なんてもの書くんだ
2018/04/20 23:40
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
朝井リョウ。
例えば。
中島要は着物始末暦シリーズで、
主人公の一人称では物語を書かなかったのは、
内面の弱気を書かずに物語を進めるためだった。
この物語の主人公はアイドル。
アイドルを等身大の人間として、
出会い、悩み、成長する存在として書く。
「アイドル」としてのディテールを書き込めば書き込むほど、
「人間」としての登場人物たちの揺らぎがきわだつ。
そしてアイドルという偶像を通して、
ネットの向こうにいる顔のない人間たちを非難する。
自分には全方位にケンカを吹っかけている小説にしか見えない
(褒め言葉)のだけれど、
朝井さんは今日も健やかに暮らしているのだろうか。
彼女たちが求めるもの
2020/06/30 11:56
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
武道館コンサートを目指す、メンバーの姿が等身大です。いつかは卒業をしてそれぞれの道を歩んでいく、刹那的な魅力が弾けていました。
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投稿者:かい - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場人物はアイドルで、アイドル業界の闇や疑問までも切り込んでいます。恋愛禁止についてここまで書くのかと思いました。
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【アイドルたちがリアルに息づく話題作】アイドルの夢、それは武道館での単独ライブ。アイドルグループ「NEXT YOU」の愛子の友情と恋と夢に揺れる姿を描く青春小説。
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アイドル達の葛藤の話。朝井リョウがアイドルのキャラ付けとか設定をよく考えたなと思った。幼馴染と頻繁に連絡し合うようになる辺りから先が読めてしまった。想像しているラストを裏切られることを期待して読んだが特に仕掛けなどもなく終わった。
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アイドルを職業としている少女を中心としたお話。
子どもの頃から歌って踊るのが好き。
自然とオーディションを受け、アイドルに。
高校生活を送りながら仕事をし、グループとしての人気・実力を増していく。
一方で、仕事以外の人間関係にまつわる出来事が元で、仕事に大きな影響を与えることになる。
というストーリー。
主人公の愛子は、非常に純粋で、物事をよく考える。
自分の好きなことややりたいことを、自分で選び取る。
また、若くしてアイドルとして仕事をしているからか、自分の価値や見え方、人が何を考えているのかをよく考える。
高校生であんなに頭を使っていたら、それだけでつぶれちゃうんじゃないかと心配になるくらいに。
その後、彼女は自分にとって大切な人を真剣に選び取り、
そのために別の大切なものである仕事を失うことになる。
それでも、彼女は凛としている。
いつも考え抜いて行動している彼女だから、そこに(少なくともその時点では)後悔なんてないから。
アイドルをやっていようがいまいが、
その生き方は気高く、尊敬できる。
まぁ、アイドルグループのメンバーとしては、そこは両立できないところですよね。
すごく恐ろしいことだけど、それが現実。
作中にも「アイドルを応援はしているけれど、アイドルが自分よりいい生活を送ることは許さない」みたいな表現が出てくるけど、ぞっとする。
人間だと思ってないからそんな発想になるんだろうなー。不思議だ。
「アイドル」というものに対して詳しくないから、あまり偉そうなことは言えないけど。
安定の、何を言いたいのか分からなくなってきた…。
分量的にも展開的にもサクッと読めておもしろいけど、
できればグループとして人気が出る過程をもっと深く掘り下げて、もう少しそれぞれの人物に感情移入できるようにしてほしかった。
あまりにさらっと読み終えてしまう。
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アイドルってなんだろう?って改めて考えるお話でした。
これってあの人のことだなって思う部分がちらほらと…。
最後の昔とは全く違う、ていう部分は正直偶像崇拝というものが昭和のアイドルから昨今まで続いている中でできるとは思いにくいなってなった。
アイドルから声優転向しているその後の話は声優アニソン歌手の難しさを昨今いろいろ感じているので読みながらいろいろやっぱりなんとも言えない気持ちになったけれど。
それでもやっぱり「創作」として、アイドルという仕事をする子達の考えを見てて色々思った話でした。
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読んでよかった!朝井リョウさんの本を読むのはまだ2冊目ですが、鋭くて好きでした。
夢を与える仕事をしている人の立場で読めるので
ちょっと綿矢りささんの夢を与えると通じるものがありました。人が思い描くものに自分をあてはめるのか自分が好きなようにしたほうがいいのかぐちゃぐちゃしてしまう自分には読み終わったあとちょっとすっきりした
音楽が簡単に無料できけてしまったり、SNSでのやっかみとか、を鋭くついていたのがよかった。
無料で音楽聴こうとしてる人に読んでほしい(笑)
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朝井さんは同世代の作家。視点が似てるというか、似てるだなんていうとおこがましいけど、とにかく、わかる。これは感覚的なもので、同じ時代を生きてきたからだと思うけど、朝井さんの物語は、私の中でこう、実感として、すごく、ぐっとくる。ああ、言葉にできない自分がもどかしい。朝井さんはこの物語の中でこんなに言葉に、文章に、してくれてるのに。
アイドルの話ではあるけど、SNS全盛期のいま、自分たちがどう生きていくか、表現していくか、パフォーマンスしていくか、ということをとても考えた。いま当たり前だと思ってることは、実はほんとに最近当たり前になったことで、いつかは当たり前じゃなくなる。最後のつんくさんの解説にも、周りの意見にとにかく反発するだけの子は残れない、的なことがあるけど、そういうこと。周りの意見を汲み過ぎてもだめだけど、要は、物語の中で愛子が言ってるように、自分で選択していくこと、それが大事なんだよね。必要だと思った意見は取り入れる、いらないと思った意見でも、なぜこの人はこの意見を言ってきたのか考える、なんでも吸収しながら、選択していく。そして、正しかった、と思えるように生きていく。アイドルじゃない私も、そうやって生きていく。
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購入・再読
文庫化したら手元に置きたいと思い、文庫化を心待ちにしていた作品。
テレビドラマでは、ハロー!プロジェクのJuice=Juiceが演じていたこともあり、彼女たちを思い浮かべながら読んだ。
アイドルでいることか恋愛か、ラストの主人公選択は個人的には残念であるが、人生は選択の連続であり、決して引き返すことはできないと、切なくなった。
2015.6.30
面白かった!!
女性アイドルグループ「NEXT YOU」で活動するメンバーの心情を中心に描いた話。
握手会、恋愛禁止、卒業、メンバーの更新、独自のダンススタイルなどアイドル好きにたまらない内容。
AKB48よりモーニング娘。を思いながら読んだ。
不覚にもラストは泣けた。
(図書館)
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つんく♂が解説を書いています。それで手に取ったという人もいるはず。ハードカバーの時も気になっていましたが、買わざるを得ない、的な。
SNSが全盛の中、今まで見えていなかった欲望や下地が明らかになる時代です。そんななかでアイドルはどう行動し、どう考えるのか、なにを選ぶのか。そんなことが(実際に)起きているのだろうかと考えさせられる作品でした。
ーーー
世界のみんなが、日本のこの「アイドル」の価値観をどう理解し、リスペクトし、共有するか。ここにかかっています。(P363) つんく♂の解説より。
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とても朝井さんらしい作品だった。
目に見えない出来事をドンドン出してくいくから次へ次へと読み進めることができる。
アイドルとか芸能界の中身は想像するだけでしか作れなくて、だからこそ意味があるような気がして、みたいなモノなんだと知った。なんだか申し訳ない気持ちにさせられてしまったのも事実。
非現実的なことがすごく当たり前のように感じるこの感覚はどんなことにも言えることなんだと思う。
お金の使い方がその人の本気と捉えてもいいかな。
一つモヤモヤが解消された気がして同時に何かから救われた気もする。
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アイドル戦国時代と呼ばれる「今」
朝井さんの大好きなネット社会の闇、10代の心。 それらをアイドルという鍋の中で混ぜ合わせた作品。
読んでいてヒリヒリするような、モヤモヤとした読後感を残すけど、すっきりするような、相反する2つの気持ちを届けてくれる作品。
伊坂幸太郎の作品でも「人生は選択の連続だ」と出てきてすごく記憶に残ってるんだけど、この作品の中のこの選択の連続の人生を踏まえた上での「正しい選択なんてない。正しかった選択にしていくんだよ」という前向きな解釈もすごく心に残る。
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思春期の感情を描く朝井リョウらしい作品でしたね。
アイドルというあまり読んだ事のないテーマで新鮮でした。
ところどころにノンフィクション的要素が入っているのもストーリーに入り込めた要因ですかね。
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アイドルの話と聞いて、
ドロドロしたものとか痛々しいものとか、
勝手に想像していたものをぶち壊された。
爽やかというとちょっと違うけれど。
激動の中で彼女たちはどこまでも純粋だった。
アイドルが別世界の人間ではなく、近くに居るように感じた。