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紙の本
連作における時間の省略の理想的な形
2018/05/15 02:40
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る
5歳の弟が猫を拾ってきてからの、15年間の家族の点描。
出てきた瞬間からダメ男だとわかる父親のクズっぷりがすさまじい。それに気づいていながらも成績優秀な姉は自分が父親に似ていることに気づかないのが不憫(のちに痛い目に遭って、やっと気づくみたいですが)。母親はよくできた人なんだけど、そういう人がダメ男を助長させてしまう哀しさ(でもそれもひっくるめて最後まで面倒見ますの心意気がすごい)。
長編で読みたくなる物語をあえて短編連作でぶった切る作者の覚悟もすごい。
シロは自由闊達に生きてるみたいだけど、それが救いです。
紙の本
最高に煌めく“結晶”の様な作品
2018/05/25 20:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タンポポ旦那 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「~チビがいなくなりました」で夫婦の感情交流を描き、新しい魅力を見せてくれた西炯子が更に進化を遂げた様な作品。“アラフォー作品”が人気ある中で、様々な家族の形を捉えようと描き続けてきた著者の、ある意味“融合”或いは“結晶”ともいえる作品に仕上がっている気がする。
面白かった。そして素直に心に沁みた。家族各々のキャラクターにも、今迄の西作品に登場したキャラの面影が垣間見られ、ファンとして嬉しい限り。
物語は、家族の思いのすれ違いが半ば淡々と綴られていくが“シロだけが知っている”~何か矢崎存美か仁木悦子みたいだ~感じなのも新鮮な気がする。
何より、各章の扉絵が、時間の経過と子供たち・シロの成長を鮮やかに表わしており、この扉絵のためだけにも、カラー版の出版を切望してしまう。ハートウォーミングとは少し異なる気がするけれど(特に“お父さんのサンダル”には男としてホラーしか感じない)最後は涙が滲んでしまった。
紙の本
動物ものは辛い
2018/05/20 20:47
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:K - この投稿者のレビュー一覧を見る
私も犬を飼っていました。
様々な事情が重なり、引っ越しを余儀なくするときは、庭が無い所に住まなければならなくなり大好きな外で飼ってあげられなかったり、私が難病を患ってしまったりして、寂しい想いをさせてしまいました。
引っ越し先の動物病院の先生には何も事情を話さなかったのですが、よく動物病院の先生は動物の味方だから飼い主に厳しい先生も居るとは聞いていましたが、何も事情を話してなかったせいなのか、犬を大切にしていないようなお叱りを受けました。
しかし老いてきた私の犬は病気にはなっていませんでしたが、床擦れが出来るようになりもうそんなに長くない中先生は「安楽死」という選択もある、と言われた時は矛盾を感じましたし、憤りも感じました。
死にたがる動物は居るのでしょうか?
すくなくとも私の犬は散歩が一番大好きで、死の前日も苦しみながらですが散歩に行きました。私の犬は最期まで散歩をしたがったので。
漫画にあったように、死ぬのと殺すのは違います。
「安楽死」は先生がするのですよね?先生だって殺すのは辛いですよね?それでも動物があんまりにも苦しがるなら「安楽死」は「正義」なのでしょうか?
私は最期まで生きたいです。
紙の本
Oヘンリーみたいだ
2018/05/17 11:34
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投稿者:みんと - この投稿者のレビュー一覧を見る
飼い猫のシロの成長と家族の数十年の悲喜こもごもが併せて描かれます。
平凡で、派手ではない家族の成長と喪失と喜びと悲しみ。
傷つけあったり、失敗しても「はい、さようなら」と縁を切ることのできないのが家族であり、面倒だけど愛おしいということを、西先生は表現されているように思いました。
Oヘンリーや向田邦子さんの短編集のよう。
電子書籍
時代が
2018/06/02 22:51
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:pope - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタばれあり。
亭主関白の父、従いつつふわっとしてる母、なんというか昭和だよなー。
でも携帯とか明らかに平成の設定で描かれてるから違和感。
父親の性格で不倫相手に部屋借りてやるまでハマる理由もわからなかったし。
母親は不倫相手のとこに乗り込んでいったまではいいけど、旦那が背信行為でクビにあるとは思ってなかっただろうに、そこんところ描かれてなくてモヤモヤ。
電子書籍
思っている以上に
2023/07/31 22:30
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投稿者:がんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
動物は人を感じている。
犬は遠くに置き去りにされても家に戻ってきたって話は聞いたことがあるけれど
猫でもあるのね。
続きが読みたい。
紙の本
好きな作家さん
2019/01/18 20:39
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投稿者:GHotaru - この投稿者のレビュー一覧を見る
西炯子さんの描く世界が好きです。
「おとこの一生」や「姉の結婚」に出てくる人物が、何だか緻密で繊細な
切り絵みたいな独特なタッチで描かれているのが、最初に惹かれた魅力でした。
本作は、上記2作とは路線は異なりますが、想像していたものより、ずっと壮大な
家族ドラマを描いていて、それもまた新たな発見となりました。