佐藤優氏による母校、浦和高校の底力を徹底的に分析した書です!
2019/01/17 16:39
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、佐藤優氏によって母校である浦和高校の底力を分析した画期的な書です。佐藤優氏は官僚として数々の重要な場を踏んでこれらましたが、その忍耐力や情報処理能力はどのようにして習得されたのでしょうか。著者によれば、それは高校時代、すなわち浦和高校在学時代に培ったものだと言います。公立校でも、有名進学校や私立校に負けない、素晴らしい教育が実践できることを改めて示してくれる一冊です。
昔ながらの高等学校
2018/11/25 14:28
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投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
浦和高校がよい学校であるとは,大学の同級生から聞いていた。自分は新設の県立高校だったのでうらやましかった。今でも伝統は残っているらしい。GHQの命令で東京以南の学校が,教育水準を落とすために共学にさせられたというのはびっくり。そこまできめの細かい日本は開計画を練っていたのですね。やれやれ…。
子供を育てる上でも勉強になる内容がいっぱい書かれています。図書館で借りて読んだのだが,読み返すつもりで買う予定です。
最近急上昇中の進学校に対する批判は鋭い。これは自身でも経験しました。つまり大失敗しました。18歳未満の子供をもつ親は一度読んでみるとよいと思います。
これからの日本を生き抜くために
2018/07/06 19:03
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投稿者:YUJIRO - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書で取り上げられる、著者の母校でもある埼玉県立浦和高等学校は、全国屈指の名門進学校である。
本書は、筆者が生徒の前で行った講演、及び同行の校長との対談から成り立つ。
浦和高校の取り組みや、生徒の様子が描かれているが、そこからは以下の二点がくみ取ることができる。
一つ目が制約条件下で如何に成果を出すか。二つ目が、教育にかかるお金について。
一つ目については、同校が、マラソン大会等の学校行事をどうして大切にするのか、という考えの根底にあるものであると思う。学校行事の有無は簡単には変えられないが、読者も自分の置かれている状況を、類似的に工夫することで、さらなる成長を目指すことができると考えられる。
二つ目は、教育にかかるお金が増大していく中での地方公立校の役割の大切さである。
高校生以下はもとより、社会人や親が読んでも学ぶことの多い本であると思う。
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投稿者:ぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
浦和高校いいなと感じました。社会に出た時のことを考えているので、いい子が育つんだろうなと思い、自分も通いたかった。
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全編非常に納得できる教育論でした。県立浦和の足元にも及びませんが、文武両道をモットーとする地方の(一応)進学校出身である身としては共感も持ちつつ拝読しました。お父さん・お母さんは読んで損はないと思います。
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著者が、母校である浦和高校で行った講演記録と、校長先生との対談録。
浦和高校といえば、埼玉県下では最もレベルの高い県立の男子校で、公立高校トップクラスの東大合格者数を誇る進学校だが、本書で言う「受験刑務所」というわけではない。周囲の浦高出身者を見ても、学校行事や級友との交友を全力で楽しみ、場合によっては1浪してきっちり有力校に進学するという感じだし、向上心をちゃんと持った人が多い。
受験だけ考えれば特定科目だけ一生懸命やるのが「効率的」なんだろうけど、教養の幅が広い人ほど大学以降の伸びしろがあるように思う。高校生やその保護者向けという感じもあるが、自分がどうやって教養を深めるか、という視点では、ビジネスパーソンにも参考になる内容だと思う。
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佐藤優氏が母校である浦和高校の教育についてまとめた書籍である。散りばめられた教育理論や経験からは今の佐藤優氏の原点が見えた。
まず、この本を読んで取り組もうと思ったことはもう一度世界史を学習することである。
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浦和高校/浦和高校生は余裕があるな、と思った。「国立大学!」とか「現役合格!」とかって言って必死になってる人たちをしり目に。
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自分の全てを捧げ,若者が育つ糧となるという一貫した姿勢は,クリスチャンとして,ノブリスオブリージュという視点として,自分自身の智への謙虚さとして,一貫した人生の方向性なのだと納得できる.このような姿勢を,人生を謳歌する,という表現で表すのではないか.
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キーワードは「教養」。「学力」と似ているけれど、優秀な浦高生たちは違いをよく知っているのだろう。
『効率的な勉強法!』みたいな本を有りがたがる、悩める高校生に読んでほしい。
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第1章
面白い先生がいっぱいいていいなぁ…。
自分の行った高校は、生徒をイジって(しかもド下手ないじり)笑いを取って人気があるつもりの教師、気に入らない生徒(自分と同じノリではしゃげない生徒)は完全無視といういじめのようなことを平然とする教師、より上位の進学校に行ってる自分の娘と比較して受け持ち生徒をディスる教師など、今思うと腐った高校だったなぁ。
p. 73 「今の日本はなんというか、国中が偏差値教育で疲弊しているような気がします。(中略)役所や会社の中で、ごくごくたまに「自分は東大法学部の出身で、二次試験の数学では4問中3問正解した」などと言うことを同僚に自慢するような人間もいますが、そういう人はそういう価値でしか自己アピールできない、とても可哀想な人です(笑)。組織の中ではまず間違いなく劣位集団に属しています。そう考えると、偏差値というよりも、その学校の工夫などを基準に大学を選んだ方がいいかもしれません。」
p. 74 「文系理系に分かれているのは結論から言うと、後進国・途上国が他の教育の残滓なんですね。開国直後の明治政府は、近代国家化に合わせて大量の官僚を促成栽培で養成する必要があった。ところが、すべての学生にすべての教育を施すことはできない。特に実験設備などでお金のかかる理系は志望者を減らす必要があった。そこで数学の試験をもとに全学生を文系・理系に振り分けることにしたーーと言うものです。この文系と理系でも分けっぱなしにするというのは日本独特のシステムです。」
p. 108 「浦高みたいな学校の教育のいいところはですね、OS、つまり自分頭というコンピュータを動かすための「総合知」という名のオペレーティングシステムをしっかりと作ってくれるんです。」
p. 112 「この浜松西高は2002年に中高一貫校になって、さっき話したような「中学・高校1年間のムダ」を無くしています。しかもこの学校も文科系、理科系を基本的に分けずに、数III以外のほぼすべての科目を2年生までにやらせる。こういうやり方ですから知識の欠損がないんです。それだから大学に入ってきたらすごく伸びるし、このまま教養をつけていけばケンブリッジ大学やオックスフォード大学に出しても十分通用するぐらいに地力があるんですね。」
p. 120「大学入学共通テストの導入や学習指導要綱の改訂は、(中略)安定した後というのはスペックが高い車体、機体ですからずっと長く乗り継がれるようになります。これと同様にいまから20年後の大学生たちのスペックというのはおそらく非常に高くなります。(中略)つまり20年後のまだ現役の世代は、新基準のスペックを身につけておかないと後から学んだ学生たちに簡単に追い抜かれます。いま20代、30代の人たちにとって、これはすごく深刻な問題になるはずです。」
→思わぬところで自分にも影響のある話が来た!
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僕には少し難しいお話でした。。。
ただ、浦和高校が目指している教育のほんの一部でしたが、それに触れられてよかった気がします。
「非合理なものにこそ意味がある」
「受験産業」
なんて言葉にはドキッとしました。
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公立進学校の社会的役割を上手く説明していると思った。親の所得の差が受験対策に決定的に影響するような入試ではなく教育成果を上げられる学校の重要さを認識した。一部の公立校での中高一貫化や難問揃う独自入試の採用などは一つの方向として推奨されても致し方ないと思うが、浦和高校のような学校の生徒さん達にこそ大学進学実績でも立派な成果が上げられるように頑張ってもらいたい。
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専門家が書いて翻訳書が出ている思想や理論を2つは勉強しておくこと。
すぐには役に立たない勉強をする。
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夜のピクニックのような強歩大会が伝統校にはかかせないイベントであることが不思議に思われ、気にかかる。進学校であっても備えが肝心な各種名物イベントがある。大学入試はそのうちの一つに過ぎないことがよく分かりました。常に複数のことを同時に処理できる生徒たちなんだなと思いました。