ペンローズ氏の功績を分かりやすく解説する事に挑戦した1冊。ただし、それでもちょっと難しい…
2021/12/02 18:40
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投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
ブラックホールの存在を数学的に証明して、その功績で2020年にノーベル賞を受賞したロジャー・ペンローズ氏。現代の物理学、宇宙観に大きな足跡を残したペンローズ氏の功績を日本を代表するサイエンスライターの竹内薫さんが解説するブルーバックスの名著が、本屋さんに横積みで販売されていたので、つい手に取ってしまいました。
現代物理学の最先端を数式を使わずに解説するという意欲的な1冊ですが、読んでみてその”最先端”が理解できたかと言われれば、あまり理解できなかったというのが正直なところ。
そりゃ、大学理学部の数学を専攻する人たち取り組んでおられることを新書1冊で概略だけでも理解できるはずがないですよね。ただ、どういう分野に功績があったのかとか、その程度のことは”ちょっとだけ”わかったような気がします。
でも、ごく一部の専門家しか理解できないような事を一般読者に届けようとする本書のような本が1冊でも多く出版されて、多くの読者の手に渡ることが、日本の国が科学技術立国として維持、発展して行く原動力になるのではと感じます。「最先端はこんなに訳の分からない事なんだ」ということが”分かる”だけでも、意味があるのかなぁ、と思います。
この機会に物理学者ペンローズの世界観を楽しんで見ませんか?
2020/02/03 12:22
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、高度な理数系の知識を誰にでもわかるように丁寧に解説してくれると長年人気を誇っている「ブルーバックス」シリーズの一冊で、同巻は、物理学者ペンローズによって概念付けられた「スピノール」という考え方について考察した科学書です。この「スピノール」は、相対論と量子論のはざまに生まれた新しい考え方と言われています。そして、これを無数に集めてネットワーク化すると、時空が生まれ、新たな宇宙が生まれてくるのです。この不思議なペンローズの世界観を同書では、徹底的に考察していきます。ぜひ、同書で、この世界観を楽しんでください。
追加だけでも価値あり
2018/08/16 13:56
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投稿者:451 - この投稿者のレビュー一覧を見る
やはりペンローズは天才。初版は18年前なんですね。懐かしいけど新しい。
ただ、竹内先生の「デビュー作」ではないような…。
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旧版は読んでなかったけど,とても良かった。
幾何学と物理とペンローズについて。
特殊相対論からしばらくの間,相対論的速さで動く物体がどう見えるか誰も正しく知らなかったのだけど,その期間が半世紀超(54年)というのは本書で知って改めて驚いた。
正解は「縮んで見える」のではなく「回転して見える」。縮んで見えるのは視線方向であるから,背後はその物体で隠れて見えないのだ。
1959年のこの論文で,ペンローズは相対論的速度で目の前を通り過ぎる球が全く変形することなく球のまま見えることを示している。
The apparent shape of a relativistically moving sphere http://bit.ly/2D5kUoP
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読み始めたら止まらない! 疾走する時空のミステリー。
竹内薫衝撃のデビュー作。
新章を加えてバージョンアップ!
現代物理学の奇才=ロジャー・ペンローズの宇宙観を、エキサイティングに解きほぐす――。
相対論と量子論の“はざま”に生まれた鬼っ子「スピノール」。
この奇妙な“物体”を無数に集めてネットワーク化すると、そこに「時空」が生まれる!?
私たちの宇宙はなぜ「四」次元なのか?
そして、四次元だけがもつ特異な性質とは?
宇宙の終わりに「次の宇宙」の始まりがある世界。
相対論と量子論は、果たして「ねじれた四次元」で邂逅するのか。
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10の100乗年後の静寂化した宇宙が次の新しい宇宙のビッグバンに繋がる。輪廻する宇宙論はどこかの時点で収縮に転じるものだけだと思っていたが、新たな解釈にワクワクした。
もちろんその時点で自分が存在するわけではないが宇宙の最後と最初が繋がる様子を想像だけでも楽しい。
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竹内節で最後まで読ませた。理解したかというと、ちょっと答えられないなあ。でも、なんとなく雰囲気で、そうなんかな〜と読ませる(汗)。とにかく、四次元が特異なんだそうだな。
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ノーベル賞記念で読了。なるほど、わからん。例えば「複素数とは何か」みたいな基本的なことからペンローズの複雑な理論まで解説してるんだけど、その間がないので、部分的にしか理解できなかった。同じテーマで中級編と上級編みたいな解説書があるといいんだけど。
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勢いのある筆致である。説明は厳密ではないし、端折られている部分も多いが、ペンローズの天才ぶりは伝わる。ローレンツ収縮の実際、ブラックホール特異点の一般性スピンネットワークが時空をつくる、共形循環宇宙論・・・天才としか言いようのない、アイデアの数々に触れられ、刺激を受けた。
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やがて輪廻へと導かれる宇宙の真理、ビックバンから始まってブラックホールの消滅に至る宇宙の終焉は新たなビックバンへと繋がっていく。
私たちが体感する三次元は時折四次元の顔を覗かせているのではなかろうか。解明する知力はないけど、言葉にできない体感はまさに宇宙とリンクしているに違いない。無常の世界を生きる日常の中に潜んでいる知的好奇心は老若男女問わず胸おどる。
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最後の概念的なサイクリック宇宙論面白かった。あとペンローズの思考に用いる記号。あの記号なら俺宇宙論やれたかもと思わせる。
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竹内薫は嫌いだが、内容はわかりやすく面白い。
ただ、古い時代の人を馬鹿にするような書き方は全く賛同できない。我々は『知っている』だけで、
当時と同じ知識、教育では彼らを超える成果は上げられないだろうに、それを馬鹿にするのは愚か。
考えとデータを積み重ねて、データを説明するのによりもっともらしい答えを導いていくのが科学。それがわかっていないような書き口には、他者を馬鹿にする(:自分が圧倒的に優れている or 自分が天才の側だという)著者の人間性が表れている気がして、やっぱり嫌い。
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2022-05-29 再読
地層変動により発掘。出版時(2017)にほも読んだはずだが、ほとんどいや全く覚えていなかった。
こんな面白いのになぜ覚えていなかったのか不思議。
この本が面白かったのは、とにかく「これがこんな風に面白い」ということを伝えようという姿勢の賜物だと思う。その分厳密性に欠けるかもしれないが、一般書はそれが正解だと思う。特にワタシのようなライト理系にとっては。
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https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057464
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ペンローズの宇宙論
「共形サイクリック(循環)宇宙論」(略してCCC)
Conformal Cyclic Cosmology
宇宙そのものが循環する