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盤上の向日葵 みんなのレビュー

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みんなのレビュー395件

みんなの評価4.1

評価内訳

390 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

将棋界のミステリーは如何に?

2020/08/24 16:37

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

最近将棋界では藤井八段の活躍が話題をさらっている。まだ18歳ではあるが、将棋は実力の世界である。その他の要素はその実力に隠されてしまう。本書は柚月のミステリー小説と言えるが、その中心となるテーマは将棋である。

 本書にも小学生の将棋の天才が登場する。この少年の不幸な生い立ちなどが縷々紹介されていく。この過程がなかなか読ませるのである。清濁併せのませるのが柚月の物語の運び方である。今回もアマチュアではあるが、真剣士と呼ばれる棋士と親しくなる。いわゆる賭け将棋である。

 周囲の環境の問題であろうが、将来を嘱望されている東大卒の棋士の登場には、やや不自然であろう。この主人公が出世を重ね、大学を卒業後にベンチャー企業を設立し、実業家として成功したが、将棋への思いを断ち切れず、ついに将棋界に身を投じる。

 奨励会を特例でパスし、プロの棋士になったのだが、そこからが波乱万丈のストーリーの面白さであろう。ただし、将棋に興味のない読者には面白さは半分かも知れない。将棋のシーンが多く、その内容も詳しく掲載してあり、将棋ファンへのサービスは満点である。ミステリー小説としては、柚月の作風は、松本清張を想起させる展開だと常々思うのだが、出会いから殺人までの過程がやや雑で不自然であった。

 主人公の生い立ちがかなり複雑で、ミステリーとはこのくらい入り組んだ生い立ちを持った主人公出ないと、耐えられないのかも知れない。松本清張風の作風もそこに源があるのかも知れない。もっともそこも作家の力量のうちの一つではある。

 藤井八段の登場で私が読んだタイミングは良かったと思うし、文庫版が出版されたのも出版の後押しと解釈したい。しかし、すでに述べたように藤井八段と真剣士とはタイミングも雰囲気も馴染まないであろう。

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紙の本

こんな天才いる?

2021/12/08 21:27

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る

物語は山形県天童市駅に二人の刑事が降り立つシーンから始まる。
この場所で天才将棋士と実業界から転身した東大卒の上条の竜昇戦がある。それ以前に埼玉市で白骨化した遺体が発見された。遺体と共に発見されたのは「初代菊水月作」の高価な将棋駒。

物語は上条の子供時代を語りながら、刑事が将棋駒の誕生から所有者の変遷を追いかける。
駒は7つだけ。
唯一存在がわからない一つの駒を追いかける。
将棋の世界の魅力と厳しさは他の小説を読んで分かったつもりでいたが、本作のように主人公の出生と金が全ての真剣将棋を絡めた事でまた違った世界を見ることが出来た。
少し長い物語だが読み応えは確か。

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電子書籍

一気読みしました!

2019/06/05 21:57

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る

あまり期待せず読み始めたら面白くて、一気に読みました。主人公は悲惨な子ども時代を乗り越えて高い社会的地位を得、棋士に転身してからも活躍していたのに、結局・・・。彼の破滅は、原因の大部分が彼ではなく彼の親にあるように思います。彼はどうすればよかったのだろう。
将棋の世界が垣間見え、藤井七段の凄さも少しリアリティーをもって感じられるようになりました。ぼんやりした風に見えるけど、恐ろしい世界で生きているんだなぁ。

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電子書籍

将棋好きな方へ

2018/07/14 10:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:tento - この投稿者のレビュー一覧を見る

最高級の将棋駒と一緒に発見された身元不明の遺体を巡るミステリー小説です。

登場人物が魅力的で序盤から終盤まで一気に読めました。特に真剣師と呼ばれる賭け将棋を生業とする人物の物語は迫力とスリルがありドキドキします。ただ個人的にはラストとミステリーの部分はちょっと呆気なかったかなと思いました。

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2017/09/24 11:59

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2018/04/21 21:34

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2017/11/16 23:02

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2017/10/05 02:00

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2017/10/13 15:40

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2017/11/03 07:35

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2018/03/29 21:11

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2019/07/01 18:44

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2017/09/19 22:47

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