紙の本
一気に物語に引き込まれる樋口有介氏の傑作小説です!
2020/07/31 09:54
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『ぼくと、ぼくらの夏』、『風少女』、『彼女はたぶん魔法を使う』、『猿の悲しみ』、『遠い国からきた少年』や時代小説『船宿たき川捕物暦』などで有名な樋口有介氏の作品です。同書の内容は、ホテルの清掃員をしながら夜間高校に通う16歳の三代川涼子が主人公の物語です。彼女の家には、怪我で働けない父と鬱病の母がいて、生活保護を受けています。ある日、セレブが集う「クラブ」に誘われた涼子は、そこで小説家だという初老の男に出会います。「ヘンな人」でしかなかったその存在が、次第に彼女の人生を静かに動かしていきます。一度、読むと物語に引き込まrれ、そこから出られません!
紙の本
夢のまた夢
2019/08/09 21:23
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
樋口有介さんの小説も好きでよく読んでいます。
全体の中でも評価の低そうな作品ですが、私は何か妙に印象に残りました。
余韻が不思議な一冊です。
紙の本
ふわりふわふわ
2018/11/03 00:42
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
驚くほど地に足がつかない小説。
普段の樋口さんなら
もっと街の描写とかでなんとか地上を保つのだけれど、
この作品に関してはちょっと少なめ。
内容はもう、
一つの作品に纏められるのは今なら樋口さんだけだろうな、
というぐらいの代物。
樋口節を堪能したい方以外は馴染まないかも。
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生活保護を受給する両親とともに暮らす16歳の女の子が主人公。自分はホテルの清掃をしながら夜間の高校に通う。何もかもに我慢する毎日を送る中、あるパーティに参加したことで人生が変わっていく。
そんな感じの前情報で、しかも純愛の話ってことだったけど、結構印象が違う物語だった。
救われない状況で、救われない展開。主人公の行動や発言にもあまり共感できないまま読み終わってしまった。なんだこれ?と思うが不思議と嫌な気分ではない。
是枝監督の映画を連想してしまった。映像化されるとまた違う印象になるかもしれない。
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ホテルの清掃員として働きながら夜間高校に通う涼子16歳。怪我で働けなくなった父、鬱病になった母がいて、生活保護を受けている。ある日、クラスメイトからセレブばかりが集う「クラブ」に行かないかと誘われ、小説家だという初老の男性と知り合う。
ミステリーではなく純愛物語らしいが・・・。
小説家は著者自身のよう。
著者の中で最も面白くなかった。
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無職でアル中の父親、出かける先はパチンコ屋のみの母親。家事と稼ぎを任されるのは夜間高校にかよう娘。彼女を救ったのは末期癌で余命一年の小説家。
括弧内の句読点を排除した会話、および空白の括弧内。実験的小説とはこういうものかと面白みは感じましたが、如何せん設定そのものを私は生理的に受け付けられません。彼女が祖父ほども年齢の離れた男性のもとへ走る心情を否定する気はないけれど、相手はいわばロリコンだと思うから、それを詳細に語られるのは気持ち悪い。
読後に妙に生々しさだけが残ってしまいました。純愛はこんなふうに生々しくあってほしくはないと思うのは理想論ですかね。
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夜間高校に通う女の子が、とある「クラブ」で初老の小説家の男と出会う。
女の子主観の話なので、まるでシンデレラストーリーなのだが…。
父はけがで働けない、母はうつ病ででもパチンコにはいっていて、生活保護をうけていて、そんなどん底にいても彼女は純粋で、というのが多分オッサンの理想なんだろう。
うん。
むしろ、これはオッサンの理想の話なのだ。
理想なので、彼女はだた自分の運命を嘆いているだけではない。行動をおこす。ただ、行動にはお金がいる。都合よく小説家の男は金をもっているのである。
とはいえ、彼女は純粋に男にひかれていくのだけど。
うーん。
ファザコンがあるのかと思ったりしたが、そういうのでもないみたい。つか、オッサンの理想なので、多分それはNGなのだろう。
彼女はまるで結婚式のスピーチの3つの袋的な感じに、がっつりつかまれていくのである。
と、シンデレラみたいにふわふわと流されていくのだけど、やっぱりオッサンの理想だよね、と思うのである。
一瞬、それが全部打ち砕かれるか、と思ったけど、オッサンの理想は手ごわい。
結局、夢見るオッサンの理想から、究極の理想にシフトアップして終わるのである。
あ、今回のタイトルは秀逸。
どう秀逸かは、ネタバレになるのでひかえますww
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怪我で働けない父と鬱病の母を持つ女子高生・涼子。初老の小説家との出会いが彼女の運命を劇的に変える。一筋縄ではない純愛物語。
新機軸の樋口作品。いつものシニカルな少年や中年男性が登場しないので、なかなかその世界観に入り込めない。純愛ものでありながら、理想的とも憧憬も抱かない不思議なストーリー展開は、この小説を実験とするなら成功している。
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人と関わらず生きることを夢見る16歳の涼子は、小説家だという初老の男と出会う――。青春ミステリの奇才が贈る一筋縄ではいかない一気読み「純愛」物語!
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樋口作品には珍しい女子高生が主人公の物語。
いつもの若い男性が現状の辛さを受け入れながらシニカルかつ気楽に生きている物語は良いのだけれど、それが女性となると読んでいてキツくなるのは自分が男だからなのか。
確かに「純愛」なんだろうけど、感情移入が難しい関係だったな。
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ホテルの清掃員をしながら夜間高校に通う三代川涼子、十六歳。怪我で働けない父と鬱病の母がいて、家は生活保護を受けている。ある日、セレブが集う「クラブ」に誘われた涼子は、そこで、小説家だという初老の男に出会う。「ヘンな人」でしかなかったその存在が、彼女の人生を静かに動かしていく―。一筋縄ではいかない、一気読み「純愛」物語!
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一筋縄ではいかない一気読み「純愛」物語!
か??????
16歳の女子高生と64歳のじいさん作家の物語だぞ!!
「純愛」と名乗るなら養子縁組し親子になるのではなく、結婚したらどうなの?
加〇茶の結婚のように周りに何言われようが構わない!という姿勢を見せてほしかったなぁ~
逆に突っ込みどころ満載で面白かった
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どこか達観しているような女子高生・涼子の視点で進んでいく物語。淡々とした語り口で進んでいき読みやすい。
俯瞰して人生を生きている様子だったので、家庭環境から自分の境遇を辛いと捉えないのかと思っていたら、亀の餌をやるシーンで涙を滲ませていた時にこの子は考えないようにしていただけなのかとハッとさせられた。
先生との描写が生々しくてビックリした。
親に反旗を翻してどう着地するんだろう〜とワクワクしたのに沖縄行ったので肩透かし食らった感じがあった。