各大統領の経歴から見た現代韓国史
2022/12/28 05:59
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投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
独立後の韓国の歴史について軍事政権から民主化したということくらいしか知らなかったので勉強になった。時代ごとに大統領になる人たちの伝記が並列的に記述されておりこの時代にはこの人がどんなことをしていたのかがわかりやすい。
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投稿者:ちひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
韓国現代史のターニングポイントに関わった大統領と、それを取り巻く人間模様。
自伝からの引用で、美談めいたところもある。
高い志を持った人間もいつしか権力に染まっていくものなのかと、
韓国映画「ペパーミント・キャンディ」をふと思い出した。
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韓国現代史の通史というより、韓国現代史のターニングポイント(光復時、朝鮮戦争、四月革命、光州事件etc)に当時の大統領やのちに大統領となった人物たちがどのような動きを見せたのか、という記述になっています。今までの韓国現代史が書かれた本とは違った見方ですので、新たな発見があります。例えば、李承晩後の大統領尹●(さんずいに普)善と首相張勉との関係などはこの本を読んですっきりしました。ただ、後書きにも書いてあるとおり朴正煕以後の軍事政権を担った崔圭夏、全斗喚、盧泰愚の3人は当人たちが死刑判決を受けていたということもあり史料の制約があって書かれていません。このあたりの流れも知りたかったのですが・・・。あと、ところどころに大統領たちの自叙伝が引用されているのですが、本当かと思うような“きれい事\"が書かれてあるのは少し辟易しますね。例えば日本ではすこぶる評判の悪い前大統領盧武鉉ですが、彼が弁護士として民主化運動の弁護に入った心境を「そのときになっても、私は事件の内容や性格を把握するための、最小限の認識さえなかった。にもかかわらず、弁護に立ち上がったのは、何事も恐れず、避けずに行こうという考えのためだった。」ということだそうです。こういう表現は彼だけでなくおおよその人がしています(もちろん作者はこれらの言葉をそのまま鵜呑みにするようなことはしないが)。しかしこの本を読んで、何で盧武鉉があれだけブレながらナショナリズムに訴えたのかを理解することもできました。
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現代韓国史のターニングポイントで、時の大統領や後の大統領がそこで何を考え行動したかという形でまとめられている。その性格上、学習用と言うよりはノンフィクション文学として読まれるべきだろう。
個人的に一番印象に残ったのは、時の大統領:朴正煕と後の大統領:李明博が面会するシーン。茶番を知りながらも独裁者を演じ続けた朴正煕の心の内を垣間見せるような趣がある。
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韓国現代史を主題とした本は他にも多々あるが、その中でもユニークな一書。
歴代大統領の視点から彼らがその時代をどのように生きたかを入れ替わり立ち替わり見ていく韓国現代史。
なかなか面白いが、彼らが大統領に登りつめた後、どのような政策を展開したかについては触れられていない点が少し残念である。
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[ 内容 ]
一九四八年、日本の植民地から米国の占領を経て、建国した大韓民国。
六〇年の間に、独裁国家から民主国家、途上国から先進国へと大きく変貌した。
本書は、歴代大統領の「眼」と「体験」を通し、激変した韓国を描くものである。
「建国の父」李承晩、軍事クーデタで政権を奪った朴正煕、民主化に大きな役割を果たした金泳三、金大中、そして「ポスト民主化」時代の盧武鉉、李明博。
大統領たちの証言で織りなす現代史の意欲作。
[ 目次 ]
序章 それぞれの「暑い夏」
第1章 大韓民国建国―一九四五~四九年
第2章 朝鮮戦争勃発―一九五〇~五三年
第3章 四月革命への道―一九五四~六〇年
第4章 五・一六軍事クーデタ―一九六一~六三年
第5章 日韓国交正常化―一九六四~七〇年
第6章 維新クーデタ―一九七一~七二年
第7章 朴正煕暗殺―一九七三~七九年
第8章 「新軍部」による支配―一九八〇~八六年
第9章 「第六共和国」の興亡―一九八七~二〇〇二年
終章 「レイムダック現象」の韓国政治―二〇〇二年~
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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一般的な通史ではなく、歴代大統領の伝記をインシデントごとに整理。例えば1950年6月25日に各々どのような境遇にあり、どのような行動をとったかなど。現職政権が前職大統領を断罪するのが恒例行事の韓国政治史において、日本人による俯瞰は有用だ
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戦争や軍事クーデター、73年には金大中が東京で拉致され、79年には朴大統領の暗殺、80年代後半までは軍事政権が支配、その後の民主化と急な経済成長、う~ん韓国って激しいですね。今まで関心が薄くて知りませんでした。先月韓国に行ったことを機会にこの本を読んでみたんですが、歴代大統領を生い立ちから追いかけていてタイムラインがわかりやすく、関心が深まりました。
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韓国の歴代大統領の視点から見た現代史。ある程度の年代の人から見た韓国(いわゆる近くて遠い隣国)のイメージってまさにこれだけど、
韓流とかになじみの世代の人から見たらどこか全然違う国の話みたいに見えるんだろうなと。
でもこの歴史を踏まえたうえで韓流コンテンツをみると世界が広がって面白いとも思うんだけどね。
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【72冊目】最近、自分の中で遅ればせながら韓流ブームが来たので読んでみました。「解放」後の歴代大統領の視点を通じて学ぶ韓国史。
非常に興味深かった。
最初は、個々人ごとに章立てするのではなく、年代ごとに章立てして個々の大統領を並行して取り上げていく書き方は分かりづらそうだなって思ったけど、これが結構良かった。大統領の並べ方も前後とつながりのある合理的な並べ方で、この章立ては成功だと思う。
ただ、なにより、この本が面白かったのは。韓国現代史という観察対象の面白さによるところが大きい。
「韓国は最近まで政情不安定な国で、今では韓流ブームとか言っているのが信じられない」とはここ最近の韓国しか知らなかった僕に対する母の言葉だけど、本当にそうだった。大統領が暗殺されたり、デモが頻発したり・・・。
単純に読みものとしての面白さがある。たとえば、北朝鮮軍が攻め込んできた時に大統領が国民を置き去りにして逃げ出すシーン。そして、それに続く「釜山政治波動」。ここなんかは、かなりお気に入り。
それと、現代の韓国は「改革の神話」と「経済成長の神話」にとらわれているっていう分析も興味深い。これなんかは、現代日本はちょっと前に捨て去った神話だけど、結局どこの国も同じようなもんなのね
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第二次世界大戦以後の韓国政治史を
「大統領に登りつめる人びとの視点を通じて」描いた書。
計7人の伝記を凝縮したような内容で、
展開は早くスリリングですらあり、非常に面白い。
その反面、韓国の国としてとられた政策や外交については
ほとんど触れられておらず、特に後半は政治劇に終始している。
群像劇とも言えるスタイルが秀逸だっただけに、
もっとボリュームのある内容で読んでみたかった。
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李承晩から李明博まで、彼らがいかにして韓国政治の頂点に登りつめたか、わかりやすく一般向けに書かれています
韓国現代政治を知る上できっかけの一冊としてよい本です
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韓国現代史を大統領の人生から読み解く一冊。
イ・ミョンバクは成り上がりですごいなーという感じ。金大中とか金泳三とかは完全に政治屋なんだなと初めて知った。
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戦後の韓国史をあまり知らない人にとっては、通史がコンパクトにわかり便利。各時代を、7人の大統領それぞれの状況の視点から書かれており、それぞれの階層からみたい時代背景のイメージがつかめる。韓国の戦後は、政党が次々と誕生しては消えていくのだけれど、巻末に変遷図も収録されていて、その複雑さが理解しやすい。物足りないのは、政党政治に主眼が置かれていて、経済や社会の変遷の説明が極めて少ない点。それは他の本で補うしかないだろう。
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韓国の歴史を大統領の生涯を通じて紹介する形式。かなり濃密にキャラが立ってるけど、韓国は総じてそうなのか、占領下から朝鮮戦争軍政の激動がそうさせたのか。1人に絞ってじっくり書かれた評伝があれば読みたい。