杜子春の普通に生きる喜びには共感します
2023/03/31 20:16
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投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近梅毒が流行している、という新聞記事の紹介から「南京の基督」を読もうとしての数十年ぶりの芥川です。「スサノオノミコト」の豪快さと、お気の毒な人柄、「お律と子等と」の母親への想いが印象深いです。
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投稿者:ムギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
恥ずかしながら杜子春のパロディ小説を先に読み、本家を読まなければとなって初読した。
短い中にも強いメッセージがあるなと。
それにしても杜子春、皮を剥がれても顔を焼かれても声を上げないなんて。そんな強い意志と根性があるならどんなに貧しくてもどんな状況でも生活していけるのではないだろうか…
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
お金持ちの時にはすり寄ってきて、貧乏になると去っていく杜子春の取り巻きが浅ましいです。俗世を離れて仙人になりたくなるのは、今も昔も同じなのでしょう。
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投稿者:みみりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
超短いものからちょっと長いもの、小説から随筆まで収録されている。
私はこの中だったら表題作「杜子春」がいちばん好きかな。
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杜子春 芥川龍之介 角川文庫
久々の杜子春
きれいな日本語にホッとしながら
さっぱりとした物語に
いっとき素の自分になれたように
世間のシガラミを忘れることができた
改めて考えれば
素に嘘なく暮らすことができれば
何よりだということを想うが
それこそが永遠にありえない道のりだとも知る
芥川龍之介ですら夢の又夢でしかなかった
目標だったのだろうから
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全体を通して見てみると、最初にお金持ちになって落ちぶれたのも、二度目の凋落も、地獄でのいたぶられにしても彼の体験した全てがマヤカシで全部あの仙人様の手の上で起こっている事のように思えて来ますね。人としての本当の幸せとか、人生における生きる目的ってことを教えようとしているのかな…面白かったけど、やたら金銭を与える仙人の目的って何?人を誑かして何やってんだいって笑笑
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この短編集で印象に残った作品は、2つある。「秋」と「杜子春」だ。
「秋」
芥川龍之介の作品としては、珍しいストーリーであった。愛人を妹に譲り、自分は文学の才能を犠牲にする。自己犠牲は、読者を辛い気持ちにさせる。しかし、この手の話はドラマチックなところもあり、何となく共感できてしまうところに惹かれてしまった。
「杜子春」
「蜘蛛の糸」と共に名作と言われる作品である。小学生以来に読んだが、新たな気持ちで読むことができた。人は薄情だと言う杜子春の気持ちは、痛いほど分かってしまった。人より優れたものを持っている時は人気者になれるし、それが失くなれば離れていく…上辺だけの付き合いではなく本当の友達を見つける時、そういうやり方で見つけたりするものだ。人間らしく正直な暮らしをしたいと願った杜子春に、一軒の家と畑という最後で最高の贈り物を渡した鉄冠子は素敵な仙人だと思った。
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人間にほとほと嫌気のさした杜子春が最終的に行き着く先がおもしろかった。軽い読み物でしたが、先を考えながら読める楽しみもあった。
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なぜ、仙人は杜子春を選んだのか。
二三度の失敗を許すのは優しすぎると思った。それともそれほどに失敗しなければ人間とは悟れないものであることを、仙人が知っているからこそなのだろうか。
母に対して情を見せたことを評価するのはいかにも儒教らしい。
それとも、仙人になるかという利己と母を気遣うことを天秤にしたのか。
あまり感情移入はできなかった。仙人にも、杜子春にも。
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表題作「杜子春」は幼い頃に読んだ記憶はありますが、今読むとより胸にくるものがありました。子供のころより、両親の死を近く感じるからかもしれません。
他の話で印象的だったのは「南京の基督」と「影」。あとは随筆も楽しく読みました。
「南京の基督」は娼婦、娼館が題材なわりにさすが芥川!と言わざるを得ない美しい文章で感嘆しました。夢物語のようで背景には暗澹たる現実が広がっている、でもそれに娼婦は気づくことなく朗らかに笑っているその対比がよかったです。
「影」が印象に残ったのは、私自身が乱歩が好きで、ミステリ小説に惹かれたからです。
ミステリとしては、あまり出来がいいとは言えないかもしれませんが…芥川が書くミステリという新鮮さがよかったです。
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収録作品は、『秋』『黒衣聖母』『或敵討の話』『女』『素戔嗚命』『老いたる素戔嗚命』『南京の基督』『杜子春』『捨児』『影』『お律と子等と』『沼』『寒山拾得』『東洋の秋』『一つの作が出来上るまで』『文章と言葉と』『漢文漢詩の面白味』
また最後には同時代人の批評も載っている。
『素戔嗚命』は長いせいか、よく覚えている。正直、素戔嗚命に感情移入はできなかった。というか性格が悪いと思った。特に娘と娘の彼氏に対して。
『南京の基督』では、名状しがたい気持ち悪さを感じた。良さが分からなかった。
『杜子春』はある程度話は知っていたが、読んでみても面白かった。人間の真理をついているように感じた。
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金や権力に群がる薄情者と親子愛の対比が残酷。
辛い時、どん底な気分な時に寄り添ってくれる人を大事にしたいし、そういう人になりたいです。
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杜子春
お金がなくなれば離れていってしまう人たち。そんな虚しさはいつの時代でもあると思います。
大切なものに気付いた杜子春の最後の決断、すごく良かったです。
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散髪を待ってる間に読み終えたよ。
何か2回目みたいだけど覚えてないな〜^^;
面白いね〜!これは読むべき本だね。
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大正の”世にも奇妙な物語”ですね。
中国の原作と最後ののテイストを変えてるらしく、”人の心”を大事にした芥川版、とても良いです