから考えない、じゃなく、考えておくことって大事なのだなと思いました。
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かの国からミサイルが日本へ数回、向けられた2017年に購入した本です。
タイトルにある地名の“所沢”が特に気になったんです。
私は所沢住民ではありませんが、同じ埼玉県民なので、「なぜ?なぜ?なぜに所沢?」と、読みはじめからターゲットは所沢で読んでました。
所沢が明示されていた理由は今となっては頷けます。
もしも、日本国内のある都市にミサイルが落ちたら、被爆した重症患者を治療するために運ぶ場所、爆心地から逃げるのに避難するべきふさわしい場所というものがある。
それを著者の兵頭氏は被害を最小化する方法として提言していますが、日本に住んでいるからには知っておくべきだと思います。
1945年にアメリカで核爆弾が発明され、同年の8月に一発ずつ広島と長崎に実戦使用されてから73年間、一国の抜け駆けもなく実戦投入を見合わせている。
この長期間、使われていないからこそ、どこかの核保有国が使用するともかぎらない。
自然災害と同様に、もしもミサイルが落ちてきてしまったらの対策は必要でしょう。
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単なる読み物としては単純に面白いんだけど、軍事機密に関わることもあって、情報の信頼が欠けるものが多い印象を受けました。参考文献の引用らしい表記はありませんでした。半分フィクションぐらいに思った方がいいと思います。
また、国防という観点からある程度は仕方ないのですが、近隣国を仮想敵とみなしているのと、文体はですます調で丁寧なのですが、特定の思想に誘導しようとする論調が気になりました。そういう点に嫌悪感を持つ人は少なからずいるかも知れません。
読んだ後に☆をいくつ付けるかで、自分の思想の傾向(右寄りまたは左寄り)をチェックするのには有用な一冊だと思います。
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核戦争に備えて、しっかりと備えておきたいと思います。
冬の準備を怠ったキリギリスのようになりたくありませんから。
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兵器はヒトを兵にする。しかし核ミサイルは兵力を無に帰す究極の脅威であり、低高度で爆発させ火球が地面に触れると放射能クレーターとなり、半永久的に居住不可。弾頭が数万発あるのに「70年以上使用されなかったことが奇跡的」/核が使える兵器と見ての論理展開/非武装憲法下、「ミサイルを撃ち落とす(失敗確率高い)」MD配備さえ北朝鮮は非難する。彼の核ミサイルの実証=デモンストレーション(弾頭可の小型化、ロケットの確実性は未到達)の標的は、米国人の僅少な千歳と名古屋・小牧になる論理帰結、両者は北朝鮮からの北京とほぼ同距離