紙の本
いただく
2019/01/03 06:32
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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゲテモノ食いの本と思ったら大間違い。生命に関する壮大な歴史書であったりする。食べていくといことがどういうことかも考えさせられる名著である。
紙の本
「昆虫を食料として見直してほしい」。そんな著者の気持ちがあふれている。
2012/06/26 16:42
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
昆虫食の歴史から栄養価分析、なぜ昆虫食は広まっていないのかの考察など、本書でカバーしている範囲は広い。最近は少し減ったようだが、まだまだ「昆虫食」はゲテモノ的扱いも多い。バラエティ番組で「罰ゲーム」のように扱われたりするのを悲しく思うほうなので「先入観を一度リセットして本書の扉をお開きください。」という著者の言葉には賛意を表したいと思う。
写真も多く、「先入観をリセットする」にもビジュアルが強烈、と感じる向きもあるかと思うが、昆虫食は「なぜこうも嫌われるのか」考えてみるのも面白い。
味覚センサーなど最新の機器を駆使しての分析などもある一方で、雑学的な部分も多いので、考察については物足りなさが残る。アンケート調査は一回50人のものだけなど、「広いが浅い」感は否めない。歴史的な昆虫食の検討や現代での昆虫食事情なども、「こんなに利用されている」という部分を抜き出しただけ、という気もする。確かに昆虫は食べられている(いた)のだろうが、他の食材と比較してどうなのか、減少しているのか、比率はどうかなど、疑問が残るところも多い。薬用としての事例なども載せられているが、効能のほどは特に分析されているわけでもない。しかし読んでいけばそれなりに「食」について「人間心理」について考えさせてもらった気はする。
著者は昆虫食を広めるための多くの活動を行っている。「食育」的にも意味があるという姿勢のようだ。その活動の報告も多く載っている。活動の中で登場した調理方法なども詳しい。少々これら(活動報告、調理の実際)の部分が多すぎる気もするぐらいである。
著者が「虫食」を広めたいという気持ちの原動力はなんだろう。そんな疑問が最後まで残ったが、昆虫のとらえ方として一読する価値はあるかもしれない。
味覚的には蜂の子の甘露煮はほぼウナギの蒲焼と変わらないのだそうである。ウナギ高騰の折、代用品として蜂の子、ということになるのだろうか。
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スーパーの店頭に美味しいコウロギが売られていたら買うのかもしれないのだけど、そのように風味付けられたものを食べるの本当の意味での食の多様性だろうかと考えた。
たとえばだけど現代人は牛・豚・鷄・魚などから動物性のタンパク質をとるのだけどほとんど同じ味付けのものが多い。
これはわれわれが味覚というものに縛られている結果だと思う。
本当の意味での食育とか、食の多様性とかいうものはまずくても食べるぐらいの気概がないとだめなのではないかしらと思う。
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20120501
正直、B級面白読み物のつもりで買いました。
ゴメンナサイ。
読んでみると雑食動物の環境適応能力から食文化、食育や人口増加による食料危機対策までを網羅した、「昆虫食入門の決定版」と言っても過言ではない良書でした。
圧巻は具体的を列挙した第二章「食べられる昆虫プロフィール」!
いま、目の前をカミキリムシが歩いていたら、食べたくなる衝動を抑える自信はありません。。。
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入門、と銘打ってはいても、実際は「食材として認識されている」昆虫はもとより、海外の昆虫食事情や、文化の中での昆虫食まで余すことなく語られている。僕が住んでいるところには昆虫を食べるという習慣はないので、巻頭の昆虫料理の写真は衝撃的だった。昆虫寿司とか、昆虫ピザとか、なんだか罰当たりっぽい料理がたくさんある。
昔はイナゴ取りが秋の風物詩になっていて、手軽なレジャーとして認識されていたという記述にビックリ。それが戦後のGHQによる殺虫剤散布でイナゴが激減し、最近はまた増えてきたので昆虫食の伝統が途絶えなかったというのは、日本人には虫を美味しく食べるという習慣が確かにある証左なのだろうなぁと思った。
虫の味まで書いてくれるところもありがたい。アブラゼミってナッツの味がするのかと、一生経験することのなさそうな知識を蓄えることもできるのが、この本の良いところか。
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最後に昆虫を食べたのはいつか、もう思い出せないほど昔です。が、抵抗はないつもりでいました。しかし、いきなりのカラー写真のインパクトに負ける。ピザとか、寿司とか。
文中には、タイでタガメをチューチュー吸う若き女子も出てきます。
とはいえ、ゲテモノ食いで喜ぶ本ではありません。最善採餌という考えに基づいた昆虫食のこと、美味しく食べられる虫、そうでない虫(カブトムシはおいしくないんだって)の資料など、とてもまじめに作られている本です。
食肉が異常に安くなっている今の日本では、最善採餌(コストと栄養)で昆虫は肉に勝てないでしょう。でも、有事の際には、繁殖が早く栄養価に優れた食品として食べることになるかもしれません。怖いような楽しみなような、その準備のためにも。
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父親が長野の出なので、昔、蜂の子は食べさせられた。著者は、昆虫食の本場である長野出身で、昆虫食の普及活動を進めている。世界の昆虫食の現状、レシピ、栄養学的検討、食糧資源としての虫、食育活動での普及活動等幅広い話題を網羅した昆虫食の入門書?である。将来、食糧危機が起きたときの貴重なタンパク源になる可能性があるそうだ。さらに理解を深めるためには、後は実際に食べるしかないようだ。セミの天ぷらはいけそうだが。
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カエル、ヘビ、トカゲ、カンガルー、ワニ、コウモリ、カメレオン、
トナカイ、アルマジロ、ダチョウ。
思い出せる限りの食べたことのある鳥獣肉である。う~む、他のも
何か食べているかも知れぬ。
しかし、虫となると僅か3種類だ。イナゴにハチの子、そしてザザムシ
である。あ、芋虫の入ったテキーラ(?)は飲んだことがあった。
最近はめっきり放送しなくなったが、タレントが外国に行ってゲテモノ
(これも失礼な言い方だが)を食べる番組があった。
気持ち悪いだなんだと大騒ぎしている姿は、見ていて気持ちのいいもの
ではなかった。虫だって地域によっては貴重なタンパク源なんだもの。
本書はゲテモノ扱いされがちな昆虫食の雑学を凝縮している。
読んでいると美味しそうなんだよな。特にトノサマバッタの素揚げとか。
でも、捕まえ様にも子供の頃ならいざ知らず、近年は家の近所で
バッタ自体を見掛けなくなったのだ。
「アブラゼミは、ナッツ味」と書かれた下に、アーモンド、セミの子、
セミの親と写真を並べた帯も秀逸。本はタイトル買いとかジャケ
買いをするほうなのだが、この帯だけで買っちゃったもんね~。
さぁ、あれだけの鳥獣肉を食らい、今でもイナゴの佃煮を食す私で
ある。もっと違う虫も食べられるはず。まずはカマキリベビーから
始めてみようか。
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著者の内山さんは10年以上昆虫を食べ続けており、題名からも分かる様に、本書はこの著者によって昆虫食、つまり「昆虫を食べる」をテーマにして書かれた新書です。
日本を含めた世界各国における昆虫食やその歴史の紹介、昆虫の栄養価、昆虫の料理の方法や料理シーンの記述、初めて昆虫を食べた人たちの反応等、昆虫食に関する様々な解説が載っていました。
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日本における昆虫食といえば、イナゴの佃煮やハチの子などが有名ですが、本書ではその他にも蝉を食べたり、カミキリムシを食べたり・・・と様々な昆虫を食すシーンの記述が載ってあり、例えばカミキリムシはグルタミン酸が多くて美味しい等、思わず「そうなのか」と言った感じに驚きを覚える内容が多かったです。
他に、来るべき人口爆発に伴う食糧難を乗り切る手段として昆虫食の検討を行ったり、JAXAによる火星での食糧源としてのカイコの検討、南極の観測基地における食糧としての昆虫の検討、植物工場の技術を応用した昆虫養殖工場、食用昆虫としての品種改良の必要性の指摘等、言われてみれば妥当な事も多く紹介されています。
正直、私は昆虫を食べた経験が無く、昆虫食に対する抵抗もそれなりにあります。
なので、本書内の昆虫の調理シーンの記述では、読んでいて若干気味が悪い感じがした箇所もありました。
しかし、同時に調理の際、ただよって来る「におい慣れた香り」により、昆虫食に対して戸惑いを覚えていた人たちも「食べてみようか」と言う気持ちになるとの記述には「確かにそうなるかも」と共感を覚えたりもしました。
本書では上記の様に昆虫食の紹介のみにとどまらず、他に「なぜ昆虫が食べられていないのか」と言う検討や昆虫食とそれを行う人との精神的な関係性の解説等、「人間と食糧としての昆虫の関係」と言うテーマで多角的な解説がなされています。
また、調理シーンの記述などは実際に昆虫を調理する際の参考になる情報も載っています。
従って、昆虫を食べる気はないが昆虫食ってどの様な物なのかと言う興味をお持ちの方はもちろん、実際に昆虫食をしてみようかと思われている方でも役に立つのではないでしょうか。
類書が余り無いと言う事もあり、昆虫食について知りたければお薦めです。
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ゲテモノとしての昆虫食紹介ではなく、かなり真面目な昆虫食考が読める本。昆虫の歴史、栄養、環境問題、食育と多岐のアプローチがどれも興味深い。
小学校に入る前、祖父が捕ってきたイナゴやハチの子の味はかなり遠い記憶になった。本の中でも書かれているが、元来人間の食べ物はその人間の近くに生息する動植物であるはずだったのが、近代化によりどこかで作られ店頭に並んでいるものになっている。そういった社会の仕組みを考える意味でも、身近な資源の活用を考えるうえでも良い示唆を与えてくれる本だった。
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淺野がきたので、
本を物色して、
その場でザクーっと読みました。
たぶんこの方タモクラ出てたかたですよね?とおもった。
タッパーにお虫さん持ち歩いていておやつを食べている。。。みたいな。
虫の話をするときとても楽しそうだった印象。
はじめに虫さんたちの、写真がたくさんなので、
ダメな人はペラッとめくってだめでしょう。
歴史からはじまり、
栄養価値、食育、環境問題、育て方まで細かくのっています。
とても真面目です。
細かく目次でわかれていて、流れがとても良いので、
文面はともかく、構成がわかりやすい。
栄養価や、症状別の虫の選び方、
食べ方など楽しい。
虫レシピ・・・w
レシピ本出してもおもしろいかも!
とか思った・・・・w
アンケートちょっとワロタ・・・
楽しい読み応えのある本でした。
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昆虫食についていろいろな可能性があることがわかってすごく感動しました!そして、がんばって昆虫食を広めようといろいろなイベントをひらいてることがわかりました。イベントに参加して昆虫食を食べたいと思いました。
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昆虫食界の本としては最近のもの。
著者の内山さんは毎日昆虫食を実践して毎月試食会イベントも行なっている先駆者。
味の体験談も実感がこもっていて面白い。
この本は入門と銘打たれてるだけあって、昆虫食の歴史から現代の昆虫食分布まで丁寧に教えてくれる。
ゴキブリが実は虫の中でもナチュラルにうまいというのは目からうろこ。
実際に私が食べられるか想像してみたが何となく無理そうな気がする。
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入門するつもりなかったのに、扉写真の迫力に圧倒されて、気がつけば借りてきて読み終わってしまった作品。
扉写真の、虫寿司は圧巻です。特に蚕。
人はなぜ昆虫を食べるのか、という根本的なところから、食育に役立つ昆虫食まで、この一冊を読めば昆虫食について大事なことが分かります。
しかし、昆虫を食べる気がない人にとっては気持ち悪いだけの本ですw
イナゴやザザ虫は知ってましたが、まさかカミキリムシとか蚕とか、あとカマキリの幼虫まで食べるとは思ってなかった。ガリガリガリクソンが蝉はピーナツバターの味と言っていましたが、やはりナッツの味がするそうです。
しかし、このへんまでは食料危機に陥ったときなんとか食べられる部類ですが、やっぱりゴキブリはさ・・・チャバネじゃないにしても、クロゴキブリとかマダガスカルオオゴキブリは無理ですよ・・・。海老と同じムチン質だとしても。
「普通の虫の味」というキーワードが頻繁に出てくるだけでも、自分の中の常識が色々おかしくなってしまう本です。
一番衝撃だったのは、カマキリに寄生してる(カマキリのお尻を水につけるとうにゅーんと出てくるやつ)ハリガネムシを生でバリバリ食べちゃう人のくだりでしょうか。もうここまでくると意味が分からない。
でも全体的に、「こんな世界もあるのか・・・」という新鮮な気持ちで読むことができました。カブトムシの幼虫は腐葉土の味でまずいらしいよ!
この本を読んでいる最中、ポンデライオンの頭を持つムカデが出てくる夢にうなされました。
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冗談みたいな扉の昆虫料理の写真に興味津々。
「うげー、こんな料理もあるの?!」
というノリの話を予想していたのだが、中身はかなり真面目な話でちょっとびっくり。
個人的には、あまり構えずに、「うげー」のノリで紹介していく方が世間は受け入れると思うんだけど、どうかなあ。
ま、いろんな情報が詰まった良書でした。