スノーデン 監視大国 日本を語る みんなのレビュー
- エドワード・スノーデン, 国谷裕子, ジョセフ・ケナタッチ, スティーブン・シャピロ, 井桁大介, 出口かおり, 監修:自由人権協会
- 税込価格:792円(7pt)
- 出版社:集英社
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紙の本
スノーデンの告発以来、ただスマホを持っていることを怖がっていた私だが、ちょっと展望が開ける話が聞けて良かった
2018/09/15 12:55
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くりくり - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルが「スノーデン」に偏っているな。
これまでスノーデンが告発してきたことから、なにか新しいことが語られると期待して本書を購入することはお勧めしない。
本書は、2017年10月に自由人権協会が70周年を記念して行ったシンポジウム「デジタル時代の監視とプライバシー-市民によるコントロールのために」を記録したものだ。
冒頭スノーデンは政府の監視システム施策を可視化するために政府が恐れる強力な組織と、政府の監視を破る技術の進歩の必要性を説く。スノーデンは語る「今日安全なシステムがないからと言って、将来実現しないわけではない」と。現在スノーデンは、政治に関わることなく、エンジニアとして安全性の高い通信環境の開発を実現するために力を注いでいるという。
さて、こうした現実を受けてシンポが進む。
デジタル時代のプライバシーの保護のために、今、何をなすべきか。
アメリカの世論調査では、安全と自由を引き換えにしても良いと答えるという。シンポジストの一人スチーブン・シャピロは、「安全と引き換えに差し出すものは他者の自由である」と指摘する。
プライバシーとは何か。ジョセフ・ケナタッチは「妨げられることなく自由に人格を発達させる権利」であると指摘する。人格を発達させる権利は3つありプライバシーはその一つ。他の2つは情報にアクセスする権利、情報を発信する自由だ。この3つが十分に保障されて初めて人格は自由に発達させることが出来ると説く。人格発達の権利は、あらゆる基本的人権の根幹。ケナタッチは、日本国憲法13条の幸福追求権と人格発達権を結びつけて議論することの必要性を指摘する。
また、ケナタッチは、大量監視はアメリカに限られたものではなく、国連安全保障理事国の5大国がアメリカと同じような技術を用いて大量監視を行っている可能性に言及する。さらにフェイクニュースにも注意が必要だと。
プライバシー保護が国境を越える問題となる中、監視システムに対する国際的な規制保護措置を法制化する必要性とそれを独立機関によって承認されるシステムの構築が必要だろうと提起する。監視手法の限定・どのような監視が許されるのか、透明性や情報公開も併せ持つものだ。ケナタッチは、化学兵器の使用禁止を例にとり、大量監視の市民コントロールも国際法のあらゆる分野の手段を組み合わせて監督と認可のメカニズムを補強することが求められていると指摘。
スノーデンの告発以来、ただスマホを持っていることを怖がっていた私だが、ちょっと展望が開ける話が聞けて良かった。
紙の本
日本でも仕掛けられている現状。
2018/10/02 23:17
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投稿者:命"ミコト" - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本でもアメリカの後を追うように監視社会が進められているとスノーデンさんが述べています。
インターネットなどの盗聴実態やアメリカ追従への危険性を分かりやすく説明しています。
インターネットの問題やアメリカ追従への危険性を考えさせられる一冊です。
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